ー 

カーセンサー中古車購入実態調査2019。中古車市場規模の推計は年間3兆7498億円と過去最高を記録。なぜこれほど増えたのか

Writer:横田康志朗 

 リクルートマーケティングパートナーズが企画制作する中古車情報メディア『カーセンサー』は、中古車の購入実態について詳細に把握するために、過去1年間に中古車の購入を検討した人に対して「カーセンサー中古車購入実態調査2019」を全国(沖縄県を除く)で実施した。その結果中古車市場規模の推計は年間3兆7498億円と過去最高を記録し、増加要因は、新車購入検討者の中古車購入による購入単価アップが影響していることが分かってきた。

▲カーセンサー中古車購入実態調査2019

 中古車市場に関するデータとして、中古車市場規模推計、中古車の支払総額、購入した中古車の内容を調査した。中古車の購入にかけられた費用は3兆7498億円と、調査開始以降、過去最高になった。購入台数は261.1万台(2018年261.9万台)で微減。中古車購入単価の平均は、143.6万円で前年から12.3万円増加した。購入単価平均の増加要因は、150万円以上の価格帯での購入者の増加した。直近で購入した中古車のボディタイプは「軽自動車」で36.9%。割合は最も高いが2015年以降から年々減少傾向。対して、「クロカン/SUV」が2017年以降(2017年5.0%→2019年6.7%)増加傾向になった。

 中古車に関する消費者の意識変化として「中古車のイメージ」について調査したところ、中古車に対するネガティブなイメージが引き続き減少し「新車よりも気軽に買える」が年々上昇。趣味性を感じられる項目は前年比で上昇した。

「中古車は新車よりも気軽に買える(2015年60.9%→2019年65.1%)」が年々上昇し、「中古車でも新車でも利用目的にあえばどちらでもよい(2018年66.9%→2019年68.2%)」も上昇した。一方、ネガティブに捉える「中古車は不安だ(2015年37.7%→2019年34.1%)」は年々減少している。

「中古車に手を加えて乗ることは楽しい(2018年35.8%→2019年36.5%)」 「中古車は個性的なクルマが多い(2018年29.2%→2019年30.4%)」が前年比で上昇しており、中古車選択における趣味性の高まりが見られる

 中古車購入を思い立ったとき不安だったこと、購入時の満足度について調査したところ、購入を思い立ったときは手続きが不安だが、購入時は車の大きさや見た目に満足という傾向が分かってきた。

不安だった要素は、「お目当てのクルマが見つかるかどうか」「欲しいクルマの状態」が前年比で減少。一方、「中古車の購入手続き・方法」「手続きの多さ」が2015年の調査から年々増加した。満足度は、「車体の大きさ(75.7%)」が最も高く、次いで「見た目、外装(71.0%)」が続いた。

▲リクルート自動車総研所長兼カーセンサー編集長 西村 泰宏(にしむら やすひろ)氏

■リクルート自動車総研所長 兼 カーセンサー編集長 西村 泰宏氏による解説
・中古車市場規模(推計)増加の要因
新車購入検討層の中古車購入トレンドが2018年以降加速傾向になり、中古車市場規模(推計)は、調査開始の2015年以降で過去最高となりました。主な要因は、昨年に引き続き中古車購入単価の平均が上昇したことです。昨年は200~400万円で中古車を購入する層が増えていましたが、今年はその価格幅に広がりが見えており、150万円~400万円以上の中古車を購入する層が増えています。背景としては、新車購入層が中古車を購入していることです。主な要因は2つ。安全性や環境などへの対応が必要となり、新車の価格が上がってきていること。また、かつて中古車に対して抱かれていた「不安」などの負のイメージが払しょくされてきていることが挙げられます。クルマに限らず、中古品を買う行為自体が、コストパフォーマンスが良い賢い消費として捉えられるようになってきています。そしてそれ以上に、若い層を中心に中古車に対するポジティブなイメージも確実に増えてきており、以下の通り、購入から、その後の活用方法にも従来とは異なる動きが出てきています。

▲新車よりも安価な移動手段から、自分らしいクルマを手に入れて自己表現する手段へ

・若い層の中で変わりゆく中古車のポジション
 「中古車は個性的なクルマが多い」とポジティブなイメージで捉える項目において、20代、30代の割合は、40代以上の世代よりも圧倒的に高くなっています。この若い世代は、バブル崩壊やリーマンショック、東日本大震災などを幼少期~ティーンの時期に経験した影響か、相対評価よりも絶対評価を価値観の軸としているといわれている世代。例えば、新車販売時は奮わずに不人気と呼ばれたクルマでも「人とカブらない個性的な選択肢」として好んで選ぶ若者がいます。これまで、新車神話が根強く販売台数などで人気を測ってきた日本のクルマに対する価値観に多様性をもたらしてくれるでしょう。

・カスタマイズへの心理的ハードルの低さとオンリーワン消費のインサイト
「中古車に手を加えて乗ることは楽しい」という項目でも同じく若者がポジティブに反応しています。最近では身の回りのものを自分仕様に手を加える“DIY”がブームになっていますが、中古車でも自己を表現するカスタマイズが加速されています。車内を自分らしく居心地の良い空間に仕立てたり、見た目にこだわって外装を好きな色に変えたりと、手を加える幅は多種多様です。スピードや馬力といった数字で測る従来のチューニングとは異なり、自分らしさを追求するこれらのカスタマイズは、絶対的な価値観を重視する20代、30代の中で今後さらに活発化していくことでしょう。

■調査概要
調査方法:インターネットによる調査

調査期間:
■一次調査:2019年9月11日(水)~2019年9月27日(金)
■二次調査:2019年9月18日(水)~2019年9月30日(月)

調査対象:
■一次調査:全国18歳~69歳の男女 ※沖縄県を除く (株式会社マクロミルの登録モニター)
■二次調査:一次調査において「直近1年以内に中古車を購入した人」および「直近1年以内に中古車の購入を検討した人」

【回収数】
■一次調査:195,738件
※平成27年国勢調査に基づき、全国を性別2区分×年代別5区分(20歳代〈18~19歳含む〉/30歳代/40歳代/50歳代/60歳代)×エリア10区分×都市部(東京都特別区+政令指定都市20都市)/地方部(それ以外)2区分に割付けて回収した。
■二次調査:4,258件
※一次調査の回答者の中から、一次調査の割付に加えて1年以内に中古車を購入した人・1年以内に中古車購入を検討した人で割付けて回収した。
全国10エリア:北海道、東北(青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県)、北関東(茨城県・栃木県・群馬県)、首都圏(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)、甲信越・北陸(新潟県・富山県・石川県・福井県・山梨県・長野県)、東海(静岡県・岐阜県・愛知県・三重県)、関西(滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県)、中国(鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県)、四国(徳島県・香川県・愛媛県・高知県)、九州(福岡県・佐賀県・長崎県・大分県・熊本県・宮崎県・鹿児島県)

集計方法:
■一次調査:平成27年国勢調査の結果に基づき、性別2区分×年代別4区分(20歳代〈18~19歳含む〉/30歳代/40歳代/50~60歳代)×エリア10区分×都市部・地方部2区分別の構成比に合わせて、サンプル数を補正したウエイトバック集計を行っている。(60歳代は調査回収難度が高く、集計に十分なサンプルを確保できないため、50歳代とまとめたセグメントでウエイトバック集計を行っている)
■二次調査:一次調査の区分に加え、一次調査で判明した「1年以内に中古車を購入した人/1年以内に中古車購入を検討した人」の2区分を加えた区分別の構成比に合わせて、サンプル数を補正したウエイトバック集計を行っている。

関連記事

1

Related Articleビジネス × テクノロジーもっと読みたい

What's News最新情報

Press Releaseプレスリリース

プレスリリース全てを見る

Informationインフォメーション

クラウドローン
自動車保険一括見積もりご利用で選べるぐるめカード(550円分)全員にプレゼント!
会員登録 受付中

Rankingランキング

New Magazine最新号

CAR and DRIVER
2020年08月号

  • ・新車速報 新型日産キックス
  • ・総力特集 新型トヨタ・ハリアー
  • ・新車試乗 新型トヨタRAV4・PHV

CAR and DRIVER(カー・アンド・ドライバー)最新号

最新号の詳細はこちら

New Car新車紹介

新車紹介全てを見る