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連載第34回 これぞサラリーマンの新ステイタス 最新版「いつかはメルセデス」だ!Aクラスセダン

Writer:小沢コージ Photo:小沢コージ

後席頭上.jpg小沢コージ●クルマや時計、時に世相まで切る自動車ジャーナリスト兼TBSラジオパーソナリティ。『ベストカー』『MONOMAX』『webCG』『日刊ゲンダイDIGITAL』「カーセンサーEDGE』で自動車連載、『時計BEGIN』で時計人物連載。毎週土曜18時50分TBSラジオ『小沢コージのカーグルメ』

 かつて昭和の時代に「いつかはクラウン」という名CMコピーがありましたが、小沢にいわせるならいまは「いつかはメルセデス」でしょう。

 2019年の輸入車販売トップは6.6万台レベルのメルセデス・ベンツで、2位のBMWをほぼ2万台も離してぶっちぎり! 
 
 BMWは傘下のミニを合算するとメルセデスを越えますが、ブランド単体でみるとかわらずベンツ強し。
 
 それもわかる気がします。「クルマなに持っているの?」「メルセデス」と答えると、なにげに成功者イメージが漂いますから。
 
 ドイツ系のなかではもちろんのこと、ロールス、ベントレー、ジャガー、アストンマーティン、アルファロメオといった高級車ブランドが出揃っても、メルセデスのブランド力はぶっちぎりなのです。
 
 振り返ると、昭和天皇が戦後、人間宣言をしたと同時に日本全国を走り回ったのが、ため色のメルセデス・リムジン。以来、日本人をシビれさせるオーラを放ち続けているのです。

●プレミアム感とコスパでは上位クラスを凌駕する存在

 今回、身近かつほどよいオーラを持つ新サラリーマンの憧れたる「いつかはメルセデス」が登場しました。2019年後半に上陸した新型Aクラスセダンです。

フロント.jpg▲日本で扱いやすい新世代セダンとしてデビュー コンパクトでありながらプレミアム感を併せ持つ

 もともとAクラスは、「メルセデスが作ったVWゴルフ」ともいうべき実用コンパクトハッチバック。
 
 とくに1stモデルのスタイルは、おにぎりみたいな家庭的ムードで、サイズ小さめ。
 
 走りはステアリングフィールこそ上位モデルに近いものがありましたが、乗り心地にしろ、加速感にしろみんなの「憧れの対象」となるには正直なところ役不足でした。
 
 実際にはSクラスやEクラスに乗るお父さんが、奥さんや娘さん用に買って上げるクルマでもあったのです。
 
 ところが2018年末に出た4thモデルのAクラス。ハッチバックはスタイル、質感、走りと大幅グレードアップ。
 
 オザワ的には「Cクラスを超えるかも」というレベルに仕上がっていました。
 
 当時から「このセダン版があったら、ちょうどいいサラリーマンの憧れになるな」と小沢は予感していたのです。

サイド.jpg▲3ボックスセダンとして秀逸なCd値0.22をクリアする流れるようなフォルムが特徴
 
 いざ、テイスティングしたAクラスセダンですが、価格的にも質感的にも十分以上です。
 
 まずスタイリング。そもそも4thモデルはベースのハッチバックからして流麗さと存在感がアップ。
 
 全長4.4m台と、ひとまわり近く長くなり、フォルムがセクシー化。
 
 そのセダン版なので、サイズは全長4.5m強と、元祖小ベンツたる80年代の190E並み。
 
 デザインは当初からセダンを想定して描かれたことは間違いなく、均整が取れています。
 
 兄貴分のCクラスほどの3ボックス感はありませんが、その分、ほどよい塊感と可愛らしさがあります。
 
 ヘッドライトもLED標準でドット模様のグリルもプレミアム感はなかなか。

ヘッドライト.jpg▲新世代メルセデスをアピールするヘッドライトとデイタイムランニングライト
 
 インテリアは上級グレードのA250ということもあって、シートは本革、内装もバックスキン調素材でプレミアム感高し。
 
 Aクラスから取り入れた10.25インチ×2の先進インフォテイメントシステムと内蔵された「しゃべるメルセデス」ことMBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)も備えています。

ダッシュ斜め.jpg▲インパネはメーターから連続的につながるインフォテイメントシステムのモニターが印象的
 
 メタリックパネルはゴージャスなプラチナシルバー調です。
 
 気になる走りですが、前輪駆動のFFプラットフォームでありながら、兄貴分のFRメルセデス並みの走り味を獲得。
 
 乗り心地は固めでも、しっとりとしたストローク感があり、ステアリングフィールがバツグン。

 もはやFF、FRの違いが感じられないほど進化しています。

前席.jpg▲A250セダンはバックスキンを基調とした本革シートを装備
 
 搭載された2リッターターボ+7速DCGの出来がいい。
 
 ピークパワー&トルクは224ps&350Nmと十分で、速い。
 
 ラゲッジスペースもFFベースがゆえ、420リッターと見た目以上に広く、ゴルフバッグが2本収納できます。

ラゲッジスペース.jpg▲420リッターの使いやすいラゲッジスペース セダンとして実用的な広さを備えた

 
 気になる価格ですが、充実のA250は485万円。上位クラスとオーバーラップするプライスですが、1.3リッター直4ターボで136ps&200NmのA180は344万円スタートとリーズナブル。
 
 ほぼマスト装備のナビパッケージやレーザーセーフティパッケージを付けると価格は上がりますが、それでもがんばれば400万円以下に収まります。
 
 かつてないコストパフォーマンスの最新メルセデス・セダンであることは間違いないのです。
 
 新世代クラウンが400万円を越え、いろいろ付けると600万円台になる現在、目の肥えたヤングな「新しもの好き」が、このほどよいプレミアムメルセデスを向くような気がするのは、オザワだけではないと思うのです。

後席広さ.jpg▲前後席のスペースは大人4名乗車に十分な広さを確保

後席足元.jpg▲リアシートの足元はこぶし1個以上の広さを確保

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