【最新モデル試乗】足回りをファインチューン! 走りの魅力を高めたリーフ・ニスモのスポーツ度

日産リーフ・ニスモ 最新2020年モデルはステアリングギア比の見直し(18.3→14.9)を筆頭に足回りの設定を変更 インテリジェントトレースコントロールやブレーキの制御が改良され走りは軽快 ハンドリングは高水準
日産リーフ・ニスモ 最新2020年モデルはステアリングギア比の見直し(18.3→14.9)を筆頭に足回りの設定を変更 インテリジェントトレースコントロールやブレーキの制御が改良され走りは軽快 ハンドリングは高水準

日産リーフ・ニスモ 価格:429万4400円 試乗記

最新モデルは14.9のシャープなステアリングギア比採用。各部設定をリファイン

 リーフ・ニスモがマイナーチェンジした。リーフ・ニスモはベース車両が第2世代にフルチェンジした後、2018年7月に追加設定されたスポーツバージョン。最新モデルは、2019年末に標準仕様にマイナーチェンジが施されたことを受けたリファイン版。いわゆる「2020年モデル」である。

 リーフは、62kWhの大容量バッテリーを積むe+をラインアップするが、ニスモのベースは40kWhバッテリーを搭載した標準モデル。62kWh仕様はモーター出力が大幅に上乗せされる一方で、重量が150kg以上も増す点が、スポーツモデル化に当たってのネックのようだ。

「空気抵抗を増加させずにダウンフォースを向上させる」目標を掲げてデザインされたエアロパーツ類や、「レスポンスや加速Gの伸びの向上を目指して専用チューニングした動力性能」は従来と共通。「2018年モデル」ですでに採用されていた内容を踏襲する。

 新型のニュースは、18.3から14.9にクイックな設定になったステアリングギア比と、それに伴うスプリングやダンパーなどのスペック変更だ。細かな点では4輪個別のブレーキ制御を行う「インテリジェントトレースコントロール」のチューニングがリファインされ、スタビリティコントロールの変更によってドライ路面での限界性能が向上。また、ブレーキフィールも改善されている。2020年モデルは、「走りのスペシャリスト」のニスモらしい、きめ細かなチューニングが満載だ。

ニスモはエアロバンパー標準 優れたCd値とダウンフォースを両立した機能的な造形
ニスモはエアロバンパー標準 優れたCd値とダウンフォースを両立した機能的な造形

スムーズなハンドリング! 新設定のレカロシートは魅力的

 走りはなかなかゴキゲンだった。8種類にも及ぶ走行モードの設定は「複雑すぎる」という感覚が否めないが、どのモードでも圧倒的にアクセルレスポンスに優れた加速感が印象的だった。パイロンスラロームでタイヤのグリップ限界に挑んでも、ステアリング操作はスムーズに行え、スタビリティコントロールの「お節介感」に悩まされないのは、新たなチューニングの賜物だ。

 ドレスアップ効果とともに実際の機能面でも大いにメリットを感じたアイテムが、「従来型で要望が多かった」という専用の前席レカロシート。「GT-R用と同様、肩甲骨を面で支える形状にした」というオプションアイテムは、乗降性に優れるうえに抜群のサポート性を誇る。ドライバーとクルマのコミュニケーション性を一気に高めてくれる逸品だった。

 リーフ・ニスモはピュアEVスポーツならではの、パワフルなモーター走行が満喫できるインテリジェントモデル。ニスモのこだわりが、存分に味わえる。

ベースモデルの改良に合わせ2020年モデルは9インチナビ標準装着 ナビは充電ステーションを表示するEV専用タイプ ニスモの室内はブラックを基調にレッドのアクセントが入る
ベースモデルの改良に合わせ2020年モデルは9インチナビ標準装着 ナビは充電ステーションを表示するEV専用タイプ ニスモの室内はブラックを基調にレッドのアクセントが入る
レカロスポーツシートを新設定 GTーR用と同様に肩甲骨を面で支える形状 スポーツ走行時のサポート性は秀逸 素材は本革とアルカンターラのコンビ
レカロスポーツシートを新設定 GTーR用と同様に肩甲骨を面で支える形状 スポーツ走行時のサポート性は秀逸 素材は本革とアルカンターラのコンビ
メーターは速度計と液晶パネルで構成 表示モードは多彩 シンプルで見やすい
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丸型セレクター 走行モードは全8種 Bレンジ時のシャープな走りがニスモの個性
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e―ペダルスイッチ(中央)操作で「ワンペダルドライビング」が楽しめる
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225/45R18コンチスポーツコンタクト5タイヤ+軽量設計7Jアルミ標準 足回りは固め
225/45R18コンチスポーツコンタクト5タイヤ+軽量設計7Jアルミ標準 足回りは固め
モーター(150ps/320Nm)と40kWhバッテリーは標準車と共通 専用VCMと各種制御の見直しでスポーツフィールを追求
モーター(150ps/320Nm)と40kWhバッテリーは標準車と共通 専用VCMと各種制御の見直しでスポーツフィールを追求

日産リーフ・ニスモ 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=二スモ
価格=429万4400円
全長×全幅×全高=4510×1790×1570mm
ホイールベース=2700mm
トレッド=フロント1530×リア1545_mm
車重=1520kg
モーター定格出力=85kW
最高出力=110kW(150ps)/3283~9795rpm
最大トルク=320_Nm(32.6㎏m)/0~3283/rpm
バッテリー=リチウムイオン電池
総電圧=350V
総電圧量=40_kWh
WLTCモード交流電力量小比率=177_Wh/km
WLTCモード一充電走行距離_=281km
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=225/45R18+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5_名
最小回転半径=5.4_m
●主要装備:ニスモ専用エクステリア/リアルーフスポイラー/専用サスペンション/チューニングコンピューター(VCM)/専用電動型制御ブレーキ/インテリジェントトレースコントロール/専用ビークルダイナミクスコントロール/専用車速感応式電動パワーステアリング/本革&アルカンターラ巻きステアリング/アドバンストドライブアシストディスプレイ/専用レッドフィニッシャー/リアフォグランプ/前席シートヒーター/専用シート地/インパネ・カーボン調フィニッシャー/LEDヘッドライト/インテリジェントオートライトシステム/インテリジェントキー/パワースイッチ/e-ペダル/SRSサイド&カーテンエアバッグ/EV専用ニッサンコネクトナビゲーション/フルオートAC/乗る前エアコン/ヒートポンプシステム(省電力暖房)/リモート充電/タイマー充電/ETCユニット
●装着メーカーop:プロパイロットパーキング+インテリジェントアラウンドビューモニター+インテリジェントルームミラー+電動パーキングブレーキ+専用パーキングブレーキスイッチ+プロパイロット+ステアリングスイッチ+前後ソナー+踏み間違い衝突防止アシスト+後側方車両検知警報+後退時車両検知警報+車線逸脱防止支援アシスト+ふらつき警報23万2100円/レカロ製スポーツシート37万4000円
●ボディカラー:ブリリアントホワイトパール+ブラック(op7万200円)
※可変式ルーフアンテナ装着時の全高は1550㎜ ※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は9840円

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