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世界が注目する新エンジン、スカイアクティブXはどこが凄いのか!? マツダ3ファストバックで教えます

Writer:桂伸一 Photo:小久保昭彦

マツダ3スカイアクティブXシリーズ 価格:319万8148~368万8463円 試乗記

メインIMG_9270.JPGマツダ3ファストバックX・Lパッケージ(FF) 6SAT/6MT 338万463円 スカイアクティブXはマツダ独創の火花点火制御圧縮着火(SPCCI)方式を採用 国内販売マツダ車初のマイルドハイブリッド仕様

スカイアクティブXはガソリンとディーゼルの「いいとこ取り」、マツダの独創技術

 新世代のガソリンエンジン、マツダのスカイアクティブX搭載車が街を走り始めた。

 スカイアクティブXは、伸びやかさと排出ガス浄化性に優れる通常の火花点火式ガソリンエンジンと、初期レスポンスと燃費性能が魅力の圧縮着火式ディーゼルエンジンのメリットをクロスオーバーさせたマツダの独自技術。内燃機関の可能性を追求した高効率ガソリンエンジンである。

 マツダは火花点火制御圧縮着火(SPCCI)という独創の燃焼方式を開発、数々の問題をブレークスルーする努力を重ね、市販にこぎつけた。

 スカイアクティブXは、ガソリンを燃料としながら、ほぼ全域でリーンバーン(希薄燃焼)を実現。低回転から高回転域まで、少ない燃料で豊かなパワーを生み出す世界初のエンジンだ。

 現在、マツダ3とCX-30にラインアップされており、エンジン形式は直列4気筒DOHC16V。1997ccの排気量から180ps/6000rpm、224Nm/3000rpmの出力/トルクをマークする。

 このスペックを既存エンジンと比較すると、同排気量の通常ガソリン(156ps/199Nm)より、最高出力と最大トルクは24ps/25Nmパワフル。1766ccのディーゼルターボ(116ps/270Nm)と比べると64㎰強力で、46Nm細い。AT車のWLTCモード燃費は17.2㎞/リッター。通常ガソリン(15.6km/リッター)とディーゼル(19.8km/リッター)の中間に位置する。

 スカイアクティブXは、国内で販売するマツダ車として、初のマイルドハイブリッド(M-HEV)仕様。減速エネルギーをベルト式スタータージェネレーター(ISG/6.5ps)で電力に変換、24Vのリチウムイオンバッテリーに蓄電し駆動をアシストする。

IMG_9302.JPGスカイアクティブX仕様は車名に「X」の呼称が付く グレード展開は既存のマツダ3と共通 ホイール色とエンブレム以外の外観は標準車と同じ

市販車はプロトタイプからすべてをリファイン。力強い!

 試乗車はマツダ3ファストバック。6速ATをメインに6速MTもチェックした。

 スカイアクティブXは、2019年夏にドイツでプロトタイプに試乗した。今回ドライブした量産モデルは、すべてがリファインされ、別の車という印象を受けた。

 好印象の要因は、ガソリンの指定が当初のレギュラーから、プレミアムに変更されたことと関係がありそうだ。プレミアム化に伴い、圧縮比は15対1に変更。プレミアム指定とはいえ、レギュラーガソリンの使用でも当然ながらエンジン本体に問題が生じる心配はないという。

 市販モデルは、エンジン音がプロトタイプとは異なる。加速のトルク感、力強い加速Gも印象的だ。そのうえ、回転に伸びがある。エンジンとして何か秘めているようで、そのポテンシャルを引き出すことにボクは興味を覚えた。

 Dレンジに入れてアクセルを踏み込む。発進の軽やかさは「M-HEVのモーターアシストを強めたのではないか」と思うほど力強い。そのまま踏み込むと加速はスムーズで、しかも車速のノリも速い。プロトタイプはもっと滑らかだった......といえば聞こえはいいが、トルクが細く弱い感じで、アクセルをもっと深く踏み込む必要があった。

メインIMG_9439.JPGインパネはマツダ3共通形状 中央に8.8インチモニターを装備した上質な仕上げ 操作性に優れた本革巻きステアリングはチルト&テレスコピック付き 左右独立温度調整式オートACなどコントロール系はシンプル

心地いいサウンド。回すとスポーティな味わい

 サウンドも心地いい。量産モデルは明らかに雑音が抑え込まれている。排気サウンドでいうと、低速域はディーゼル音のようで、中~高速域はガソリンエンジン音のイメージだ。

 リミットの6500rpmまで回すと、雑味のないクリーンで豪快なサウンドが室内に広がる。環境エンジンながら、回せばスポーティな味わいに変わる性格が確認できた。

 ドライバビリティはどうか。車重は1440kg(AT)。ガソリン車比で80kgほど重い。その分しっとりした乗り味だ。

 注目のスカイアクティブXはプロトタイプから市販に移行する短期間で、大きな進歩を見せていた。つまり、まだまだ発展し続ける可能性が高い。今後のM-HEVのモーターサイズやバッテリー容量の強化を併せて考えると、環境エンジンとしての可能性は無限大である。

 現時点のスカイアクティブXを、既存のガソリンやディーゼルエンジンと比較して評価するのは、ひょっとするとナンセンスかもしれない。

 理想の内燃機関としてどう進展していくのか。スカイアクティブXをいち早く購入し、日常的にドライブしながら今後の展開を見守るのも楽しいだろうし、興味深いと思う。

エンジン1IMG_9417.JPG

エンジン2IMG_9413.JPG1997cc直4DOHC16V(HFーVPH型) 圧縮比15.0 180ps/6000rpm 224Nm/3000rpm エンジンはカバーで遮音性を高めた設計 プレミアムガソリン仕様 WLTCモード燃費:17.2km/リッター

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IMG_9518.JPGLパッケージは本革シート標準 前後席とも着座時に脊柱が自然なS字カーブを描く構造 長距離ドライブでも疲れが少ない設計

マツダ3ファストバックX・Lパッケージ 主要諸元と主要装備

IMG_9335.JPG

グレード=ファストバックX・Lパッケージ(FF)
価格=6SAT 338万463円
全長×全幅×全高=4460×1795×1440mm
ホイールベース=2725mm
トレッド=フロント1570/リア1580mm
最低地上高=140mm
車重=1440kg
エンジン=1997cc直4DOHC16V(プレミアム仕様)
最高出力=132kW(180ps)/6000rpm
最大トルク=224Nm(22.8kgm)/3000rpm
モーター最高出力=4.8kW(6.5ps)/1000rpm
モーター最大トルク=61Nm(6.2kgm)/100rpm
WLTCモード燃費=17.2km/リッター(燃料タンク容量51リッター)
(市街地/郊外/高速道路=13.7/17.6/19.0)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=215/45R18+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.3m
●主な燃費改善対策:ハイブリッドシステム/アイドリングストップ/筒内直接噴射/可変バルブタイミング/充電制御/ロックアップ機構付きトルクコンバーター/電動パワーステアリング
●主要装備:スマートブレーキサポート(前後進時)/AT誤発進抑制制御(前後進時)/リアパーキングセンサー/レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)/レーンキープアシスト/交通標識認識システム/車線逸脱警報/ブラインドスポットモニタリング/ドライバーアテンションアラート/アダプティブLEDヘッドライト/バックガイドモニター/8.8インチセンターディスプレイ/7インチマルチスピードメーター/ヘッドアップディスプレイ/本革巻きステアリング&シフトノブ/ステアリングヒーター/レザーシート/運転席電動調節機構/前席シートヒーター/フルオートAC/マツダ・ハーモニックアコースティック(8スピーカー)/18インチアルミ/Gベクタリングコントロールプラス/電動パーキングブレーキ(オートホールド付き)/マフラーカッター
●装着メーカーop:360度セーフティパッケージ(360度ビューモニター+ドライバーモニタリング)8万6880円/ボーズサウンドシステム7万7000円
●ボディカラー:スノーフレイクホワイトパールマイカ(op3万3000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は9780円

IMG_9330.JPGヘッドライトはアダプティブ機能付きフルLED ウインカーはライン形状

IMG_9351.JPG排気エンドパイプはスカイアクティブX専用形状 排気音は力強い

IMG_9346.JPGリアゲートは手動開閉式 リアゲート連動ドアロックスイッチをセット 開口部の地上高は高め 重量物の積み込みは相応の手間がいる

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