[新型カローラ特集]足回りをリファイン。「走りが進化」というスポーツの噂に迫った

カローラ・スポーツ・ハイブリッドG・Z 試乗記

IMG_1416.JPGカローラ・スポーツ・ハイブリッドG"Z" スポーツは足回りの設定と各種制御系をリファイン 3種の2トーン塗装を新設定 写真のブラック&ホワイトパールの組み合わせは7万7000円高

ピカイチの操縦精度。スポーツが目指す走りの世界観

 カローラの優れた操縦安定性と乗り味の滑らかさは、2018年6月にデビューしたスポーツから始まった。

 今回、スポーツは小改良を実施。新たに2トーン塗装が選べるようになり、サスペンションや各種制御系を、ツーリングやセダンと同一仕様にグレードアップした。新旧を比較するとどうなのか。 

 違いを感じる点は、やはり前後のサスペンションだ。従来型はストロークした際に、前後サスペンションの共振点にズレが感じられたが、新型は違う。リアサスのバネレートを下げ、併せてダンピングレートを上げてロールが前後できれいに揃った印象になった。

 コーナリングに注視すると、ロール姿勢そのものが変化している。従来型は前後でほぼ平行にロールするのに対して、新型はコーナーに向けてボディがフロント外側に沈み込むダイアゴナル、つまり前下がりロールだ。

 ステアリングの初期転舵でスッと動きすぎ、戻してフラフラ感になるのは旧型。スポーツがデビューした当時は、そう感じられなかったが、新旧を比較するとわかる。

 新型は、ジワッと応答を始める。「弾性摩擦」感が手応えとしてあるから、コーナーの曲率に沿うように自然に転舵を合わせられる。操作に対して「こう動くだろう」というドライバーの予測に対して、ズレが生じない。新型はそこが違う。各部をキメ細かく煮詰めた成果だといえる。

 スポーツの発売から約1年の短いサイクルでここまで手を加えるとは驚いた。さすが世界のカローラである。日本仕様のカローラ各車の操縦精度はピカイチ。中でもスポーツが光る。

IMG_1420.JPG全長×全幅×全高4375×1790×1460mm 全幅はツーリングやセダンより45mmワイド

IMG_1468.JPGG・Zはスポーツシート標準 写真のレザー+ウルトラスエード(センシュアルレッド)はオプション( 17万8000円)

IMG_1456.JPG225/40R18タイヤ+8J切削光輝アルミ標準 意のままの操縦性

※次ページでスペックを紹介

カローラ・スポーツ・ハイブリッドG・Z主要諸元

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グレード=ハイブリッドG・Z
価格=THS 282万4800円
全長×全幅×全高=4375×1790×1460mm
ホイールベース=2640mm
トレッド=フロント1530×リア1530mm
最低地上高=135mm
車重=1400kg
エンジン=1797cc直4DOHC16V(レギュラー仕様)
最高出力=72kW(98ps)/5200rpm
最大トルク=142Nm(14.5kgm)/3600rpm
モーター最高出力=53kW(72ps)
モーター最大トルク=163Nm(16.6kgm)
WLTCモード燃費=25.6km/リッター(燃料タンク容量43リッター)
(市街地/郊外/高速道路=24.9/27.2/25.0km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:ダブルウィッシュボーン
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/40R18+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.3m

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