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2020年4月のイヤーカー発表を目指し本格選考スタート。世界の名車が勢揃い、ワールドCOTYロサンゼルス試乗会

Writer:河村康彦 Photo:WCOTY

ワールドCOTYロサンゼルス試乗会

メインimage_1824_WCOTY_Story_37.jpgワールドCOTYは世界23カ国/82名のジャーナリストが注目モデルを選ぶ国際イベント 複数大陸の5カ国以上で販売される車両が対象 LA試乗会にはポルシェ・タイカンをはじめ23台の試乗車が集まった

複数大陸の5カ国以上で販売がノミネート基準。試乗会は4日間の日程で開催

 ワールドCOTY(カー・オブ・ザ・イヤー)は、ワールドワイドで注目モデルを選出する国際イベントだ。毎年4月に開催されるニューヨーク・モーターショーで表彰式が行われる。その「ゴール地点」に向かう重要なプロセスのひとつが、ロサンゼルス・オートショーにタイミングと場所を合わせた試乗会である。

 6回目を数える今回は、複数大陸の5カ国以上で販売されるというノミネート基準を満たしたモデルの中から、23台の試乗車と、世界各国から集まった50人の選考委員が、ロサンゼルス郊外のホテルに集合した。試乗イベントは、過去最高の規模で、4日間にわたって行われた。 

 ワールドCOTY試乗会は、会場となるホテルのロケーションがじつに絶妙。市街地を5分、さらにフリーウェイを10分ほど走った地点でインターチェンジを降りれば、世界各国の自動車メーカーがテスト走行の舞台として利用する、エンジェルクレストハイウェイというカリフォルニア州でも屈指のワインディングロードに到着する。

 テストドライブに格好のワインディング路で30分ほど過ごし、往路と逆のルートをたどれば、約1時間の試乗枠は終了。休憩や昼食の時間もはさみつつ、こうしたプログラムを朝から夕刻まで繰り返していく、というのが、試乗会でのルーティンパターンだ。

スープラAW8P9229.jpg新型スープラは世界中で高い評価を獲得 走り始めた瞬間からシャープな挙動を感じる 試乗車は3リッター直6ターボ(340ps)を搭載したRZグレード 日本仕様の価格は702万7778円(8SAT)

Z4 CZ2A2412.jpg新型BMW・Z4とスープラは共通DNAの持ち主 Z4は落ち着いた「大人のスポーツカー」という味わい オープンボディの爽快感は最高 試乗車はSドライブM40i 日本仕様の価格は851万円(8SAT)

ボクスターAW8P9553.jpg718スパイダーは、現行ボクスター系唯一の6気筒ユニット搭載車 自然吸気仕様の4リッター水平対向ユニット(420ps)を積む 0~100km/h加速は4.4秒でクリア 最高速度は301㎞/h 日本仕様の価格は1237万5000円(6MT)

話題のポルシェ・タイカンと3台の最新スポーツを堪能

 会期が4日間と聞くと、「試乗時間は十二分にある」と思われるだろう。しかし、細かいチェックを行いつつのドライブゆえ、続けて5台も乗っていると、最後は疲労困憊。23台全車に試乗するのは時間的にも、体力的にも難しい。

 ボクは、興味があるモデル、日本での試乗が困難なモデルから優先的にドライブした。今回はまず、試乗会で最も「人気車」となること必至の、ポルシェ初の量販EV、タイカンのドライバーズシートに収まった。

 EVは、バッテリーのためのスペースを床下に確保する影響で、SUV、もしくはずんぐりとしたスタイルになるのが通例。しかし、タイカンはそうした前例に当てはまらない。「フライライン」と呼ばれる911のような強く落ち込んだルーフラインを採用しつつ、リアシートの足元にはあえてバッテリーを配置せず、後席にもきちんとした居住空間を確保。それでいてパナメーラ以上に全高が低いスタイリングを実現したパッケージングは驚異的だ。

 試乗モデルは、現時点で3種類のパフォーマンスが展開されるシリーズの中で、中間となるターボグレード。

 中間とはいえ、わずか3.2秒でクリアする0~100km/h加速タイムが示すように、最速のドライブモードを選択した際の加速能力は「強烈」と表現するのがふさわしい。

 加速性能以上に感動した点は、あらゆるシーンで見せる完璧なまでのボディ挙動コントロールだ。とくに、フリーウェイのクルージングでは、これまでのどのモデルでも経験した覚えがない、浮遊感さえ伴う圧倒的なフラット感が印象的だった。

 同時試乗ができたのでキャラクターの違いがいっそう鮮明になったのは、ポルシェ718スパイダー、BMW・Z4、そしてトヨタ・スープラという6気筒エンジンを搭載したスポーツカー3台。このうち、Z4とスープラは「共通するDNAの持ち主」として知られる。だが走りのキャラクターは明確に異なる。Z4は、オープンボディながら、落ち着いた挙動の「大人のスポーツカー」として完成度が強い。対してスープラは、走り始めた瞬間から研ぎ澄まされたシャープな挙動を感じる。どちらが優れているという話ではない。目指す走りの方向性が明らかに異なる。駆動方式は両車FRである。

 ミッドシップの718スパイダーも味わい深かった。スパイダーは現行ボクスター系で唯一の6気筒モデル。価格的にも性能的にも「別格」の存在だ。4リッターという大排気量の自然吸気エンジンは、いまや貴重品。高回転域での圧倒的な伸び感をはじめ、日常シーンでのフィーリングという点でも、「やはり4気筒ターボでこのエモーションは演じられないな」と、改めて実感した。トップスピードは301km/hに達する。

起亜02AW8P9381.jpgキア・テルライドは全長×全幅×全高5060×1989×1750mmの大型SUV 優れたシャシー性能の持ち主 FFと4WDを設定

起亜01AW8P9496.jpgキア・ソウルEV 201hp/395Nmのモーターと64kWhのバッテリーの組み合わせ 0~100km/h加速7.6秒

ますます実力をアップする韓国車。これは脅威になる!

 日本では、ヒュンダイ(現代)が乗用車販売から撤退して久しい。韓国車は文字どおり近くて遠い存在。だが、欧米市場ではポピュラーだ。幸いにして今回の試乗会には、多くの最新モデルが持ち込まれ、最新韓国車の実力をうかがうことができた。

 まずキア(起亜)のソウルEVをドライブ。モデル名が示すようにピュアEVだ。かつてのトヨタbBを思わせるボクシーなスタイリングを見ると、純実用車と勘違いするが、実は最高出力は201hpもある。ラフなアクセル操作をすると、たちまちホイールスピンを起こしそうになる快速の持ち主だ。

 ちょっと脅威と感じたのは、テルライドというキアの大型SUV。3.8リッターのV6エンジンを搭載して「静かで速い」うえに、ステアリングは正確で、ボディの無駄な動きは小さい。この高いシャシー性能は見逃せない。「このクルマが低価格で日本で発売されたら、日本車もうかうかしていられないな」という印象を受けた。

 マツダ3とマツダCX―30は、アメリカでは2.5リッターの直4ガソリンエンジンが搭載されている。動力性能は全般に日本仕様比でゆとりが大きい。「スカイアクティブXの存在感を際立たせるために、あえて日本では売らないのかな」と、「買えない日本車」を前に、そんな思いをめぐらせた。

マツダ01CZ2A2426.jpgマツダ3は美しい造形と高い完成度で注目が高い 今回の試乗車は2.5リッター直4ガソリンを搭載したアメリカ仕様 ゆとりある走りが印象的

マツダ02AW8P9236.jpgクロスオーバーSUVは世界的に人気のジャンル マツダCXー30はその代表 LAエンジェルクレストハイウェイで爽快な走りをあらためて体感

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