F1 イタリアGP ルクレールが2戦連続のポールトゥウィンを達成!

 9月8日イタリア・モンツァサーキットで開催された2019年F1第14戦イタリアGP決勝にて、フェラーリのシャルル・ルクレールが2戦連続となる優勝を飾った。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは8位、アレクサンダー・アルボンは6位入賞となっている。

190027-itaweb.jpg▲ルクレールが2連勝。フェラーリの地元モンツァでの優勝は2010年以来9年振りの勝利となる

 予選日、最後のアタックとなるQ3でなんとも奇妙なことが起こった。コース上で互いに牽制し合った7台が大渋滞を引き起こし、結局ほとんどがアタックできずに予選が終わるという極めて珍しい出来事が起こった。そんな状況でもポールポジションを獲得したのはフェラーリのシャルル・ルクレール。久しくないフェラーリの地元優勝に期待がかかる。

 決勝日、気温は21度、路面温度は35度と涼しいなかでレースを迎えた。ポールポジションスタートのルクレールは1コーナーでトップを死守。続いてメルセデスのハミルトン、ボッタスが追う。4位を走るフェラーリのセバスチャン・ベッテルはターン4でルノーのニコ・ヒュルケンベルグに交わされ5番手に落ちる。しかしその後、2周目のメインストレートで抜き返し順位を取り返した。

f1190908014H.jpg▲レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはスタート直後にダメージを負い、すかさずピットイン。赤のソフトタイヤに交換し追い上げを狙う

 PU交換をして最後尾スタートのフェルスタッペンは、スタート直後のターン1でレーシングポイントのセルジオ・ペレスのマシンと接触し、フロントウィングを壊した。チームはすぐにピットインを指示。フロントウイング交換と、2周目にして早くもソフトタイヤに履き替え2ストップ作戦を敢行する。

 この日セバスチャン・ベッテルは精彩に欠けていた。6週目ベッテルは、アスカリ・シケインで縁石に乗り上げスピン。すぐにコース復帰しようとしたところ、後ろから来たレーシングポイントのストロールに接触しダメージを負った。この危険行為に対して10秒のストップ&ゴーが課せられ、ベッテルは最後尾まで転落してしまう。

f1190908010H.jpg▲ショートカットが原因で5秒ペナルティーを受けたレッドブルのアルボンだったが、そのあと追い上げをみせ入賞圏内を走る

 レース中盤の22周目、1位を走っていたハードタイヤを履くルクレールに、ミディアムタイヤを履いたハミルトンが追いつく。そしてターン4でハミルトンが並びかけた。

 両者のブレーキング勝負となるが、ルクレールはアウト側にいるハミルトンにわずかに車体を寄せながらターンイン。ハミルトンは右タイヤをコース外に落とし、たまらずランオフエリアに回避する。

 このルクレールのドライビングに対しスチュワードが反応する。黒白旗(スポーツマンシップに反する行為に警告)を掲示してペナルティ寸前であることをルクレールに伝える。
 ハミルトンはその後もルクレールに追いつくものの、フェラーリのストレートスピードの速さを前に出ることはできずにいた。

 27周目には、マクラーレンのサインツがピットインした際に、右前タイヤが外れかけた状態で発進してしまいコース上でマシンを止める。これによりバーチャルセーフティカーが導入。それを受け28周目にクビアト、ペレス、ガスリーがピットイン。しかしクビアトはピットアウト直後にオイル漏れのため白煙を上げてマシンストップ。リタイアを喫した。

f1190908007H.jpg▲ポイント圏内を走っていたクビアトは30周目にオイル漏れのため白煙を上げてマシンストップ。リタイアとなった

 36周目、ハミルトンはルクレールに0.4秒差で2位につけていたところ、ターン1でルクレールがタイヤをロックさせ、コーナーを曲がれずコースをカットする。このチャンスにハミルトンはたたみかけ、2台はテールトゥノーズ状態となる。しかしルクレールはラインをブロックし首位を守りきる。ハミルトンは「ルクレールのドライビングは危険だ」と無線で訴えるが特にペナルティなどは課されなかった。

 42周目、ターン1で今度はハミルトンがタイヤをロックさせエスケープゾーンを走行する。この間にボッタスが2位に浮上。ボッタスはルクレールに対しプッシュし続けるのの、ルクレールはボッタスを寄せ付けずトップチェッカー。前戦に引き続きのポールトゥウィンを達成し2連勝した。

 ハミルトンはコースアウト後、順位アップを諦めピットイン。ソフトタイヤに履き替え1分21.779のファステストラップを記録。3位表彰台と合わせてファステストポイントを獲得した。

190053-itaweb.jpg▲ルクレールが2戦連続優勝を果たしドライバーズランキング4位に浮上。2位ボッタス、3位ハミルトンという表彰台となった

 リザルトは、2位ボッタス、3位ハミルトン、4位リカルド(ルノー)、5位ヒュルケンベルグ(ルノー)、6位にはベルギーGPに引き続き入賞のアルボン(レッドブル・ホンダ)、7位ぺレス(レーシングポイント)、フェルスタッペン8位、ジョビナッツィ(アルファロメオ)は自身最高の9位を獲得。10位はノリス(マクラーレン)という結果だった。トロロッソ・ホンダのガスリーは11位で惜しくも入賞に届かなかった。

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