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プリウスPHVが10年後も満足できるワケ

Writer:カー・アンド・ドライバー編集部 Photo:小久保昭彦

トヨタ・プリウスPHVAプレミアム・ナビパッケージ 試乗記

IMG_8194.JPGトヨタ・プリウスPHVAプレミアム・ナビパッケージ 価格:THS 4266000円 プリウスPHVは独自の2モーターシステム搭載 満充電時68.2㎞(JC08モード)のEV走行を実現 ハイブリッド走行でも標準プリウスよりモーターを主体にした走りで環境負荷を低減している

「蓄電池」としても使える先進モデル登場

 プリウスPHVがマイナーチェンジした。新型は従来の4シーター仕様から、後席3名掛けの5シーターに改良。急速充電インレット(op7万5600円)に外部給電機能を新設定し、別売りのV2H機器を組み合わせると、駆動用バッテリーの電力が家庭で利用できる。さらに一般家庭の太陽光発電で生じた余剰電力を使った充電にも対応している。
 1.8エンジンと2モーターを組み合わせたPHVシステムや、満充電時68・2㎞(JC08モード)のEV走行が可能なスペックは従来と同じ。新型はクルマとしての使い勝手と、大型バッテリーの利点を追求。完成度は一段とアップしている。
 試乗車は上級グレードのAプレミアム・ナビパッケージ。新型のエクステリアに変更点はない。4眼LEDヘッドライトを配したフロントマスクや、ワイドなイメージを強調したリアランプ、空力性能を重視したラウンド形状のリアウィンドウがPHVのオリジナル。標準ハイブリッド仕様より、ちょっぴり先進イメージをアピールする。リアゲートは軽量設計のカーボンファイバー製だ。
 全長×全幅×全高4645×1760×1470㎜のボディサイズは、標準プリウス(同4575×1760×1470㎜)と比較し、全長が70㎜長い設定。車重は1530㎏。標準比で150㎏重い。

IMG_8217.JPG外観は従来と同じ 全長×全幅×全高4645×1760×1470㎜ 車重1530㎏ ボディサイズは標準プリウス(同4575×1760×1470㎜)比で全長が70㎜長い 車重は150㎏増

走りは洗練。ピュアEVイメージ

 走りはピュアEV感覚。EVモードをあえて選ばなくても駆動用バッテリーに余裕がある限りモーターで走る。モータースペックはフロントが72㎰/163Nm、リアは31㎰/40Nm。発進時から太いトルクを発揮する特性を生かし、加速は力強い。右足を軽く踏み込むだけで周囲の流れがリードできる。深く踏み込んでも刺激的な加速を披露するわけではないが、圧倒的にスムーズで静かな走りは、インテリジェントだ。新世代車をドライブしている実感が味わえる。
 プリウスPHVの魅力は、世界トップの完成度を誇るハイブリッドシステムをベースにPHV化している点だ。駆動バッテリーの電力を温存したい場合は、ハイブリッドモードが選べる。このモードは急加速時などで適度にエンジンがアシスト。駆動用バッテリーの電力消費を賢くマネジメントする。ハイブリッドモードを選んでも標準プリウスと比較するとEVとして走るシーンは明らかに多く、燃費もいい。今回の約120㎞の試乗は、70%ほどハイブリッドモードで走ったが、約34㎞/ℓだった。一般的なPHV車の場合、EV走行時と、ハイブリッド走行でイメージが大きく変わるクルマは珍しくない。ハイブリッド時は通常ガソリン車とあまり変わらないケースもある。しかし、プリウスPHVは、ハイブリッド時も、ほとんどEVのようなモーター主体の洗練された走りを披露する。
 PHVを購入するユーザーの多くは自宅に充電施設を設置するだろうが、プリウスPHVの場合、充電は公共の充電器を利用と割りきっても、メリットは大きそうだ。

IMG_8329.JPGナビパッケージは縦型11・6㌅サイズのセンターモニター標準 操作性はタブレット感覚 メーターは伝統のセンターレイアウト

将来のスタンダードになる機能を搭載

 足回りは快適指向。ソフトなセッティングで路面の不整を優しくいなす。硬質な乗り心地のクルマが増える中、明らかに方向性が異なる。ドライバーを含めたパッセンジャー全員が安楽にくつろげる乗り味は、魅力的だ。試乗中は、かつてのクラウンを思い出した。
 駆動用バッテリーの電力を家庭に給電する場合、満充電時で一般家庭の電力約8時間分がまかなえる。家庭用太陽光発電で生じた余剰電力を車両に蓄えれば、新しく賢い電気の使い方につながる。メーカーオプションのアクセサリーコンセント(AC100V・1500W)を装備すると、クルマで家庭用電気機器が使える。
 プリウスPHVのカタログには「次の主流となる、将来のスタンダード」と記載されている。プリウスPHVは環境に優しい走りを実現したうえで、〝クルマを蓄電池として使う〟という新しい可能性を提示した。いま選択しても10年後まで満足できる未来車だ。

IMG_8233.JPGPHVのヘッドライトは片側4灯のLEDを配したシャープな造形 オートマチックハイビーム機構標準

IMG_8405.JPGAプレミアムは運転席電動調整機構付き本革シート標準 新型の後席は利便性の高い3名掛け(定員5名)に改良 室内長2110㎜

※次ページでスペックを紹介

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