2020年注目フレッシュモデル! アバンギャルドなマツダ初の量産ピュアEV、MX-30がクーペである理由

新型マツダMX-30 新車解説/2020年末デビュー予定

メイン修正IMG_4204.JPGマツダMXー30 パワートレーンは「e-スカイアクティブ」と呼ぶモーター/インバーターと35.5kWhリチウムイオンバッテリーの組み合わせ モータースペックは未公表 レンジエクステンダー仕様も開発中

MX-30は新たな価値の挑戦車。観音開きのフリースタイルドア採用

 マツダのスペシャルティカーにはMXの名が冠される。かつてのユーノス・プレッソの海外名はMX-3、クロノス・ファミリーの2ドアクーペはMX-6、ロードスターはMX-5だ。メーカーは「MXは新たな価値観の創造、新たな挑戦、既存の概念を打破するクルマに使う」と説明する。

 モーターショーで世界初公開されたMX-30は、マツダ初の量産EVであり、次世代に向けた新たな挑戦が盛り込まれたモデルだ。

 エクステリアは流麗なクーペフォルム。2012年に生産を終了したRX-8以来となる観音開きのフリースタイルドアを採用した。魂動デザインを踏襲しながら、マツダ3やCX-30とは異なるシンプルでクリーンな面で構成。フロントマスクは優しい印象だ。

 インテリアはマツダ3、CX-30と共通イメージだが、インパネセンターはMX-30独自デザイン。コンソールが空中に浮かぶように見せる手法で開放感を強調。センターコンソールのパネルはクルマとしては珍しいコルク材だ。マツダの前身、東洋工業がコルクの製造から始まった伝統を反映した。ドアトリムにはリサイクル繊維を用いたテキスタイルを採用。ざっくりとした風合いのファブリックシートと相まって、シンプルで仕立てのよさが光る空間だ。

IMG_4213.JPGMX―30はクーペスタイルのスペシャルティモデル 美しい造形 ショー出品車はパール系ホワイトとブルーグレーのお洒落な2トーン仕様

プラットフォームはCX-30の改良版。レンジエクステンダー仕様も開発中

 パワートレーンはe-スカイアクティブと呼ぶモーター/インバーターと35.3kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。モーターのスペックは未公表だが、MX-30のメカニズムを使った電動化技術検証車(e-TPV)の105kWh/265Nmに近い数値だろう。

 バッテリー容量から考えると、航続距離は200km前後。昨今のトレンドからすると短めだが、距離を求める場合には内燃機関を組み合わせたレンジエクステンダー、プラグインハイブリッド、シリーズハイブリッドを適材適所で応用する考えだ。レンジエクステンダーの発電用にシングルロータリーエンジンを搭載する予定という。

 プラットフォームは、マツダ3、CX-30が採用するスカイアクティブ・ビークル・アーキテクチャーの発展型。このプラットフォームは企画・検討段階から電動化を視野に入れていた。多方向環状構造ボディに加えてバッテリーパックと車体を強固に結合した結果、車体剛性はマツダ3/CX-30よりも高い。走りのチューニングはマツダの開発哲学「人間中心」を踏襲している。

 欧州では予約がスタートし、2020年には発売予定と発表。日本発売は「適切なタイミングでスタートさせる」という。

IMG_4277.JPGRX-8以来の観音開きフリースタイルドアを採用 ボディサイズはCX-30(全長×全幅×全幅4395×1795×1540mm)と同等

IMG_4228.JPGショー出品車は左ハンドル仕様 インパネはCX-30と共通イメージ 個性的な造形のセンターコンソールにはコルク材を使用

IMG_4224.JPGキャビンは5シーター構成 シートは本革とファブリックのコンビ仕様 明るい色調のおしゃれなインテリア

IMG_4251.JPGメーターはフル液晶式 バッテリー残量に加えバッテリー温度計配置

IMG_4287.JPGフロントマスクは薄型形状 通常の内燃機関モデルとのキャラクターの違いを明確化 ヘッドライトはシンプル形状LED

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