ボルボもいよいよ純電気自動車を市販化へ。最初のモデルはコンパクトSUVのXC40がベース

ボルボが純電気自動車のXC40に搭載する電動パワートレインの画像を公開。市販版のワールドプレミアは10月16日と予告!

 ボルボ・カーズは9月25日(現地時間)、同ブランド初の市販EVとなる「XC40 SUV」の電動パワートレインの画像を公開。同時に、市販モデルを10月16日に世界初公開すると発表した。

XC40 EV 1.jpg▲公開されたXC40 SUVのスケルトン画像。EVシステムは前後にモーターを1基ずつ搭載し、フロア下に駆動用バッテリーを配置するという、現在のEVレイアウトのトレンドに則った機構で構成する

 ボルボは2017年に内燃エンジンの次の時代に備えるために、全モデルのパワートレインを電動化するとアナウンス。以後、プラグインハイブリッドの「Twin Engine(ツインエンジン)」シリーズなどをリリースしてきたが、いよいよ純電気自動車を市場に放つこととなった。

 今回公開されたEVシステムは、前後にモーターを1基ずつ搭載し、フロア下に駆動用バッテリーを配置するという、現在のEVレイアウトのトレンドに則った機構で構成する。一方、ボディはボルボ伝統の高い安全性や駆動用バッテリーの損傷などを防ぐ目的で、徹底的な見直しが図られる。まず、押し出し加工されたアルミニウム製フレームで形作るセーフティケージによってバッテリーを保護。同時に、このケージをボディ構造の中央部に埋め込むことによってバッテリー周囲のクランプルゾーン(衝撃吸収帯)を形成する。また、内燃機関が積載されないフロントセクションは完全に再設計し、キャビン部を効果的に守れるように構造を強化。リアセクションのボディ構造の強化も図り、電動パワートレインを車体構造に統合することによって衝突の衝撃をできるだけ分散させてキャビンから遠ざけ、車内の乗員への万一の衝撃を軽減させた。

XC40 EV 2.jpg▲押し出し加工されたアルミニウム製フレームで形作るセーフティケージによってバッテリーを保護。同時にこのケージをボディ構造の中央部に埋め込むことによってバッテリー周囲のクランプルゾーン(衝撃吸収帯)を形成した

 アクティブセーフティシステムに新技術も導入したことも訴求点だ。ボルボ・カーズとVeoneer(ヴィオニア)社の合弁会社であるZenuity(ゼニュイティ)社が開発したソフトウェアと、ADAS(アドバンスド・ドライバー・アシスタンス・システム)用センサープラットフォームを新規に設定。複数のレーダー、カメラ、超音波センサーで構成する最新のアクティブセーフティシステムのADASによって、安全性能がいっそう向上する。また、ADASは拡張可能な仕様となっており、将来の自動運転技術の導入に関する基礎技術としての役割も担っているという。

 果たして、純電気自動車のXC40はどのようなパフォーマンスを演じるのか。市場デビューが今から楽しみだ。

SNSでフォローする