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近ごろのBMWは甘口、とお嘆きのアナタに

Writer:西川淳 Photo:小久保昭彦

令和の名車:BMW M2コンペティション

IMG_0464.JPGBMWM2コンペティション 価格:6MT 876万円/7SMT 901万円 M社専用開発3ストレートシックス搭載FRスポーツ 0100㎞/h加速は4.2秒でクリア パワーウエイトレシオ:3.93㎏/㎰ エンジンルームにCFRP製ブレース装着

特別なエンジンと3ペダルの融合

 M2コンペティションは、スポーツ派ドライバー垂涎のマトだ。まずエンジンが特別である。従来のM2にはN55型エンジンが積まれていた。型式名は標準車と共通。専用開発ユニットではなかった。N55型はM製パーツが組み込まれた十分に活発なエンジンだったし、シャシーをはじめ車両の性能バランスは高水準。素晴らしく楽しいクルマだった。だが、スペシャル感が少し希薄だった。

 一方、M2コンペティションはS55型(=M専用ブロック)エンジンが搭載された。スペックは410㎰/550Nm。従来比で40㎰/85Nmもパワフルになった。M2コンペティションは正真正銘のMモデルであり、それにふさわしくいっそう過激なパフォーマンスを有している。

 M2コンペティションが名車である理由。それは、マニュアルミッションで操れる手ごろなボディサイズの「Mを名乗るFRクーペ」である、という点に尽きる。もはや豪華なGT的色合いが濃くなった現行型M3&M4に代わって、乗って楽しい「伝統的M3スタイル」を今日に受け継ぐモデルだ。

IMG_0472.JPGトランスミッションは6MT7DCTを設定 ボディは前後ともレーシーなオーバーフェンダー形状 前後重量配分は5248

最高に楽しい!運転に没頭できるFRクーペ

 次期M2は、FRスポーツでなくなる可能性が高い。BMWが3シリーズより数字が小さな1シリーズと2シリーズをFF専用にする、ともっぱらのウワサだ。そうなれば次期M2のキャラクターは大きく変わる。FF車ベースのAMGモデルのように、ヤンチャな味つけが強調された高性能モデルになりかねない。運転をピュアに楽しむという意味では、ひょっとしてこのM2が最後になるかもしれない。

 とにかくマニュアルミッションで駆るM2コンペティションは楽しい。N55型を積む従来のM2に比べて高回転域での伸びがまるで違う。高回転域でのキャラクターが違うということは、マニュアルミッションで操る喜びがそれだけ大きいことを意味する。もっとも、サーキットでは、あまりに速すぎてシフトが手動操作では追いつかない傾向があった。ミスシフト多発注意、という意味で、サーキット派には2ペダルDCT仕様がお勧めだ。

 ハンドリングは前輪と両腕がダイレクトにつながっている感覚があって「楽しい!」のひと言。極上のハンドリング性能を満喫するという意味でも、MTはDCT仕様よりベターだ。

 M2コンペティションは、そのネーミングからかなりスパルタンなクルマを連想する。しかし実際には、街中やツーリング時の使い勝手は悪くない。乗り心地はいいし、GTとして十分使える。

 M2コンペティションは、どこから見ても名車である。

IMG_0560.JPGステアリング部に走行モードを切り替えるMボタン装着 カーボンインテリア加飾がスポーティな印象をアピール 8.3インチ・モニターHDDナビ標準

IMG_0599.JPG前席はハイバック形状バケット ホールド性優秀 素材はダコタレザー

IMG_0481.JPGBMWM2コンペティション(MT) 寸法・重量:全長×全幅×全高4475×1855×1410㎜ ホイールベース2695㎜ 車重1610㎏ エンジン:2979㏄直6DOHC24Vターボ 410ps/6250rpm 550Nm23505230rpm JC08モード燃費:10.8㎞/リッター サスペンション:フロント:ストラット/リア:5リンク 駆動方式:FR 乗車定員:4名 
※20161月デビュー/20188月マイナーチェンジ(※スペックは20195月現在)

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