プレミアムミッドサイズSUVのアウディQ5が大幅なアップデートを遂げて本国デビュー

アウディの人気ミッドサイズSUV「Q5」がマイナーチェンジ。世界で初めてデジタルOLEDテクノロジーによるリアコンビネーションライトを採用

 独アウディは6月29日(現地時間)、プレミアムミッドサイズSUV「Q5」のマイナーチェンジモデルを発表した。

▲マイナーチェンジしたアウディQ5は、同車のアイデンティティをさらに明確化する目的で内外装の刷新や機能装備の拡充などを図ったことが特徴。エクステリアではよりフラットで幅広い形状とした八角形のシングルフレームグリルや新造形のライトシグネチャーを配したデイタイムランニングライトなどを採用する
▲マイナーチェンジしたアウディQ5は、同車のアイデンティティをさらに明確化する目的で内外装の刷新や機能装備の拡充などを図ったことが特徴。エクステリアではよりフラットで幅広い形状とした八角形のシングルフレームグリルや新造形のライトシグネチャーを配したデイタイムランニングライトなどを採用する

 アップデートしたQ5は、同車のアイデンティティをさらに明確化する目的で、内外装の刷新や機能装備の拡充などを図ったことが特徴である。まずエクステリアでは、よりフラットで幅広い形状とした八角形のシングルフレームグリルや新造形のライトシグネチャーを配したデイタイムランニングライト、台形をモチーフにしたうえで高さを増したサイドインテーク、デザインを見直したシルインサート、左右のライトクラスターを繋ぐ新しいリアのトリムエレメント、水平フィンを備えた新タイプのディフューザーインサートなどを採用。そして、次世代のOLED照明テクノロジーを組み込んだOLEDリアライトをオプションで用意した。世界初の装備となるOLEDリアライトは、均一な光面を生成する非常に効率的な有機発光ダイオードを内蔵。6つのセグメントから構成する3つのタイルに分割され、これにより同一のハードウェアを使用して異なるライトデザインとシグネチャーを生み出す仕組みとした。また、外装は標準仕様のほかに2種類のデザインラインをオプション設定。具体的には、クロームやシルバーで精悍に仕立てたアドバンストライン、スポーティなハニカムグリルなどを組み込むSラインが選択できる。ボディカラーは新色のディストリクトグリーンとウルトラブルーを含む全12色をラインアップした。ボディサイズについては、より大型のバンパーを装着したことにより全長が従来比で19mm長い4860mmに設定(日本仕様は現行車も同じ全長)。1890mmの全幅や1660mmの全高、2820mmのホイールベースなどに変更はない。

▲リアビューでは左右のライトクラスターを繋ぐ新しいトリムエレメントや水平フィンを備えた新タイプのディフューザーインサートなどを採用する
▲リアビューでは左右のライトクラスターを繋ぐ新しいトリムエレメントや水平フィンを備えた新タイプのディフューザーインサートなどを採用する
▲世界初採用の装備となるOLEDリアライトは、均一な光面を生成する非常に効率的な有機発光ダイオードを内蔵。6つのセグメントから構成する3つのタイルに分割され、これにより同一のハードウェアを使用して異なるライトデザインとシグネチャーを生み出す仕組みとした
▲世界初採用の装備となるOLEDリアライトは、均一な光面を生成する非常に効率的な有機発光ダイオードを内蔵。6つのセグメントから構成する3つのタイルに分割され、これにより同一のハードウェアを使用して異なるライトデザインとシグネチャーを生み出す仕組みとした

 内包するインテリアは、軽快なタッチとファーストクラスの品質を具現化したことがトピックだ。水平基調の内装デザインは、広々とした明るい雰囲気を創出。また、彫刻的な造形のエレガントなトリムインレイが、ダッシュボードの上部セクションと下部セクションをシックに分割する。機能面では、音響フィードバック付きのMMIタッチディスプレイを新採用。従来はセンターコンソールに設置していたロータリー/プッシュコントロールが廃止され、その場所に収納スペースを設けた。一方、インテリアトリムは標準仕様、デザインセレクション、Sラインの3タイプから選択可能。さらに、オプションとして前後にスライドできるリアシートや利便性に富むパワーテールゲートを設定した。
 コネクティビティ面のアップデートも注目ポイントだ。制御ユニットは、従来のMIB2の10倍の処理能力を持つ第3世代のモジュラーインフォテインメントプラットフォーム(MIB3)に進化。標準仕様には真ん中にドライバーインフォメーションシステムを備えた従来型と同様のメーターパネルを装備する一方、最上位バージョンとして3種類の異なるグラフィックレイアウトを備えた高解像度12.3インチディスプレイのアウディバーチャルコックピットプラスを用意した。

▲インテリアは軽快なタッチとファーストクラスの品質を具現化したことがトピック。音響フィードバック付きのMMIタッチディスプレイを新たに採用した
▲インテリアは軽快なタッチとファーストクラスの品質を具現化したことがトピック。音響フィードバック付きのMMIタッチディスプレイを新たに採用した
▲インテリアトリムは標準仕様、デザインセレクション、Sラインの3タイプから選択可能。さらにオプションとして前後にスライドできるリアシートを用意した
▲インテリアトリムは標準仕様、デザインセレクション、Sラインの3タイプから選択可能。さらにオプションとして前後にスライドできるリアシートを用意した

 パワートレインに関しては、まず改良版の1968cc直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボエンジン(204ps/400N・m)+12V駆動マイルドハイブリッドシステム(MHEV)+駆動用リチウムイオンバッテリー+7速Sトロニックを搭載する「Q5 40TDI」から販売を開始。同ディーゼルエンジンは排出ガス処理として常に燃焼温度を最適に保つ高圧・低圧の2チャンネルEGRのほか、アンモニア酸化触媒やパティキュレートフィルター、尿素噴射SCRを組み込み、最新のEuro 6d-ISC-FCM排出基準とEU 6 APの要件を満たしている。なお、パワーユニットとしては後に2種類の4気筒TDI、V6 TDI、2リットル4気筒TFSI、プラグインハイブリッド(Q5 TFSIe)などが設定される予定だ。
 運転支援機能の充実ぶりも見逃せない。前方車両との衝突を回避したり、衝突後の2次被害を軽減したりするアウディプレセンスシティを標準で装備。また、ターンアシストや衝突回避アシスト、エグジットワーニングシステムなどをオプションで用意する。さらに、長距離走行においてアクセルおよびブレーキ操作や車線の維持をアシストしてドライバーの負担を軽減するアダプティブクルーズアシスト、予測的な運転スタイルをサポートすることで燃料消費量を減らすプレディクティブエフィシェンシー(予測効率)アシストなどを設定した。

▲改良版の1968cc直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボエンジン(204ps)+12V駆動マイルドハイブリッドシステム(MHEV)+駆動用リチウムイオンバッテリー+7速Sトロニックを搭載する「Q5 40TDI」から販売を開始。後に2種類の4気筒TDI、V6 TDI、2リットル4気筒TFSI、プラグインハイブリッド(Q5 TFSIe)などが設定される予定だ
▲改良版の1968cc直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボエンジン(204ps)+12V駆動マイルドハイブリッドシステム(MHEV)+駆動用リチウムイオンバッテリー+7速Sトロニックを搭載する「Q5 40TDI」から販売を開始。後に2種類の4気筒TDI、V6 TDI、2リットル4気筒TFSI、プラグインハイブリッド(Q5 TFSIe)などが設定される予定だ

 Q5のマイナーチェンジに合わせて、特別限定モデルの「エディション1」もリリースされる。エクステリアはSラインをベースに、ブラックトリムパッケージを採用。ドアを開くと、アウディリングがLEDライトによって地面に投影される。また、レッドのブレーキキャリパーに19 インチホイール、スポーツシートなども装備。ボディカラーはグレイシャーホワイトとミトスブラックに加えて、新色のディストリクトグリーン、ウルトラブルーを選択可能とした。
 マイナーチェンジ版Q5は本年秋から順次、世界市場で販売を開始する予定である。

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