アウディの電動SUV「e-tron」と「e-tronスポーツバック」の「Sモデル」がワールドプレミア!

アウディがクロスオーバーEVのe-tron/e-tronスポーツバックの高性能版「Sモデル」プロトタイプを発表。3基の電気モーターによる総合出力は370kW/973N・mを発生

 独アウディは2月28日(現地時間)、電動クロスオーバーSUV「e-tron」と「e-tronスポーツバック」の高性能バージョンとなる「Sモデル」のプロトタイプを世界初公開した。

Audi_e-tron _S-Modelle1.jpg▲アウディe-tronスポーツバック「Sモデル」プロトタイプ フロントアクスルに1基、リアアクスルに2基の計3基の電気モーターでパワーユニットを構成する

 今回発表されたe-tron/e-tronスポーツバック「Sモデル」は、標準モデルのe-tron/e-tronスポーツバックが前後アクスルに1基ずつの非同期モーターを搭載して4輪を駆動するquattro(クワトロ)で構成しているのに対し、さらにリア用モーターを1基追加して計3モーターのquattroとしているのが特徴である。

 フロントアクスルに1基、リアアクスルに2基の計3基の電気モーターで構成するパワーユニットは、Dギアを選択した非ブースト状態で最高出力320kW(435ps)、最大トルク808N・mを発生。Sギアを選択すると、約8秒間にわたって370kW(503ps)のフルブーストパワーと973N・mのトルクを発生させることが可能となる。この時の0→100km/h加速は4.5秒を誇り、一方で最高速度はリミッターによって210km/hに制限される仕組みだ。

Audi_e-tron _S-Modelle2.jpgDギアを選択した非ブースト状態で最高出力320kW435ps)、最大トルク808Nmを発生。Sギアを選択すると約8秒間にわたって370kW503ps)のフルブーストパワーと973Nmのトルクを発生させることが可能となる

 走行面に関しては、極めて優れた俊敏性とトラクション性能を有したことが特徴で、後輪により多くの駆動トルクを配分。専用セッティングのインテリジェントな駆動コントロールシステムにより、安全性だけでなく、操縦性もいっそう高いレベルを具現化している。また、リアアクスルには左右のリアホイールにトルクを完全に可変配分する電動トルクベクタリング機能を装備した。そして、スタビリゼーションコントロールが"スポーツ"に設定され、アウディドライブセレクトダイナミックハンドリングシステムが最大のパフォーマンスを発揮する"ダイナミック"モードに設定された場合、新しい駆動システムはよりハイレベルなコーナリング性能を発揮し、ドライバーが望めばドリフト状態に持ち込むことも可能としている。

Audi_e-tron _S-Modelle3.jpge-tronスポーツバック「Sモデル」プロトタイプの透視イラスト。計3基の電気モーターでquattroを構成。リアアクスルには左右のリアホイールにトルクを完全に可変配分する電動トルクベクタリング機能を装備した

 懸架機構は前後5リンク式で、ダンパーやスプリング、ブッシュ類などをSモデル専用に強化。ホイールは「5-VスポークSデザイン」の20インチアルミホイールが標準で、オプションとして最大22インチサイズのアルミホイールを選択可能とする。また、制動機構には赤いSランバスを配した6ピストンのブラックブレーキキャリパーやフロントΦ400mm大径ブレーキディスクなどを組み込んだ。

Audi_e-tron _S-Modelle5.jpg▲アウディドライブセレクトダイナミックハンドリングシステムが "ダイナミック"モードに設定された場合、新しい駆動システムはよりハイレベルなコーナリング性能を発揮し、ドライバーが望めばドリフト状態に持ち込むことも可能だ

 エクステリアに関しては、明るいグレー塗装で彩った八角形シングルフレームグリルやe-tron専用のLEDヘッドライト、4本のストラットで構成したデイタイムランニングライトなどを採用してe-tron「Sモデル」ならではのフェイスを演出。また、エアフローの改善を図った前後バンパーや車両のほぼ全幅におよぶディフューザーインサート、バンパー側面の大型エアカーテンなどを装備したほか、ホイールアーチエクステンションも組み込んで、全幅はベースモデルより23mmワイド化する。さらに、アウディが世界で初めて量産化した「デジタルマトリクスLEDヘッドライト」をオプションで設定した。

Audi_e-tron _S-Modelle4.jpg▲インテリアは暗色系のカラーでシックかつスポーティに統一。電動調整式スポーツシートのレザー/アルカンターラ表地とシフトレバーにはSランバスのエンボス加工を施す

 内包するインテリアは、暗色系のカラーでシックかつスポーティに統一したことが訴求点だ。ダッシュボードはアウディバーチャルコックピットを包み込みながら、左右のドアミラーとボンネットを接続するように大きな弧を描いてアレンジ。インパネはドライバー重視で構成し、センタートンネルのコンソール側面はオープンタイプとする。一方、電動調整式スポーツシートのレザー/アルカンターラ表地とシフトレバーにはSランバスのエンボス加工を施し、またドアシルとハンドルにはSバッジを装着した。さらに、ブラック、ローターグレー、アラスレッドのランバスパターン レザースーパースポーツシート、空調機能付きパーフォレーテッド レザー カスタマイズド コンツァーシートをオプションで用意している。

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