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走りダイナミック、造形新鮮。スポーツEV誕生

Writer:西川 淳 Photo:小久保昭彦

ジャガーIペイス・ファーストエディション 試乗記

ジャガー01.jpgジャガーIペイス・ファーストエディション 価格:1312万円

新しく、躍動的なスタイル

 プレミアムセグメントにおいて長い伝統を誇るジャガーは、大胆なチャレンジを展開中。2020年以降に販売する全新型車に電動モデル(PHEVを含む)をラインアップし、ブランドの活性化を図ろうとしている。そのイメージリーダーが、ピュアEVのI(アイ)ペイスだ。

 電動モデルになっても、ジャガーが本質とする「速くて美しい」というコンセプトは健在。Iペイスは、エンジン未搭載の特性を利用して、これまでにない美しさ、スタイリッシュさにチャレンジした。野心的なキャビンフォワードスタイルは、従来のロングノーズ・ショートデッキのジャガーとは一線を画す。どこから見ても新しく、躍動的だ。

 Iペイスのボディサイズは全長×全幅×全高4695×1895×1565mm。SUVのFペイス(同4740×1935×1665mm)とほぼ同等。2990mmのホイールベースはFペイスより115mm長い。Iペイスのビッグキャビンは、外観からもルーミーな室内空間を想像させる。実際、後席の余裕は完全にワンクラス上だ。

ジャガー02.jpgプラットホームは専用アルミ製 90.0kWhバッテリーを車両中央下部に配置した低重心設計 前後重量配分は5050  80kW急速充電で電池容量の80%まで約85分で充電

静粛にして豪快。走りは未来感覚

 駆動システムは、前後にモーター(200㎰/35.5kg・m)を搭載した4WD。システム最高出力/最大トルクは400ps71.0kgmに達する。総電力量90.0kWhのバッテリーを積み、航続距離はWLTCモードで438km。これだけの航続距離があれば日常的には十分だ。生産はオーストリアのマグナシュタイア社が行う。

 最初はエアサス仕様に試乗した。EVらしく、アクセルを軽く踏むだけで力強く走りだす。発進、中間加速とも非常に速い。回生ブレーキの利きは車両設定画面で選択可能。利きを強くすると、ほぼアクセルの操作だけで通常走行が楽しめる。クリープの有無も選べる。

 室内は静粛。Iペイスは、モーター音を増幅して車内に響かせるアクティブサウンドデザインを標準装備。これをオンにすると、精緻でメカニカルな心地よい音が聞こえる。今後、各メーカーはEV用に独自の音を開発するだろう。

ジャガー03.jpgインパネはナビ用10インチ・モニターと操作用5インチモニターを装着したツインディスプレイ仕様 各部はレザー仕上げ 高い着座位置と相まって視界はワイド

新たなラグジュアリーカーの誕生

 低重心を生かしたフットワークは安定性が高く、適度にシャープ。ジャガーらしく、しなやかだ。

 ただし、高速コーナーのゼブラなど小さな段差が連続するような場面では、ショックの収まりがしだいに鈍くなる。エアサス仕様ならさほど気にならないが、コイルサス仕様では不快だった。

 もう一点気になったのは、運転支援システムの車線キープ能力。ライバル車よりも、修正幅が大きくぎこちない。

 Iペイスは、新鮮なドライビング体験を約束する。ラグジュアリーカーに新たな時代が到来した。

ジャガー04.jpgシートは本革標準 写真の電動フロントパフォーマンスシートはオプション 室内スペースはルーミー 後席のレッグスペースは890mm

ジャガー05.jpgメーターはフル液晶タイプ ファーストエディションはヘッドアップディスプレイ標準

※次ページでスペックを紹介

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