各部改良! メルセデスのベストセラーSUV、GLCクラスはなぜ売れる?乗ってみた

メルセデス・ベンツGLC220d・4マチック 価格:9SATC 690万円 試乗記

メインIMG_8452.JPGメルセデス・ベンツGLC220d・4マチック GLCは日本でも扱いやすいサイズのSUV 2リッターディーゼルを積む220dを基本に多彩なラインアップを設定 4WDシステムの駆動力配分は前後45対55の設定

最新モデルは先進装備を満載。220dのディーゼルエンジンは新世代

 GLCクラスは、SUVを示すGLの文字に、Cクラスと同様カテゴリーに属することを表すCの記号の組み合わせた、メルセデスSUVのトップセラーだ。

 最新バージョンは2019年10月に登場。現行型発売から4年を迎える前に、大幅改良が施された。リファイン内容は、内外装に加え、対話型インフォテインメント・システム、MBUXの採用やADAS(安全運転支援システム)のバージョンアップなど、メルセデス最新の装備を採用した点が主なニュースだ。

 試乗車は220d4マティック。9速ステップATと組み合わせるエンジンは、新世代2リッターのターボ付き直噴4気筒ディーゼル(194ps/400Nm)。テスト車は、専用のスタイリングパッケージや前席スポーツシート、エアサスペンションと19インチタイヤなどで構成されるオプションのAMGライン(57万9000円)装着車。ボディサイズは全長×全幅×全高4665×1900×1645mm。AMGラインの全幅は1900mmと、標準仕様(18980mm)比で少し大きい。上級クラスのGLE(同4940×2020×1780mm)に比べれば明確に小さいとはいえ、日本では堂々たる体格の持ち主だ。

IMG_8475.JPG写真はAMGライン(op57万9000円)装着車 足回りはエアサス仕様 AMGスタイリングパッケージ装着 全長×全幅×全高4665×1890×1645mm

乗り心地は上質!エンジンは1800rpm以上で本領を発揮

 車重が1.9トン級とそれなりの重量ゆえ、スタート時の蹴り出し感はやや緩慢。スペック上は1600rpmで最大トルクを発する設定だが、実感としては1800rpm程度までは、ややトルクが薄い印象を受ける。それもあって、ドライブモードはECOではやや物足りず、積極的にSPORTを選択したくなった。WLTCモード燃費は15.1km/リッターだ。

 フットワークのテイストは、テスト車がエアサスペンション付きだった関係もあり、「メルセデスのSUV」と表現するにふさわしい上質性を備えていた。静粛性が高く、走りの仕上がりレベルは「背の高い Cクラスと」受け取るにも抵抗感がない洗練ぶりである。
 ただし、鋭い路面の凹凸を拾った際に伝わって来る振動の波形はやや尖った印象。この点は、標準仕様の18インチタイヤを履いたモデルのほうがマイルドだろう。

 最新GLCクラスは、ベーシック仕様と位置づけられた今回の2リッターディーゼル搭載モデル以外に、2リッターの4気筒( 258ps)、3リッターの V型6気筒(390ps)、そして4リッターの V型8気筒(476ps)と、3種のターボ付きガソリンエンジンが設定されている。際立って強力な動力性能を望むのであれば、V型エンジンを搭載するメルセデスAMGモデルがお勧めである。

IMG_8563.JPGインパネ基本形状は従来と共通 センターモニターは10.25インチのワイド形状 室内の静粛性は高水準 ハンドリングは滑らか

IMG_8599.JPG

IMG_8601.JPGシートはサポート性を重視したスポーツ形状 前席はメモリー付き電動調節タイプ 写真の本革シートはセットop(64万5000円) 室内は広い

IMG_8488.JPGAMGラインは明るいマルチビーム式LEDヘッドライト装備

メルセデス・ベンツGLC220d・4マチック 主要諸元と主要装備

IMG_8485.JPG

グレード=220d・4マチック
価格=9SATC 690万円
全長×全幅×全高=4670×1890×1645mm
ホイールベース=2875mm
トレッド=フロント1620/リア1615mm
車重=1860kg
エンジン=1949cc直4DOHC16Vディーゼルターボ(軽油仕様)
最高出力=143kW(194ps)/3800rpm
最大トルク=400Nm(40.8kgm)/1600~2800rpm
WLTCモード燃費=15.1km/リッター(燃料タンク容量66リッター)
(市街地/郊外/高速道路=11.5/15.4/17.2km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=235/60R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.6m
●主な燃費改善対策:アイドリングストップ/筒内直接噴射/電動パワーステアリング
●主要装備:レーダーセーフティパッケージ(アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック+アクティブブレーキアシスト+ブラインドスポットアシスト+アクティブレーンキーピングアシスト+アクティブステアリングアシスト+プレセーフ)/ESP(横滑り防止装置)/アダプティブブレーキ(ホールド&ヒルスタートアシスト)/アテンションアシスト/アクティブボンネット/360度カメラシステム/パークトロニック/アクティブパーキングアシスト/タイヤ空気圧警告システム/7エアバッグ/アルミニウムボンネット/熱反射・ノイズ軽減ガラス/本革巻きマルチファンクションステアリング/前席メモリー付きパワーシート/前席電動ランバーサポート/レザーARTICOダッシュボード/前後シートヒーター/ダイレクトステアリング/可変スピードリミッター/オートライト/レインセンサー/キーレスゴー/ダイナミックセレクト/電動リアゲート/オートAC/10.25インチモニターMBUXシステム/フットトランクオープナー(テールゲート自動開閉機能)/イモビライザー/ワイヤレスチャージング/アンビエントライト(64色)/ETC2.0車載器
●装着メーカーop:AMGライン(AMGスタイリングパッケージ+ロゴ入りブレーキキャリパー+ステンレス製スポーツペダル+本革巻きスポーツステアリング+レザーDINAMICAシート+ブラックアッシュウッドインテリアトリム+AMGスポーツステアリング+マルチビームLEDヘッドライト+アダプティブハイビームプラス+LEDコーナリングライト+AIRボディコントロールサスペンション+19インチAMG5ツインスポークアルミ)57万9000円/レザーエクスクルーシブパッケージ(本革シート+エナジャイジングパッケージ+前席シートベンチレーター+前席マルチコントロールシートバック+前席リラクゼーション機能+ヘッドアップディスプレイ+Burmesterサラウンドサウンドシステム+エアバランスパッケージ+12.3インチコクピットディスプレイ)64万5000円/パノラミックスライディングルーフ17万6000円
●ボディカラー:イリジウムシルバー(op9万7000円)
※2019年10月デビュー ※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万7870円
※AMGライン装着車の全長×全幅は4665×1990㎜

IMG_8539.JPG1949cc直4DOHC16Vディーゼルターボ 194ps/400Nm 新型は旧型比24psパワーアップ 排気ガス浄化システム充実 WLTCモード燃費:15.1km/リッター

IMG_8515.JPGAMGラインは235/55R19タイヤ+アルミ装着 ブレーキはドリルドディスク 最低地上高160mm

IMG_8553.JPGラゲッジ容量は後席使用時550リッター/最大1600リッター 広く使いやすい リアゲートは電動開閉式

SNSでフォローする