ー 

[ディーゼルSUV特集]ボルボのフラッグシップ、XC90に新たな主役が登場

Writer:河村康彦 Photo:小久保昭彦

ボルボXC90・D5・AWDインスクリプション 試乗記

IMG_6749.JPGボルボXC90・D5・AWDインスクリプション 価格:8SAT 944万円 D5用2リッターディーゼル(235ps/480Nm)は低回転域のレスポンスを改善する新機構「パワーパルス」採用 排出ガス対策は入念 ラインアップはモメンタム(859万円)とインスクリプション 駆動方式は電子制御4WD

XC90用ディーゼルは最新の排出ガス規制に対応

 日本で販売される輸入車の「ディーゼル比率」が上昇し続けている。いわゆるプレミアムブランドが新型SUVを次々と発売。販売主力モデルとしてディーゼルをラインアップしているからだ。いまや輸入SUVで、ディーゼル未設定は少数派になった。

 そうした流れの中にあって、注目を集めている1台が、ボルボのフラッグシップSUV、XC90に新設定されたD5。いままで日本仕様のディーゼルは、XC60シリーズとV90シリーズに限られていた。ボディサイズが大きく、重量級のXC90に、これまで欧州市場限定だったディーゼルが、最新の排出ガス対策を施しラインアップされた。

 試乗車は上級グレードのD5・AWDインスクリプション。シーケンシャルツインターボ付き2リッター4気筒ディーゼルという基本スペックは、XC60やV90用と共通。XC90用には新テクノロジーの「パワーパルス」というアイテムが採用された。コンプレッサーで加圧したエアをタンクにため、それを発進時を中心とした場面でEGRパイプ内に噴射するという技術。トルクの立ち上がりを早める機構だ。ターボ効果の薄い低回転域で有効なレスポンスを得るための工夫である。トランスミッションは8速ATを組み合わせる。

IMG_6759.JPGXC90は新世代プラットホームの第1弾 2016年デビュー 大柄ボディに3列シートをレイアウト 対向車線衝突回避支援機能をはじめ先進安全デバイス搭載

走りよし、燃費よし、高い実力を体感

 実際に走りはじめる。率直なところパワーパルスの効用は定かではなかった。しかし、スタートの瞬間のもたつきを意識することはない。「車重2110kgのボディをわずか2リッターのエンジンで動かしている」という点を考えると、パワーパルスが自然な加速感に貢献しているのは明らかだ。

 いったんスピードに乗ってからのパフォーマンスは力強い。全長×全幅×全高4950×1960×1775mmのビッグサイズは意識させず、ドライバーの意思どおり生き生きと走る。

 キャビン内での静粛性は「文句なし」の水準。アイドリング時の車外はディーゼル特有の音色が明確だが、室内ではまったく気にならない。100km/hクルージングのエンジン回転数は1600rpmほど。480Nmの最大トルク発生回転数に近い。実際、高速道路クルージング中のアクセル踏み込みに対しては、キックダウンせずにそのままのギアポジションをキープして加速態勢に移行する。実にのびやかで心地よい。ディーゼルの高い実力を実感する瞬間だった。

 なお、高速クルージングを主体とした400kmほどの試乗で、燃費は14km/リッター半ばをマークした。走りよし、燃費よしのディーゼルモデルは、XC90の主役になるに違いない。

IMG_6790.JPGインパネ造形はシンプル 中央にナビと空調調整などに対応した縦型モニターを配置 視界はワイド 車両感覚は把握しやすい

IMG_6844.JPGXC90は全車本革シート標準 大型サイズで座り心地は良好 3列/7名がゆったりくつろげる快適設計 車内の静粛性は高い

IMG_6818.JPGメーターはフル液晶タイプで視認性に優れる 中央部に各種情報を表示

※次ページでスペックを紹介

1  2

Related Article新車情報もっと読みたい

What's News最新情報