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連載第33回 絶好調、新型ロッキー&ライズ。ついにコツをつかんだトヨタ&ダイハツ共同戦線

Writer:小沢コージ Photo:小沢コージ

TOP.jpg小沢コージ●クルマや時計、時に世相まで切る自動車ジャーナリスト兼TBSラジオパーソナリティ。『ベストカー』『MONOMAX』『webCG』『日刊ゲンダイDIGITAL』「カーセンサーEDGE』で自動車連載、『時計BEGIN』で時計人物連載。毎週土曜18時50分TBSラジオ『小沢コージのカーグルメ』

●流行を抑えたわかりやすいデザインと、しっかり風味の新DNGA! 

 もしや初めてでは? と言うくらい絶好調なダイハツ&トヨタの兄弟車が誕生しました。
 
 新コンパクトSUVのダイハツ・ロッキー&トヨタ・ライズ。
 
 2019年11月に発売、12月ライズ販売台数は9117台で、カローラに次ぐ登録車販売ランキング2位! 同時にロッキーが3514台でランク16位ですから、合わせると1万2000台をラクに超えてトップに躍り出ます。
 
 振り返ると、かつてダイハツが中心に作りトヨタでも売る兄弟車は、コンパクトカーのダイハツ・ストーリア&トヨタ・デュエットや、現在3rdモデルとなるダイハツ・ブーン&トヨタ・パッソがありますが、オザワの記憶ではそこまで売れた車種はありませんでした。
 
 ネットに記録が残っているものでは、2016年4月に登場した3代目トヨタ・パッソが、翌5月に6784台売れてランク5位に入ったくらいで、その兄弟車ブーンはベスト50にも入っていなく、実質的なロッキー&ライズの先輩であるダイハツ・ビーゴ&トヨタ・ラッシュの兄弟SUVは、当初ラッシュが約6000台売れた程度。
 
 ダイハツ&トヨタ兄弟車としては破格の人気なのです、新型ロッキー&ライズは。

ロッキーとライズリア.jpg▲優れたパッケージングであれば5ナンバーサイズでも十分に広い室内とラゲッジを確保できる好例 こういった国内市場を重視したモデルが増えてほしいものだ

 小沢も同時に乗ってみましたが、明らかに優れている点はトレンドを抑えたSUVデザイン。

 ロッキー&ライズともに、ワイルドかつ大きなフロントグリルを持ち、ヘッドライトも鋭く分厚い。2トーンカラーはとくにキャビンがボディから独立してるように見えます。
 
 小沢の持論ですが、カッコいいSUVデザインのお手本はアメ車の「ジープ・ラングラー」にあります。

 大きな7本スロットグリルに、独立した台形フェンダー、絞られたキャビンを持ち、ある意味バギーのようなタフさと特別感があるのです。
 
 比べると、かつてのビーゴ&ラッシュや、ダイハツ・テリオス&トヨタ・キャミはトールワゴンに毛が生えた程度のハンパなSUVデザイン。ワイルド感や特別感が全然足りません。
 
 しかもロッキー&ライズは見栄えが効くうえ、フロントマスクが両車でかなり違います。差異化もしっかりできているのです。

ロッキーフロント.jpg▲ロッキーはダイハツらしさを表現したフロントマスクでオリジナリティをアピール

 さらなる秘密はサイズ感。
 
 最近のコンパクトSUVは、人気のホンダ・ヴェゼルもトヨタC?HRも、コンパクトといいつつ全長4.2m超、横幅も1.7mをラクに越えます。
 
 もはやSUVがグローバル商品だから、というのが理由ですが、コンパクトといっても日本の5ナンバー枠に収まらないのです。
 
 ところがロッキーとライズはダイハツの意地とトヨタの戦略もあって全長4m弱×全幅1.7m弱と、完全5ナンバー枠内。

 トヨタの強力な販売力もあって、事実上の国内専用ボディを実現できたのです。
 
 だからこそヤング層はもちろんシニア層にも人気なのです。

●走りとパッケージングはダイハツの枠を越えた!

 同時に、ロッキーとライズがいい点が走り味とパッケージ。かつてのダイハツ製コンパクトカーにありがちな「軽自動車に毛が生えた」感はありません。

ダッシュ斜め.jpg▲インテリアはロッキーとライズ共通デザインを採用 シフトノブを使いやすい高めの位置に設定

 このタイミングでダイハツ新世代プラットフォーム、DNGAを採用。
 
 コレが今後10年を見据えた高剛性&ハイテク対応プラットフォームで電動化も考慮された骨格。正直、上質感、精密感はたりないのですが、しっかり感は十分。高速でも安心して走れます。
 
 当然、先進安全の最新版スマートアシストはほぼ標準装備ですし、中級グレード以上には追従オートクルーズ機能やレーンキープアシストもつけられます。

ダッシュ正面.jpg▲中級以上のグレードは追従クルーズコントロールが標準装備 パーキングブレーキはハンド式


 一方、パワートレインは98馬力の1リッター直3ターボ+CVTで、一見パワー不足ですがボディがメチャクチャ軽い。
 
 FFモデルで1トンを切り、4WDでも1トン強で高速でもクイクイ走るのです。
 
 モード燃費はWLTCモードで18.6km/Lと十分。ハイブリッドにこそ負けますが、なかなかの低燃費で高速もグイグイ走るのです。

前席.jpg▲前席は頭上空間が広く圧迫感が少ない

後席.jpg▲後席は足元や頭上ともに広くて快適
 
 さらに決定的なポイントはほぼ170万円から始まるスタート価格。
 
 いま、コンパクトSUVといえば大抵200万円は越えるのです。
 
 いまどきのSUVデザインで、乗るとしっかり、室内は格上SUVと錯覚するほど広く、なによりもダイハツの低価格技術のおかげで安い。
 
 ダイハツが安く作ったイマドキなトレンド商品をトヨタが広く売る。ついに確立した「新勝利の法則」なのかもしれません。

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