「令和時代のドライビングカー」巷でマルチユースなメルセデスと評判の、Bクラスが凄い理由

メルセデス・ベンツB180 試乗記

IMG_3711.JPGメルセデス・ベンツB180 価格:7SMTC 384万円 BクラスはAクラス・ベースのスペースフルモデル ラインアップは1.3リッターターボ(136ps)の180と2リッターディーゼル(150ps)を積む200d(422万円)を設定 駆動方式は全車FF

幅広いライフシーンに対応。スタイリングはボクシー

 新型Bクラスが上陸した。Aクラスと同じ基本シャシーを持つ3rd・Bクラスは、日本にジャストサイズの新感覚ファミリー「セダン」だと思う。

 セダンという言葉には、違和感を覚えるかもしれない。Bクラスはスペーシアスな5ドアHBだからだ。しかしセダンを、カジュアルからフォーマルまで、幅広いライフシーンに寄り添うクルマと定義した場合、まさにぴったりの存在である。ボディサイズは全長×全幅×全高44255×1795×1565mm。 Aクラス(同4420× 1800×1420mm)と比較して145mm高めた全高が、豊かな居住空間と広い荷室、そしてメルセデス独特の落ち着きを生んでいる。ボクシーなセダン以上に使い勝手に優れたセダンだといえる。

 試乗車はB180のAMGライン装着車。パワートレーンはガソリン4気筒1.3リッターターボ+7G-DCT。パフォーマンスは力強い。エンジンは6300rpmまで快活に回り、ドライバーの意思にそうようDCTは頻繁に変速を繰り返す。加速は鋭く、実用域のパワーはなかなかのレベル。走りの満足度はかなり高い。

 気になったのはDCTの作動フィール。市街地の発進や停止時の制御にギクシャク感がある。ファミリーセダンとしてはいっそうのリファインを期待する。走りの余裕という意味では、10月以降に納車が始まるB200d、つまり2リッターディーゼル(150ps/320Nm)のトルク特性のほうがベターだろう。

IMG_3724.JPG写真はAMGライン(op25万5000円)装着車 全高は標準車比15mm低い 225/45R18タイヤ+専用アルミ装着 足回りはスポーツ仕様

高速時の操縦性と安定感はハイレベル。インフォテイメント充実

 AMGラインはスポーツコンフォートサスペンションとダイレクトステアリング、18インチタイヤが標準。高速走行時の正確な操縦性と安定性はハイレベルだ。とくにリアが微動だにしない直進安定性と、ステアリング操作でコーナーを自在にトレースできるキャラクターはAMGの名にふさわしい。

 低速走行時のタイヤと路面の滑らかな接地とたわみ感は、引き締まった中に柔軟性があって快適。意外なのは 60km/h以上の乗り味が、ランフラットタイヤを想像させる固さとして伝わる点。波状路では突き上げを感じた。

 対話型インフォテインメントシステムMBUXは標準装備。「ハイ、メルセデス!」と呼ぶと起動し、ナビの目的地設定、スマートフォンでの通話、音楽の選曲、エアコンの設定などが音声だけでできる。

 なお、後席には多彩なアレンジ性がほしいと感じた。新型Bクラスの後席は広々としているが、スライドやリクライニング機構は未装備だ。この点はちょっぴり残念である。

IMG_3851.JPGインパネはメーターとセンターディスプレイが連続したツインモニター仕様 視界はワイド 作りは上質

IMG_3917.JPG頭上も足元空間も余裕たっぷり 写真の本革シートはop(20万4000円)

MBUX_01.JPG対話型インフォテインメント機能MBUX標準 「ハイ メルセデス!」と呼ぶと起動

※次ページでスペックを紹介

メルセデス・ベンツB180主要諸元と主要装備

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グレード=180
価格=7SMT 384万円
全長×全幅×全高=4425×1795×1565mm
ホイールベース=2730mm
トレッド=フロント1570×リア1560mm
車重=1440kg
エンジン=1331cc直4DOHC16Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=100kW(136ps)/5500rpm
最大トルク=200Nm(20.4kgm)/1460~4000rpm
WLTCモード燃費=15.0km/リッター(燃料タンク容量43リッター)
(WLTC市街地/郊外/高速道路=11.2/15.4/17.3km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=205/55R17+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員_=5名
最小回転半径=5.0m
●主な燃費改善対策:アイドリングストップ/筒内直接噴射/可変バルブタイミング/電動パワーステアリング
●主要装備:ESP(横滑り防止装置)/アダプティブブレーキ(ホールド&ヒルスタートアシスト)/アテンションアシスト/アクティブボンネット/パーキングアシストリアビューカメラ/パークトロニック/アクティブパーキングアシスト/タイヤ空気圧警告システム/7エアバッグ/LEDハイパフォーマンスライト/前席イルミネーテッドステップカバー/本革巻きマルチファンクションステアリング/ダイレクトステアリング/クルーズコントロール/オートライト/レインセンサー/キーレスゴー/フットオープナー付き電動リアゲート/ダイナミックセレクト/ワイヤレスチャージング/オートAC/10.25インチモニター/MBUXシステム/10.25インチコクピットディスプレイ/イモビライザー
●装着メーカーop:レーダーセーフティパッケージ(アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック+アクティブブレーキアシスト+ブラインドスポットアシスト+アクティブレーンキーピングアシスト+アクティブステアリングアシスト+プレセーフ)24万5000円/ナビゲーションパッケージ18万4000円/AMGライン(スポーツコンフォートサスペンション+ダイレクトステアリング+AMGスタイリングパッケージ+ロゴ入りブレーキキャリパー+本革巻きスポーツステアリング+18インチAMGツインスポークアルミ+マルチビームLEDヘッドライト+アダプティブハイビームアシストプラスなど)25万5000円/AMGレザーエクスクルーシブパッケージ(本革シート+アンビエントライト[64色])20万4000円/アドバンスドパッケージ(360度カメラシステム+ヘッドアップディスプレイ+アドバンスドサウンドシステム)20万4000円/パノラミックスライディングルーフ16万3000円
●ボディカラー:ポーラーホワイト
※価格はすべて消費税(8%)込み リサイクル費用は1万9420円
※AMGライン装着車の全長×全幅×全高は4430×1795×1550mm
※スペックは2019年8月現在

メイン.JPGAMGラインの全長×全幅×全高は4430×1795×1550mm 一般的な立体駐車場に対応 最小回転半径は5.0m

IMG_3752.JPG荷室容量は後席使用時455リッター 最大1540リッター 使い勝手はワゴンに匹敵 リアゲートはハンズフリー機能付き電動タイプ

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