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日産サニー・カリフォルニア

Writer:森永卓郎 Photo:森永卓郎

アメリカ西海岸文化の薫りが漂っていた

森永卓郎さん160.jpg■プロフィール もりながたくろう●1957年、東京都出身。東京大学経済学部卒業。経済アナリスト、獨協大学経済学部教授。個人のコレクションを展示する"博物館(B宝館)"を、埼玉県・新所沢で一般公開中(毎月第1土曜日)

2020年6月号森永卓郎さん.jpg▲日産サニー・カリフォルニア 1979年1月に5ドアスポーツセダンの位置付けで発売された 商用バンのイメージから脱却してレジャーをアクティブに楽しむためのクルマという付加価値をアピールした

 ボクが大学生の頃は、皆がアメリカの西海岸に憧れていた。カリフォルニアの青い空とビーチで戯れる若者たちの笑顔。そんなアメリカが大好きだったのだ。

 そうした時代に日産が発売したモデルが、サニー・カリフォルニアだった。ステーションワゴンというカテゴリーが定着していない1979年の日本で、サニー・カリフォルニアは、燦然と輝くニューウェーブだった。当時は珍しかった明るい黄色のボディカラー、ウッドパネルを思わせるサイドの木目調パネル、そしてアメ車を彷彿とさせる大型バンパー。何もかもが、「西海岸」で、とにかくカッコよかった。

 もちろんサニー・カリフォルニアは、貧乏学生に買える代物ではなく、指をくわえて見ているだけの存在だったのだが、いまから振り返ると、その実態はサニー・バンに毛が生えた程度のものだった。

 たとえばエンジンの最高出力は80㎰だった。後継モデルとなったウィングロードの最高出力は109psだから、かなり見劣りする。

 それでも、分割可倒式のリアシートや電動ミラー、室内の統一カラーコーディネートといった、今日では常識になっている機能と装備を採り入れて、日本に「ステーションワゴン」というカテゴリーを確立した貢献は非常に大きかった。

 ところが、なぜかこのサニー・カリフォルニアは、いままでミニカー化されることがなかった。その事態を突破してくれたのが書店経由で販売されているアシェットの国産名車シリーズだった。

 このシリーズは、かつては43分の1スケールでリリースされていたのだが、現在は24分の1になっている。サニー・カリフォルニアは、24分の1スケールだ。

 置き場所に困るので、ボクは基本的に24分の1スケールのミニカーは、集めていないのだが、国産名車シリーズは、例外になっている。魅力的な車種が多いからだ。

 しかも、24分の1スケールだと、細かい作り込みができる。いまではほとんど姿を消したフェンダーミラー、ラジオアンテナに加えて、ラジエターグリルのエンブレムなども再現されている。眺めていると、昭和50年代の時代が持っていた明るさや力強さが蘇ってくるのだ。

 実は、わが家はサニー・カリフォルニアが作り出した「ラグジュアリー路線」を引き継いだスタンザというセダンを買った。ただサニー・カリフォルニアにしておけばよかったかなと、いまは思っている。

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