圧巻の踏破性!本格オフロードコースで見せたマツダCX-5の凄い実力

マツダCX-5・XD・Lパッケージ 価格:6MT/6SAT 342万6500円

メインIMG_1304.JPGマツダCXー5・XD・Lパッケージ(4WD) 新たにオフロード・トラクションアシスト機構を盛り込んだ4WD車の踏破性は抜群 滑りやすい悪路の急坂も難なく登り切る 実に頼もしい

充実したマツダ4WDラインアップ。ロードスターを除く全車に設定

 マツダ車と4WD......率直なところ、この組み合わせを「定番」と受け取るユーザーは、そう多くないだろう。マツダの4WD車は、1984年に3rdボンゴ(1BOXワゴン)に設定して以降、幅広い車種にラインアップ。すでに長い歴史がある。だが、SUBARUや三菱といったライバルに比べると相対的に4WDの印象が希薄な気がする。それはWRC(世界ラリー選手権)など、世界で戦う「4WDファイター」が華々しく脚光を浴びた実績がないからかもしれない。

 現在のマツダは、4WDに積極的だ。ロードスター以外のすべての車種で、4WDが選べる。マツダが得意とするディーゼルエンジンと組み合わせたラインアップを考えると、4WDモデルは「大いに充実している」と紹介できる。

 マツダの4WDシステムは、タイヤの動きや路面状況をリアルタイムにモニターし、スリップ予兆を検知すると即座にトルクを配分する方式。そのマツダ4WD車のオフロード性能が大きく向上した。2WDモデルでは踏破が不可能という荒れたオフロードで、その実力を試してみた。

IMG_1286.JPGCXー5の最低地上高は210mmと余裕たっぷり 4WDと豊かなトルクを発生する2.2リッターディーゼル(190ps/450Nm)と4WDの相性は素晴らしい

悪路をものともしない圧巻の実力。マツダのSUVは都会派なだけではなかった!

 CX-30を皮切りに、CX-5やCX-8にも2019年末の改良で新採用された機能が、オフロード・トラクションアシストと呼ばれるマツダ独自の技術。4WDシステムとトラクションコントロール機能が協調してタイヤの空転を抑制。接地しているタイヤに適切に駆動力を分配し、優れた踏破性を引き出すメカニズムである。スタビリティコントロール用のブレーキ制御を利用した、「ブレーキLSD」機能と比べ、エンジントルクの抑制を回避してより強いブレーキ圧力を許容。特徴は「タイヤが空転する前から、LSD機能を実現させた」点だ。

 CX-5とCX-30での急登坂、CX-8はモーグル路走行など、機械式LSDを装着した4WDモデルでないとスタックしてしまいそうな極端なオフロード走行を体験した。3車ともそうした悪路を難なく踏破。メカニカルなデフロック機構を採用する本格的なオフローダーほどスムーズにはいかないものの、思い切ってアクセルを踏み続けると、ゆっくりではあるが、確実に前進できた。これは感動的だった。

 中でも、最低地上高が210mmを確保したCX-5の踏破性は特筆レベル。わずかに2000rpmで450Nmと大トルクを発する2.2リッターディーゼルとの組み合わせは「鬼に金棒」という印象だ。タイヤを変更すれば、本格オフローダーに迫る踏破性を発揮してくれそうだ。

IMG_1331.JPG写真は新設定のタフスポーツ・スタイル装着車 アウトドアでの使い勝手を高めるアイテム5点をセットにしたディーラーop(12万5500円) CXー5全車に設定

IMG_1392.JPG室内は広く着座位置は高め 車両感覚が把握しやすくワイドな視界はオフロード走行時でも大きなメリット 的確な路面フィールを伝えるステアリングが走りの安心感を高める

IMG_1386.JPGタフスポーツ・スタイルはハードタイプのラゲッジトレイ装着 汚れを気にせず荷物が積める

マツダCXー5・XD・Lパッケージ(4WD)主要諸元と主要装備

IMG_1311.JPGマツダCXー5・XD・Lパッケージ(4WD)主要諸元と主要装備

グレード=XD・Lパッケージ(4WD・AT)
価格=6SAT 365万7500円
全長×全幅×全高=4545×1840×1690mm
ホイールベース=2700mm
最低地上高=210mm
トレッド=フロント1595×リア1595mm
車重=1670kg
エンジン=2188cc直4DOHC16Vディーゼルターボ(軽油仕様)
最高出力=140kW(190ps)/4500rpm
最大トルク=450Nm(45.9kgm)/2000rpm
WLTCモード燃費=16.6km/リッター(燃料タンク容量58リッター)
(市街地/郊外/高速道路=13.6/16.5/18.6km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/55R19+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5m
●主な燃費改善対策:アイドリングストップ/筒内直接噴射/電子制御燃料噴射/2ステージターボ/コモンレール高圧噴射/4バルブ/センターノズル化/電動パワーステアリング
●主要装備:アドバンストスマートシティブレーキサポート/リアパーキングセンサー/レーダークルーズコントロール/アダプティブLEDヘッドライト/前後フォグランプ/ヘッドランプウォッシャー/レーンキープアシスト&車線逸脱警報/ブラインドスポットモニタリング/ドライバーアテンションアラート/交通標識認識システム/オフロードトラクションアシスト/レインセンサーワイパー/遮音&IRカットガラス/リア5面ダークティンテッドガラス/インテリジェントドライブマスター/8インチセンターディスプレイ/ヘッドアップディスプレイ/本革巻きステアリング&シフトノブ/フルオートAC/パワーリフトゲート/前席電動調節機構付き本革シート/前後席シートヒーター/Gベクタリングコントロールプラス/ナチュラルサウンドスムーザー
●装着メーカーop:アイイーループ6万6000円/CD+DVDプレーヤー+地デジTVチューナー3万3000円/360度モニター+フロント・パーキングセンサー4万4000円
●ショップオプション:タフスポーツスタイル(前後アンダーガーニッシュ+ルーフレール+ハードタイプラゲッジトレイ+オールウェザーマット)12万5500円
●ボディカラー:ソウルレッドクリスタルメタリック(op7万7000円)
※2019年12月一部改良 ※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万2630円

CX-8 IMG_1212.JPGCXー8・XD・Lパッケージ(4WD) 価格:6SAT 467万600円 CXー8でモーグル路にチャレンジ 片輪が浮き上がる状況でも確実なトラクションが得られた

CX-30 IMG_1181.JPGCXー30・XD・Lパッケージ(4WD) 価格:6SAT 330万5500円 悪路の急坂からの発進もスムーズにこなす 上り坂だけでなく下り坂での高い安定感も印象的

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