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強い存在感。高揚感ある走りに感動

Writer:岡崎宏司 Photo:小久保昭彦

BMW330iMスポーツ 試乗記

BMW1.jpgBMW330iMスポーツ 価格:8SAT 632万円

新型7thモデルはひと回りサイズアップ

BMWの主力モデル、3シリーズがモデルチェンジした。

 新型は7thモデル。ルックスはキープコンセプトだ。長めのノーズを持つプロポーションは、3シリーズらしくスポーティにまとめられている。全体の造形がのびやかになったスタリングに合わせて、ボンネット高はやや上がり、キドニーグリルはいっそう大型化された。エアインテーク回りのデザインはアグレッシブになっている。

 ひと言でいうと、フロントマスクはかなりダイナミックになった。言葉を換えると、スポーツサルーンのイメージが強化された。

 ボディサイズは全長×全幅×全高4715×1825×1430mm。ホイールベースは2850mm。従来モデルと比べると、全長が70mm、全幅は25mm、ホイールベースは40mmのプラスになった。

 モデルチェンジのたびにサイズが大きくなっていく流れに「異議申し立て」をするユーザーは多い。

 数年前、「なぜサイズアップするのか」をドイツでVWの役員に聞いた。答えは「いちばんの理由は安全性向上のため」だった。そして「お客様は新型に乗り換えるとき、進化したデザインと、いっそう立派なたたずまいをお求めになります」と加えた。数カ月前、日本メーカーの役員に同じ質問をしたら、まったく同じ答えが返ってきた。

 新型3シリーズは少し大きくなったが、それはライバルたちもまた同じ。取り回し性が悪くなったわけではない。

BMW2.jpg駆動方式はFR 前後重量配分は理想的な5050 ボディサイズは4715×1825×1430mm 旧型と比較して全長は70mm拡大 全幅は25mmワイド 全高は同値 ホイールベースは40mm長い2850mm

洗練され上質な室内デザイン

 インテリアは、「BMWらしさ」を維持したうえで、モダナイズされ、洗練度を高めている。全体的な質感向上もあり、「最新かつプレミアムなクルマに乗っている」と強く感じる。高機能の液晶メーターは、適度なアドバンス性を感じさせ、センターディスプレイなど最新のインフォテイメントシステムの使い勝手はよかった。

 室内は「気持ちのいい広さ」だ。実質的な室内幅は従来とあまり変わっていないが、感覚的なルーミーさは大きく前進している。後席スペースも余裕たっぷりである。

 新型は最新鋭の3眼カメラとレーダーによる安全運転支援システムを全車標準する。

 試乗車は330iMMスポーツ。標準タイヤサイズは18インチだが、試乗車は19インチを装着していた。エンジンは2リッター直4DOHC16Vターボ。258ps40.8kgmを発生し、8速ATと組み合わされる。最大トルクは15504400rpmの広い回転域で発生する。

 運転席に座ると、最初に「ステアリングホイールが太い」と感じた。「Mスポーツだから太め」という設定はわかるが、ボクの手には太すぎて、操作しにくい。手のひらに伝わる情報(掌感覚)にも不満を感じた。運転という行為にとって、手のひらの感覚は重要なポイントだけに、残念である。

BMW03.jpg12.3インチフル液晶メーターと10.25インチセンターディスプレイは先進的イメージ 各部の作りは上質 加飾パネルはアルミとピアノブラックの組み合わせ

魅力的な走り。エンジンは軽快でのびやか

 エンジンはスムーズかつ幅広い回転域で力強いトルクを発生する。8速ATとのマッチングはよく、途切れのない加速は心地よい。

 常用領域なら、ほとんど3000rpm以下で対応できるから、スムーズネスに加えて静粛性が高い。街中をはじめ高速でも、静かなクルージングが楽しめる。

 スポーツ領域の走りでも満足度は高い。4000rpmを超えるあたりからスポーツライクなサウンドを響かせ、トップエンドまできれいに回りきる。軽快で、のびやかで、高揚感をもたらしてくれる加速である。

 身のこなしはMスポーツを名乗るにふさわしい。フロントの応答はよく、リアの追従もいい。ロールは少なく、軽やかな身のこなしでコーナーを駆け抜ける。ボディをはじめ、各部の剛性に注文をつけるところはない。ステアリングホイールがもう少し手のひらになじむ太さだったら、ハンドリングの楽しさ、心地よさは、さらに大きなものになっていただろう。

 オプションの 19インチタイヤで走りはじめてすぐ感じたのは、乗り心地が「固いな」という印象だった。しかし、固いのだが、粗さはしっかり封じ込められていた。フラット感も上々だった。

 舗装の継ぎ目、荒れた路面などでも、直接的なショックを伝える場面はまずない。固さはあるが、粗さはないというチューニングは、ちょっと不思議な印象を受けるほど高いレベルにある。

 スポーツサルーンの代名詞ともいえる3シリーズは、「存在感」にいちだんと磨きをかけた。

BMW05.jpgMスポーツは前席電動調整式スポーツシート標準 写真の本革はセットop201000円)  室内スペースは前後とも広い

BMW5.jpg液晶メーターはセンターディスプレイと連携して中央部に各種情報を表示

※次ページでスペックを紹介

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