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アウディ新CEOのマルクス ドゥスマンが「Artemis」プロジェクトを開始

Writer:横田康志朗 

 4月にアウディ社の新しいCEOに就任し、フォルクスワーゲングループの研究開発担当取締役を兼任するマルクス ドゥスマン氏が、迅速に車両を開発するための新しいプロジェクト部門を設立した。

▲4月にアウディ社の新しいCEOに就任し、フォルクスワーゲングループの研究開発担当取締役を兼任するマルクス ドゥスマンが、迅速に車両を開発するための新しいプロジェクト部門を設立

 2か月前にアウディの新しい最高経営責任者(CEO)に就任したドゥスマン氏が、新しい車両の開発を促進するための部門を設立した。「Artemis(アルテミス)」と名付けられたこのハイテクプロジェクトの責任者には、輝かしい実績を持つモータースポーツのチーフエンジニアであり、現在フォルクスワーゲン グループで自動運転技術の開発を担当しているアレックス ヒッツィンガー氏が任命された。

自動車及びテクノロジーの専門家とチームを組んで「アウディにとって先駆的なモデルを、組織に縛れることなく迅速に開発することになるだろう」とドゥスマン氏はコメントした。フォルクスワーゲングループ全体が持っているリソースやテクノロジーを最大限に活用する今回の「Artemis」プロジェクトは、フォルクスワーゲングループ全体において、将来的に車両を迅速に開発するための青写真になることを期待されている。

▲4月にアウディ社の新しいCEOに就任し、フォルクスワーゲングループの研究開発担当取締役を兼任するマルクス ドゥスマン氏

「フォルクスワーゲングループの各ブランドは、高度なテクノロジーを蓄積し、非常に多くの可能性を秘めています。グループは、2029年までに75の電動化モデルを導入することを計画しており、私たちは持てる力のすべてを遺憾なく発揮する必要があります。課題は、既存のプロジェクトの管理/進行を 妨げることなく、新しいハイテク技術のベンチマークを追加し、市場における新しいチャンスを活用することです」とドゥスマン氏はコメントした。

 このプロジェクトチームには大きな自由度が与えられ、ハイテク技術の中心組織として機能しているインゴルシュタットの「INCampus」から、米国の西海岸にある研究開発センターに至るまで、グループの能力をグローバルに活用する。デジタルサービスは、インゴルシュタットに拠点を置くグループの新しい組織、「car.Software.org」から提供され、「Artemis」は、特定のモデルに向けて、電気自動車用の新しいテクノロジーや高度な自動運転技術を実現することに焦点を当てる。

最初のタスクは、2024年に導入が予定されている高効率な電気自動車を開発することだ。このクリエイティブなチームは、車両関連の広範囲なエコシステムも開発し、車両の利用フェーズ全体における新しいビジネスモデルを構築することを目指している。

▲アレックス ヒッツィンガー氏

 アレックス ヒッツィンガー氏は、ドゥスマンの直属となり、6月1日付けで「Artemis」プロジェクトの責任者に就任した。ヒッツィンガー氏はこれまで、フォルクスワーゲン商用車部門の技術開発担当取締役を務め、フォルクスワーゲングループにおける自動運転担当の上席副社長を兼任していた。フォルクスワーゲングループの研究開発責任者も兼務するドゥスマン氏は、次のように続ける。

「私は、アレックス ヒッツィンガーの革新的な考え方と優れた行動力を高く評価しています。大きな技術的進化を成し遂げるためには、両方の資質が必要です。また、彼の専門知識によって今後達成される成果を、 主要なグループブランドの開発部門に導入して、新製品の開発に役立てたいと思っています。中期的には、彼がレーシングチームで培ってきた素早い開発能力を「Artemis」でも発揮して、迅速な開発プロセスの青写真をグループに提供することを期待しています」

ヒッツィンガー氏は、トヨタモータースポーツの開発エンジニアとして自動車業界におけるキャリアをスタートさせた経歴を持つ。フォード/コスワースでは、F1史上最年少のチーフ開発エンジニアに就任して注目を集め、2006年には、彼の指導の下、最高20,000rpmのレブリミットを備えた最初のF1エンジンが開発された。レッドブルテクノロジーを去った後、ヒッツィンガーは初めてフォルクスワーゲングループに参加し、ポルシェのモータースポーツチームを指揮し、2015年から2017年にかけて、ル・マン24時間レースを含む世界耐久選手権で優勝して大きな成功を収めた。その後、シリコンバレーのアップル社で3年間勤務して自動運転車の製品開発プロジェクトを立ち上げた後、2019年にフォルクスワーゲングループに戻り、フォルクスワーゲン商用車部門で自動運転やID. BUZZ(アイディ.バズ)の開発を担当した。

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