5m超のモンスタートラック、轟音と大ジャンプにファン大満足

エンターテインメントに徹したプロフェッショナルイベント

マックスDのジャンプ.jpg▲Max Dの大ジャンプ ドライバーはニール・エリオット選手 エリオット選手は2016年の大阪大会にも参加 ©2019 Feld Motor Sports, Inc.

 11月2日、メットライフドーム(埼玉県所沢市)で開催されたMONSTER JAM® 2019 IN JAPANを取材した。このイベントは、船舶用エンジン(1500ps)を搭載し、直径66インチ(約1m68cm)のタイヤを装着した全長5m超、車重5トンクラスのモンスタートラックが、疾走したりトリックを披露したりして、優勝を争う。トリックの採点は、スマホを通じて観客自身が行うシステムだ。

ジャンプ台.jpg▲ピットパーティに参加するとモンスタートラックやジャンプやトリックで使うジャンプ台が間近で見られる 正面のマシンがエル・トロ・ロコ 左がゾンビ

 MONSTER JAM®は2016年に大阪で開催されているが、関東は今回が初上陸。8台のマシンが参加した。競技がスタートする前は、ドライバーがマシンとともにファンを迎えるピットパーティタイム(有料)。8名のドライバーは2時間以上にわたってファンのサインに応え、記念撮影に対応していた。

中村さん左と神倉さん.jpg▲メガロドンをドライブするアレックス・ブラックウェル選手(中央)と記念撮影をする中村さん(左)と神倉さん(右)

 競技はタイムレース、ホイーリー(エキシビジョン)、フリースタイルを開催。タイムレースは2台のマシンが勝ち抜きトーナメントで優勝を決める。球場内の特設トラックを2周して、先着した選手が勝利。コースにはジャンプ台が設けられ、爆音を轟かせながらモンスタートラックが疾走する。1レース約30秒の短期決戦だが、その迫力は満点だ。

タイムレースその1.jpg▲タイムレースは2台のマシンが同時にスタートしてゴールに先着した選手が勝利 8選手のトーナメントで優勝を競った

 タイムレースでモンスタートラックの迫力を感じた次は、ホイーリーのコーナー。モンスタートラックが2輪だけで走行し、ジャンプする妙技を披露。スクービー・ドゥをドライブするリンジー・リード選手はマシンが垂直になったまま静止。ファンから盛大な拍手を受けていた。リード選手の救出には重機が出動。こうしたハプニングはMONSTER JAM Ⓡの魅力だ。

ホイーラーその3.jpg▲ジャンプ台を利用して後輪だけの姿勢を披露 ホイーラーは「2輪だけを使う」トリックを競う

倒立スクーピードゥー.jpg▲ホイーリーで垂直になった状態で止まってしまったスクービー・ドゥーのリンジー・リード選手 重機がフロントタイヤをプッシュしてリード選手を走行できる状態に戻した こうしたハプニングはこの大会を楽しむポイントのひとつ

メガロドン正確.jpg▲手前のジャンプ台(緑色の部分)でジャンプしてマシンを垂直にする そのまま着地を決めたメガロドン 繊細なマシンコントロールが必要だ

 ホイーリーの次は、モトクロスマシンによるエキシビジョン(フリースタイルモトクロス、FMX)。特設のジャンプ台を使って5名のライダーが華麗なトリックを披露した。Xゲームで優勝3回の実績を持つ東野貴行選手(モンスタートラックにも出場)も参加し、ひときわ大きな声援を受けていた。

芦沢祐介さん.jpg▲Xゲームで優勝3回の実績を持つ東野貴行選手(右)はモンスタートラック初参加 東野選手と記念撮影をする芦沢祐介さん

ゆうこさん(左)とゆみさん.jpg▲エキシビジョンのフリースタイルモトクロスに参加したGenki Watanabe選手(中央) 記念写真に写っているのはゆうこさん(左)とゆみさん(右)

 最後の競技が、フリースタイル。2分間の持ち時間内で、会場に設置されたジャンプ台すべてを使ってトリックを披露する。この採点はスマホを使って観客自身が行う。

 フリースタイルで最高得点を獲得したのが、ゾンビをドライブするバリー・ムサワ選手。持ち時間の終盤でバックフリップに挑戦。巨大なマシンがバック宙する技だが、回転しきれずにマシンのボトムを見せて動けなくなってしまった。果敢なチャレンジと、迫力あるトリックに観客のヒートは最高潮に。マシンは重機の助けを借りて場外に牽引されていった。失敗ジャンプに見えたが、得点は9.902。この日、唯一の9点台をマークしてトップ。ムサワ選手はタイムレースでも優勝しており、総合優勝を飾った。

ゾンビのバックフリップ.jpg底部まるだし.jpg▲ゾンビをドライブするバリー・ムサワ選手はフリースタイルでバックフリップに挑戦したが着地に失敗 それでもファン投票による得点は唯一の9点台に達し優勝 ©2019 Feld Motor Sports, Inc.

 圧倒的な存在感と、迫力のエンジン音、そして鋭いダッシュ力と華麗なトリック。どれをとっても、日常感覚を超えていた。そしてファンサービスに徹するエンターテインメント性。MONSTER JAM®はこの日、会場に詰めかけた約1万2000名の観客の心を捉えたようだ。

多田さんご一家.jpg▲エル・トロ・ロコをドライブするマーク・マクドナルド選手と記念撮影をする多田さんファミリー 大人から子供まで楽しめるイベント

村野さんご一家.jpg▲スクービー・ドゥーをドライブするリンジー・リード選手と村野さんファミリー 村野さんが着用しているTシャツは選手のサインでいっぱい

小椋さんご夫妻.jpg▲グレイブ・ディガーのモーガン・ケイン選手とウエアを揃えた小椋さんご夫妻 「モータースポーツが好きなんです。MotoGPも観戦してきました」と小椋さん

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