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「ホンダ車に精通した技術集団」が手掛けたスペシャルモデル、ヴェゼル・モデューロXが目指した理想の走り

Writer:河村康彦 Photo:小久保昭彦

ホンダ・ヴェゼル・モデューロX 価格:346万7200~361万7900円 試乗記

メインIMG_9833.JPGホンダ・ヴェゼル・ハイブリッド・モデューロXホンダセンシング(FF)  価格:7SMT 346万7200円 モデューロXは1.5リッターターボのツーリング(FF)とハイブリッド(FF/4WD)をラインアップ FF仕様ハイブリッドのベース車はRSグレード

モデューロXはディーラーで買えるこだわりのスペシャル。3タイプを設定

 ヴェゼルは2013年末の発売以来、絶好調をキープしている。日本国内のSUV新車販売台数ナンバーワン記録を立て続けに樹立。ブランニューモデルながら、いまやホンダを代表する存在として揺るぎないポジションを確立した。

 人気の理由は数多い。中でも全長×全幅×全高4335×1790×1605mmの「大きすぎないサイズ」は日常シーンで扱いやすく、スターティングプライスが約210万円からという手ごろな設定とともに、強い吸引力となっている。

 そんなヴェゼルにモデューロXが設定された。純正用品メーカーのホンダアクセスが開発したカスタマイズパーツを、ベース車の組み立てライン上で装着したスペシャルモデルだ。ディーラーで新車として購入でき、保証などは通常モデルと同様に適用される。ホンダ車を愛するファンに向けた「こだわり」のコンプリートカーである。モデューロXは、ステップワゴンやS660などにすでに設定され高い人気を獲得。ヴェゼルは6モデル目のモデューロXだ。

 市販車は、東京モーターショー2019の「OPEN ROAD」に出展された車両と同じ。3種類のバリエーションがある。ツーリングのパワーユニットは1.5リッターターボ(172ps)。ハイブリッドは1.5リッターエンジン(132ps)+モーター(29.5ps)の組み合わせ。駆動方式はツーリングがFFのみ、ハイブリッドはFFと4WDを設定。トランスミッションはターボが7速マニュアルモード付きCVT、ハイブリッドは7速DCTだ。

IMG_9853.JPGボディカラーは写真のプラチナホワイトパール(op3万8500円)など全4色 モデューロXは通常モデルと同様にディーラーで販売 保証も同等

スタイリングは精悍な印象。専用スポーツシートはハイクオリティ

 試乗はツーリングとハイブリッドの2台。ハイブリッドは4WD仕様だった。

 スタイリングは精悍な印象。専用デザインの前後バンパーとフロントグリル、そして前後のロアガーニッシュが存在感を高めている。各アイテムの精度は高く、「後付け感」はまったくない。さすがは純正用品を作り慣れたメーカーの作品だ。ただし、ディフューザー形状を採り入れた結果、リアビューを見るとフロア下の部品類が目立つようになった。とくに4WD仕様の場合、後続車からは「後輪の駆動系が丸見え」という印象になる。最低地上高が高いSUVベースゆえの難しさかもしれない。

 ヴェゼルは内装の質感に定評がある。その中でもモデューロXは、一歩抜け出た高いクオリティを感じた。初採用の専用設計フロントシートの効果が大きい。プライムスムースとラックススエードで仕上げられたスポーツ形状のシートは、スポーティ感覚とプレミアムな雰囲気作りに貢献している。

メインIMG_0064.JPG室内は上質な作り インパネはブラック基調 ハンドリングはリニアで素直な印象 気持ちのいいセッティング 写真の8インチプレミアムインターナビはディーラーop(20万9000円)

標準モデルと明らかに異なるフットワーク。思いのままのハンドリングを実現

 フットワークは標準モデルとは明らかに異なる。サスペンション設定だけでなく、専用形状のボディキットが作り出す空気の流れを利用して「ドライビングスキルが上達したかのように感じさせる走り」を生み出すのが、モデューロXの真骨頂。

 ヴェゼルの開発関係者は「1.5リッターターボのツーリングはいちだんとスポーティな性格を狙い、ハイブリッドはややコンフォート性に振ったテイストを目指した」と説明してくれた。

 高い直進性を確保したうえで、シャープすぎず、しかも決して鈍重ではない、「思いのままのハンドリング感覚」は気持ちいい。このセッティングはまさに絶妙といえる。この点は、各仕様に共通していた。

 これまでのモデューロX各車とちょっと違う、と思ったポイントは乗り味だった。

 モデューロXは、いずれも標準車を圧倒するフラットでしなやかなテイストが印象的だった。ヴェゼルは、標準車よりも上質なのは確かだが、それでも少々不快に思える揺すられ感があった。

 2台の試乗車のうち、ツーリングのほうがそうした傾向は強め。チューニングコンセプトの違いとともに、FF仕様は大径の18インチタイヤが標準だからだろうか(4WDは17インチ)。

 開発陣からは「ダンパー構造決定の過程で、同じ生産ラインを用いる標準車との関係があり、このモデルならではの難しさがあった」と説明された。

 メーカー側に問題意識があるならば、今後いっそうのリファインが行われる可能性は高い。

 何しろ、「標準車に満足のいかないエンジニア集団が、自身が理想と思える作品を手がけた成果」が、モデューロXというシリーズの立ち位置だからだ。

中IMG_0121.JPGIMG_0124.JPG前席はモデューロX初の専用デザイン 快適性とサポート性を重視したハイバック形状 素材はプライムスムースとラックススエードのコンビ 後席シートマテリアルはウルトラスエードと合成皮革のコンビ

IMG_9926.JPGヴェゼル・ツーリング・モデューロXホンダセンシング 価格:7CVT 352万8800円 ツーリングは1.5リッターターボ(172ps)を搭載したFFモデル ベース車は同名のツーリング・グレード 足回りはハイブリッド比でいちだんとスポーティなセッティング

IMG_9991.JPGヴェゼル・ハイブリッド・モデューロXホンダセンシング(4WD) 価格:7SMT 361万7900円 4WD仕様のハイブリッドはZグレードがベース 215/55R17サイズの17インチタイヤとアルミを装着 足回りはコンフォート指向

ホンダ・ヴェゼル・ハイブリッド・モデューロXホンダセンシング(FF) 主要諸元と主要装備

IMG_9871.JPG

グレード=ハイブリッド・モデューロXホンダセンシング(FF)
価格=7SMT 346万7200円
全長×全幅×全高=4335×1790×1605mm
ホイールベース=2610mm
トレッド=フロント1535/リア1540mm
最低地上高=185mm
車重=1310kg
エンジン=1496cc直4DOHC16V(レギュラー仕様)
最高出力=97kW(132ps)/6600rpm
最大トルク=156Nm(15.9kgm)/4600rpm
モーター最高出力=22kW(29.5ps)/1313~2000rpm
モーター最大トルク=160Nm(16.3kgm)/0~1313rpm
JC08モード燃費=未公表(燃料タンク容量40リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:車軸式
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/50R18+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5m
●主な燃費改善対策:ハイブリッド/直噴エンジン/アイドリングストップ/可変バルブタイミング/電動パワーステアリング
●モデューロX専用装備:専用フロントグリル/フロントエアロバンパー/フロントエアロロアガーニッシュ/LEDフォグライト/リアエアロバンパー/リアエアロロアーガーニッシュ/専用サスペンション/18インチアルミ/モデューロXエンブレム/ブラックインテリア+フロントスポーツシート(フレーム+プライムスムース×ラックススエード+モデューロXロゴ)/専用リアシート(ウルトラスエード×合成皮革)/専用フロアカーペット
●主要装備:ホンダセンシング(プリクラッシュブレーキ+誤発進抑制機能+歩行者事故低減ステアリング+アダプティブクルーズコントロールなど)/サイド+カーテンエアバッグ/ナビ装着用スペシャルパッケージ+ETC車載器/コンフォートビューパッケージ/LEDヘッドランプ/前席シートヒーター/本革巻きステアリング/自動防眩ルームミラー/雨滴検知式フロントワイパー/リバース連動ドアミラー(助手席側)/プラズマクラスター技術搭載フルオートAC/ステンレス製スポーツペダル/マルチインフォメーションディスプレイ/スポーツモードスイッチ/ホンダスマートキーシステムチルト&テレスコピックステアリング/パドルシフト/車両接近警報
●ボディカラー:プラチナホワイトパール(op3万8500円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万1340円

IMG_9877.JPGフロントマスクは「X」をモチーフにしたブラック仕上げ フロア下への空気の流れを計算したエアロ形状

IMG_0059.JPGアルミはモデューロX専用デザイン 剛性バランスを吟味した高機能仕様 FFモデルは225/50R18タイヤ装着

IMG_0050.JPG1496cc直4DOHC16V(132ps/156Nm)+モーター(29.5ps/160Nm)  パワーユニットはベースモデルと同じ エンジンを主体にモーターがアシスト

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