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フィアット500のパトカー

Writer:森永卓郎 Photo:森永卓郎

警察車両はミニカー・コレクターにも人気が高い

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もりながたくろう●1957年、東京都出身。東京大学経済学部卒業。経済アナリスト、獨協大学経済学部教授。 個人のコレクションを展示する"博物館(B宝館)"を、埼玉県・新所沢で一般公開中(毎月第1土曜日)

2018年11月号フィアット500.jpg▲ブラーゴは24分の1スケールを代表するブランド フィアット500のパトカーはイタリアの財務警察用車両がモデル ルーフに青の回転灯を付けている

 ミニカーコレクションの中で、パトカーのコレクションは、実に華やかだ。もちろん、日本のパトカーだけ集めていたら、ちょっと地味なコレクションになってしまうのだが、ひとたび世界に目を向けると、車種もカラーリングも装備も、とてつもないバリエーションがある。

 写真のミニカーは、イタリアのフィアット500のパトカーだ。フィアット500自体は、日本でもおなじみのクルマだが、このクルマをパトカーにしているのは、イタリアくらいではないだろうか。アニメの『ルパン三世』では、ルパンが黄色のフィアット500に乗っているが、それを追いかける銭形警部は、日本警察仕様の旧型ダットサン・ブルーバードだ。

 写真のミニカーは、標準スケールより2倍くらいのサイズになる24分の1スケールのブラーゴ製だ。このスケールの定番ブランドだから、ボンネットやドアが開くギミックを採り入れているにもかかわらず、精巧な作りが保たれ、実車の雰囲気がよく表現されている。気になるのは、サイドに書かれた"グアルディア・ディ・フィナンツァ"という文字だ。辞書を引くと、これは財務警察という意味らしい。

 イタリアの警察組織は、内務省管轄の国家警察、国防省管轄の軍警察、経済財務省管轄の財務警察、農業・食料・森林政策省管轄の森林警察、法務省管轄の刑務警察と、国家レベルの警察だけで5体系あり、これに地方警察が加わる。それぞれの警察が、それぞれの制服を持ち、それぞれの警察車両を持っているから、パトカーも色とりどりになる。

 財務警察は、各種の警察の中でも最も歴史が古く、その役割は汚職、贈収賄から脱税、闇タバコの摘発など、幅広い。国税局のような感じと思われるかもしれないが、実はもともと軍隊が前身で、いまだに軍制を採っているおっかない組織だ。

 その財務警察が、フィアット500に乗っているというのが、なんともギャップがあって微笑ましいと思う。

 さて、この財務警察仕様のフィアット500のミニカーが、日本に正規輸入されたモデルなのかどうか、ボクはよく知らない。ボクがこのモデルを手に入れたのは、イタリアのパトカーを集めていたコレクターから、まとめて譲ってもらった中の一台だからだ。

 ただ、海外から取り寄せても、けっして後悔しないと思う。それくらい、このパトカーは、ボクのお気に入りである。

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