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ライバルはマツダ?新型ノート? 走る喜びの新型ルノー・ルーテシア

Writer:小沢コージ Photo:小沢コージ

TOP.jpg小沢コージ●クルマや時計、時に世相まで切る自動車ジャーナリスト兼TBSラジオパーソナリティ。『ベストカー』『MONOMAX』『webCG』『日刊ゲンダイDIGITAL』「カーセンサーEDGE』で自動車連載、『時計BEGIN』で時計人物連載。毎週土曜17時50分~18時TBSラジオ『小沢コージのカーグルメ』

●フィットかマツダ2かといえば、完全に後者方向

 2020年11月に日本上陸した個性派コンパクト、5thルーテシアに乗ってきた。

 ルノー日産三菱アライアンスが新開発した「CMF-B」プラットフォームを使う初のルノー車であり、骨格を新型日産ノートe-POWERと共有している。
 
 3rdノートも発売は11月で、ほぼ重なる。同素材でアレンジの違うクルマに同時期に乗れるのは珍しく、味わいはかなり違う。

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 ボディサイズの全長4m強はノートと変わらないが微妙に長めで、全幅は欧州車らしく3ナンバーサイズ。全高はノートより低く1.5mを切る。
 
 つまり、ホンダ・フィットに代表される日本的なスペース重視コンパクトとは一線を画す。

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 ハッキリとスタイリングや走り、質感重視で、日本車でいうならば明らかにマツダ的。事実エクステリアは、お目々パッチリ、少女マンガ系の4thモデルを研ぎすませた感じになっている。
 
 ボンネットやサイドにより深いプレスラインが入り、ライトはグリルとより一体化、カギ状のシャープなデザインになった。リアドアのハンドルもスタイル重視のピラー一体型だ。

サイド.jpg
 
 顕著なのは上質かつ個性的なインテリア。このクラスは最近コストダウンで内装材にハードプラスティックしか使わないクルマも多いが、ルーテシアの最高級グレード、インテンス・テックパックの上半分はほとんどソフト素材を採用している。
 
 高級セダンにはかなわないが、大部分がソフトパッドか合成皮革で覆われている。それはリアシートも変わらずで、明らかに質感重視。色は白が選べる。

ダッシュ斜め.jpg
 
 シートはグレードによって異なるが、試乗車はヒーター内蔵の本革タイプで、ステアリングホイールは全グレードヒーター付レザータイプ。ステアリングはチルトとテレスコピック調整の両方が可能だった。

 価格は236万円スタート。インテンス・テックパックが276万円と高めなこともあるが明らかに質感重視&装備充実ぶりだ。

●最大のポイントは走り

 さらに個性派方向に振り切っているのが走りだ。
 
 パッケージングやボディサイズから考えると、リアシートはそれなりに割り切っている。真横から見ると分かるが、運転席は中央寄りで、フロントに176cmの小沢が座ると、リアシートはヒザ前にコブシが1つ入る程度。

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後席足元.jpg
 
 ラゲッジ容量は391Lと大きめだが明らかにドライバー重視のレイアウトだ。
 
 実際に、走りの質感は相当スポーティかつ上質だった。エンジンはルノー、日産、三菱に加えてダイムラーと共同開発の1.3L直4直噴ターボ。
 
 最高出力は131PS、最大トルクは240Nmで、とくにトルクは1000回転台から太いためスタートから力強い。
 
 唯一、7速ツインクラッチミッションの発進時のショックと、フランス車の常でタイヤのノイズが大きめなのが残念だが、後はスムーズ。
 
 変速ショックは小さく、なによりハンドリングがスポーツカーレベル。ドライビングポジションの良さと重心の低さ、新世代プラットフォームの剛性感と相まって非常にキモチ良く走れる。
 
 ここが新型ルーテシアの最大の美点だろう。

メーター.jpg
 
 アライアンスの効果か、先進安全機能も充実しており、アダプティブクルーズコントロール(ACC)や被害軽減ブレーキ、車線逸脱警告などは全車標準。
 
 テックパックに限っては車線中央をトレースするレーンセンタリングアシスト機能も付く。
 
 日本人の多くが好むミニバン的な使い勝手要素は少ないが、確実に走る喜びがあり、心に余裕をもたらす1台。クルマ好きならぜひ抑えておきたい。

ラゲッジ.jpg

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