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「ガンバレNISSAN!!」世界のスポーツカーシーンを変えた名車 フェアレディZの栄光の系譜 その1

Writer:岡崎宏司 Photo:小久保昭彦+山上博也

フェアレディZヒストリー01

CA26J9BP_P30-01.jpg日産フェアレディZ432(1969年式) 新車価格:5MT 185万円 1st・Zは1969年10月デビュー 日産のイメージリーダーとして北米市場を意識して開発 写真の432はスカイラインGTーR用S20型ユニット搭載 最高速度は210㎞/h

すべてをゼロから開発。造形はジャガーEタイプを彷彿

 フェアレディZの誕生は1969年。オープンボディのフェアレディからバトンタッチされた。車名以外、共通点はない。ボクはオープンボディのフェアレディが気に入っていた。性能面でもルックス面でも、すでに〝時代に取り残された感〟はあったものの魅力的だった。中でもレーシングトラックのニックネーム(ボクが命名者かも!?)で呼ばれた最終型フェアレディ2000は好きだった。洗練とはほど遠い荒々しさが、スポーツカーに乗っている気分を高めてくれた。

 しかし、主力市場の北米での競争力は年々低下し、新しい時代に合ったスポーツカーが求められた。年々強化されていく安全基準への適合も大きな課題だった。

 1stフェアレディZ(S30)は、すべてがゼロから開発された。ボディはフルモノコック式になり、サスペンションは前後ストラットの4輪独立式になった。主力エンジンはSOHCの6気筒で、国内仕様は2ℓ、北米仕様は2.4ℓ。もともとスポーツ系のエンジンではなく、「回して楽しい」とか、「気持ちいい」といったユニットではなかった。が、低速からトルクはしっかり出ており、日常的な使いやすさには高い点数がついた。多くの高性能スポーツカーとは異なり、頻繁なメンテナンスは不要。この点も歓迎された。

 ZはジャガーEタイプのようなルックスも好評で、あっという間に北米市場の人気者になった。なお、"ジャガーEタイプのような"という件だが、当時の日産のデザイナーに「その意識はあった」と聞いた覚えがある。ボディは2シーターでデビュー。1974年には4シーターの2by2が加わった

CA26J9BP_P30-2.jpg全長×全幅×全高4115×1630×1290mm 車重1040kg 足回りは4輪ストラット式 432の標準ホイールはマグネシウム製

CA26J9BP_P30-4.jpgインパネは立体造形 中央の3連メーターはその後Zの伝統に

CA26J9BP_P30-3.jpgS20型 1969㏄ 160㎰/7000rpm 18.0㎏m/5600rpm "432"は4バルブ/3キャブレター/ツインカムの意

最強モデル432は、GT-R用S20型エンジン搭載

 ボクの思い入れがいちばん強いのはZ432。GT―R用の2ℓ直6DOHC24V(S20型)エンジンを積んだスペシャルモデルだ。432とは〝4バルブ、3キャブレター、2カムシャフト〟の意味。

 当時、ボクは日産レーシングスクールによく通っていた。GT―Rとともによく乗ったのがZ432だった。とくにZ432は、日産がボクの名前をボディに描き込んだ専用車を用意してくれていた。

 市販のS20型エンジンにはバラツキがあったが、ボクの専用車はサーキット用に仕上げたユニットを搭載。トップエンドまで気持ちよく回りきり、サウンドは官能的だった。足回りも含めて乗りやすいチューニングで、〝かなりいいタイム_〟で走った記憶がある。

 1stモデルのZはモータースポーツ活動にも力を入れた。1970~73年には、R・アルトーネン選手のドライブでRACとモンテカルロ・ラリーに参戦。総合7位、5位、3位、9位を得ている。立派な成績だ。最も輝かしい成績は、1971年と1973年のサファリ・ラリーの総合優勝だろう。この後、日産はモータースポーツの舞台を北米に移し、優れた成績を収めた。

 1978年にデビューした2ndモデル(S130)は、1stモデルをベースに"少し大型化した"といったデザインだった。

 エンジンは、SOHCのL20型が受け継がれるとともに、排気量を2.8ℓに拡大したL28型がラインアップに加わった。リアサスペンションがセミトレーリングアームに変わったのはトピックだった。国産初のTバールーフが設定されたことも記しておくべきだろう。

CA26J9BP_P30-6.jpgZは海外を含めモータースポーツで大活躍 写真は1971年サファリ・ラリー優勝車 210psにチューンアップしたL24型ユニット搭載

CA26J9BP_P30-5.jpgフェアレディZ240ZG(1971年式) 新車価格:5MT 150万円/3AT 156万3000円 240ZGは日本専売車 2.4ℓ直6(150㎰)搭載

CA26J9BP_P31-1.jpg2ndモデルは1stモデルのデザインイメージを継承 セミトレーリング式リアサスペンションの新採用でロードホールディング性が向上

CA26J9BP_P31-2.jpg2ndモデルは2by2(写真左・280ZーT)と2シーター(写真右・280ZーT)の2シリーズ構成 ボディサイズは2シーターが全長×全幅×全高4340×1690×1295mm 2by2は同4420×1690××1295mm 2ndモデルはのちにTバールーフとターボをラインアップ

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