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「ガンバレNISSAN!!」魅惑のZ-CARプロポーション。50thアニバーサリーの豪快パフォーマンス

Writer:河村康彦 Photo:小久保昭彦

日産フェアレディZ・50thアニバーサリー 試乗記

メイン全体ぼかし.jpg日産フェアレディZ・50thアニバーサリー 価格:6MT 458万8920円/7SAT 466万6680円 2020年3月末まで販売する期間限定モデル 1970年の北米SCCAレースで活躍した1st・240Zをイメージしたカラーリングを採用

最新6thモデルはロングライフ。伝統のFRスポーツ

 米国市場をメインターゲットに開発され、超ヒット作となった1stモデルが誕生してから、早くも半世紀。フェアレディZはピュアスポーツとして、世界に知られる存在だ。一貫したコンセプトを守り、大切にする姿勢は、ポルシェ911にも通じる。

 美しいプロポーションと優れたパフォーマンス、そしてGT性能の高さなど、1stモデルがヒットを飛ばした理由は数々考えられる。中でも、性能に比べて価格が圧倒的に安い点は、欧州ライバルに対する決定的なアドバンテージになった。フェアレディZは、多くのコンポーネントを既存モデルと共有する手法で低廉化を図っていた。日本メーカーならではの工夫が、名車のポジションを確立したのである。

 最新型は6thモデル。デビューは2008年。今年12年目を迎えた。フェアレディZは、歴代モデルのいずれもが、日本車としては異例のロングライフを誇る。それも個性のひとつだ。

 試乗車は、誕生50周年を記念して2020年3月末までの期間限定で販売される特別仕様、50‌thアニバーサリー。記念ロゴが型押しされたシートや、専用ステアリングを装備し、フロントフードやテールゲートが塗り分けられた派手なルックスは、「1970年に米国のSCCA(スポーツ・カー・クラブ・オブ・アメリカ)のレースで活躍した240Zの雄姿にヒントを得た」ものという。

IMG_3111.JPG50周年記念車はホワイトボディをベースにレッド(写真)かブラックの塗り分けが選べる パワートレーンは標準モデルと共通

大排気量NAユニットならではの深い味わい。Zらしい室内

 ロングノーズにファストバックを組み合わせたフェアレディZのプロポーションは、いまでも大いに魅力的。シンプルかつ普遍的な「FRスポーツカールック」こそ、フェアレディZの持ち味である。

 1983年に登場したZ31型以来、35年以上にわたって搭載を続けるV6エンジンも、いまやすっかり「Zのアイコン」になった。現行型は、3.7リッターのVQ37VHR型(336ps/365Nm)を搭載。燃費規制が加速度的に強まっている状況を考慮すると、電気モーターの助けを借りない自然吸気大排気量のエンジンは貴重。この魅力が堪能できるだけでも価値がある。

 縦長形状のドアハンドルを引き、低いシートに腰を下ろす。足を前方に投げ出して座る感覚は、典型的なピュアスポーツカーだ。ヒップポイントとペダル類は、ほぼ同じ高さにある。

 クラスターを削り出した中に収まるメーター類は、バーチャルディスプレイを採用する最新モデルより見やすい。ダッシュボード中央上部に並ぶ3連サブメーターは、「Zらしさが実感できるポイント」と好意的に解釈できる。

「時代」を感じさせられる部分もある。ナビゲーション用ディスプレイはいかにも小さく、その手前に並んだ操作スイッチは、けっして使いやすいとはいえない。Zのインテリアは、「時代が止まった」印象を受ける。

 試乗車は6速MT仕様。クラッチペダルの操作ストロークは大きく、シフトは「手首のスナップで操作できる」という表現とは真逆。だが、MTが選択できるだけでもうれしい。

IMG_3291.JPG駆動方式はFR スタイリングはZ伝統のロングノーズフォルム ドライバーは後輪直前に座るレイアウト 走りは豪快

頼もしい動力性能。フットワークはしなやかな味わい

 昨今流行の電子デバイス類を持たないこともあって、車両重量は1.5トンと思いのほか軽い。そこに、336psと365Nmを発する強心臓を組み合わせるのだから、動力性能は「ピュアスポーツカー」を名乗るに十分なレベル。加速は鋭く、高速域のスピードの伸びは力強い。アップテンポな走りが思いのままに楽しめる。Zの特徴のひとつ、ダウンシフト時の回転合わせを自動的に行うシンクロレブコントロールは、精度の高い実用装備。惜しいのはアクセルオフ時のエンジン回転数低下が鈍い点。

 フットワークはしなやかなテイスト。細身のステアリングホイールの優れたタッチと相まって、長いノーズを右に左にとリズミカルに向けていくドライビングは、気分爽快だ。ワインディングロードでのハンドリングは正確で、後輪のスタビリティも高い。高速クルージングではリラックスした走りが楽しめる。

 最新のZを操りながらも気になったのは、このところ走りのリファインがおざなりにされている印象が強い点。スポーツカーは、適切なリファインを繰り返してこそ、魅力をキープする。デビュー初期と最新モデルで、走りにさほどの差はない。

 50年という伝統は大きな価値だ。伝統を一層輝かせるために、今後積極的なリファインをしてもらいたい。フェアレディZには、それだけの魅力がある。

IMG_3587.JPGインパネは立体形状 50周年記念車は操作性に優れた本革+アルカンターラ巻きステアリング装着 ステアリングのチルト機構はメーターナセル連動型

IMG_3648.JPG50周年記念車は本革とスエードのコンビシート シートバックに専用ロゴが入る サポート性と快適性は高水準

IMG_3569.JPG3696cc・V6DOHC24V 336ps/7000rpm 365Nm/5200rpm 圧縮比:11.0 JC08モード燃費:9.1km/リッター 貴重な大排気量NAユニット

※次ページでスペックを紹介

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