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ホンダCR-VハイブリッドEXマスターピース 試乗記

CR-V-01.jpgホンダCR-VハイブリッドEXマスターピース(4WD) 価格:4361040

ホンダらしさあふれるSUV

 ホンダCR-Vは1995年に1stモデルが登場。1994年に発表された1stトヨタRAV4のライバルとして送り出された。車格はオーバーラップしており、2リッター直列4気筒エンジンを横置きしたFFと4WDというラインアップも共通していた。

 CR-Vは、オンロード重視のファッショナブルなSUVとして注目を集め、海外でも好評だった。その結果、モデルチェンジのたびに大型化し、それが理由で一度日本での販売を終了。20188月になって復活した。

 最新のCR-Vは、RAV4とはキャラクターが明らかに異なる。スタイリングは乗用車的なイメージ。ガソリン車にはCR-V初の3列シート仕様が設定された。3列シートSUVは、いま日本で注目を集めており、そのトレンドに乗った1台でもある。

 使い勝手はいい。2列目シートは背もたれを倒すと座面が沈み込み、車中泊にも最適なフラットで広い空間になる。3列目シートはスプリング内蔵型で、座り心地にもこだわっている。荷室は開口部が低く、前席のセンターコンソールは3通りの使い方ができるなど、各所にホンダらしい工夫が施されている。

CR-V-02.jpgCR-V2モーター式ハイブリッドは走行状況に応じてEV/ハイブリッド/エンジンの3種の走行モードを自動的に選択 エンジンは高速走行時と発電用に利用

ハイブリッドはEV感覚が味わえる

 ラインアップは、2リッターエンジン(145ps)+モーター(184ps)のハイブリッドと、1.5リッターターボ。駆動方式はそれぞれFFと4WDを設定。ハイブリッドはエンジンを主に発電用に使うホンダ独自の2モーターシステム。試乗車はハイブリッドの4WDだった。

 ハイブリッドはオデッセイやステップワゴン同様、一般道では電動走行が主体で、静かでスムーズ。32.1kgmの最大トルクを発進直後から発生するモーターの利点で、鋭い加速が味わえる。エンジンは車速に対してリニアに吹き上がり、エンジンが始動した際の加速も自然な感触だ。

 一方のガソリン車はターボらしく、幅広い回転域で太いトルクを発生。1.5リッターと排気量は小さいが、あらゆるシーンで余裕のある走りが堪能できる。

CR-V-04.jpgインパネ形状はワイドなイメージ ダブルピニオン式パワーステアリングはしっかりとした操舵感

絶大な安定感。実力は高水準

 CR-Vのプラットホームは最新設計。剛性感あふれるボディがサスペンションをしなやかに動かす。乗り心地は高水準。フットワークは、バッテリーを後部床下に搭載したハイブリッド車の絶大な安定感が印象に残る。

 4WDシステムは通常走行時でも後輪にある程度のトルクを送る設定で、コーナーでは後輪駆動車のような感触が得られる。CR-Vは伝統的にオンロード重視のSUVであり、オフロード走行を考慮した電子制御デバイスは未装備。とはいえ最低地上高は200mmと余裕があり、通常の使用範囲なら、高い走破性を発揮する。

CR-V-05.jpg本革シート標準 快適な座り心地 前席は電動調整式 カラーは写真のブラウンと黒の2種 室内長は1970mm

CR-V-06.jpg荷室容量は後席使用時490リッター 後席は荷室側ボタン操作でフラットになる リアゲートは電動式

※次ページでスペックを紹介

ホンダCR-VハイブリッドEXマスターピース主要諸元と主要装備

CR-Vーロ07.jpg

グレード=ハイブリッドEXマスターピース(4WD
価格=4361040
全長×全幅×全高=4605×1855×1690mm
ホイールベー=2660mm
トレッド=フロント1600×リア1615mm
最低地上高=200mm
車重=1700kg
エンジン=1993cc4DOHC16V(レギュラー仕様)
最高出力=107kW145ps)/6200rpm
最大トルク=175Nm17.8kgm)/4000rpm
モーター 最高出力=135kW184ps50006000rpm
最大トルク=315Nm32.1kgm)/02000rpm
WLTCモード燃費=20.2km/リッター(燃料タンク容量57リッター)
(市街地/郊外/高速道路=19.121.619.8km/リッター)
サスペンション=フロント・ストラット/リア・マルチリンク
ブレーキ=フロント・ベンチレーテッドディスク/リア・ディスク
タイヤ&ホイール=23560R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5
最小回転半径=5.5m
●主な燃費改善対策:ハイブリッド/アトキンソンサイクル/アイドリングストップ/可変バルブタイミング/電動パワーステアリング
●主要装備:ホンダセンシング(プリクラッシュブレーキ+誤発進抑制機能+歩行者事故低減ステアリング+路外逸脱抑制機能+渋滞追従機能付きアダプティブクルーズコントロール+車線維持支援システム+先行車発進お知らせ機能+標識認識機能+オートハイビーム)/ブラインドスポットインフォメーション/ドライバー注意力モニター/アジャイルハンドリングアシスト/LEDヘッドランプ/LEDアクティブコーナリングライト/LEDフォグランプ/ヒルスタートアシスト/電子制御パーキングブレーキ/オートブレーキホールド機構/アクティブサウンドコントロール/スポーツモードスイッチ/EVスイッチ/エレクトリックギアセレクター/電動サーボブレーキシステム/減速セレクター/ホンダインターナビ・リンクアップフリー/ETC2.0車載器/8スピーカー/マルチインフォメーションディスプレイ/スマートキーシステム/左右独立温度調整式オートAC/チルト&テレスコピックステアリング/本革巻きステアリング/運転席8ウェイ&助手席4ウェイパワーシート/前席シートヒーター/本革シート/荷室タイダウンフック/カラードテールゲートスポイラー/シャークフィンアンテナ/フロアアンダーカバー/蓄冷エバポレーター/電動パノラミックサンルーフ/ルーフレール
●ボディカラー:ミッドナイトブルービームメタリック(op43200円)
※価格とスペックは20194月現在

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