【最新モデル試乗】遊びゴコロを凝縮! 長距離ドライブが楽になったと評判の新型スズキ・ハスラーの進化点

スズキ・ハスラー・ハイブリッドX(FF) 2ndモデルは「もっと遊べる_ もっとワクワク_」をキーワードに開発 ボディはスズキ初の構造用接着剤を使用した高剛性仕様
スズキ・ハスラー・ハイブリッドX(FF) 2ndモデルは「もっと遊べる_ もっとワクワク_」をキーワードに開発 ボディはスズキ初の構造用接着剤を使用した高剛性仕様

スズキ・ハスラー・ハイブリッドX(FF) 価格:CVT 151万8000円 試乗記

新型は一見キープコンセプト。実は各部を大幅にリファイン!

 ハスラーは、Kクロスオーバーのパイオニア。1stモデルは2014年の発売以来、6年間で50万台近くを販売するヒット作になった。モデルライフ終盤になっても高い人気を維持し、幅広いユーザー層から支持を集めた最大の要因は、タフな雰囲気と遊び心を絶妙に融合したデザインにあった、とボクは分析している。

 昨年12月に登場した現行2ndモデルのエクステリアは、キープコンセプト。しかし、よく観察すると、各部は大幅にリファインされている。丸型ヘッドライトが印象的なマスクはどこから見てもハスラーだが、キャビンはジムニー同様に直方体に近くなり、ホイールベースは35mm延長された。

 リアクオーターウィンドウが新設定され、2トーンカラーの場合はこの窓とリアウィンドウ周辺がルーフと同色仕上げになる。かつてジムニーやエスクードに存在した、ソフトトップやハードトップ仕様と印象がオーバーラップする。SUVらしさがいっそう高まった。

 インテリアは、エクステリア以上に大きく変わった。スポーツウオッチのプロテクターを思わせる処理を施したインパネが個性を主張。スクエアに近づいたプロポーション、延長されたホイールベースの効果で、室内空間は拡大。身長170cmのパッセンジャーが、後席で楽に足が組める。旧型も広かったが、新型はさらにゆとりが増した。

全長×全幅×全高3395×1475×1680mm 車重820kg 2トーンカラーはop
全長×全幅×全高3395×1475×1680mm 車重820kg 2トーンカラーはop

新開発の自然吸気エンジンは好印象。新型は乗り心地を大幅改善

 自然吸気(49ps/58Nm)とターボ(64ps/98Nm)が選べる660cc・3気筒エンジンは、新開発のNAがとくに印象的だ。全車に採用したマイルドハイブリッドシステムと新設計CVTが相まって、流れに乗って走る限り、まずエンジンの回転が上がって後から速度が追いかけるシーンはほとんどない。静粛性も高い。ターボは以前よりもなだらかに力を盛り上げるようになり、全域パワフルな印象が増した。

 走りで旧型と最も異なるのは乗り心地だ。スズキ初の構造用接着剤などを用いたボディは、剛性が大幅に向上。その効果で、骨っぽさを残していた旧型から一変し、サスペンションがしっとり動いて、ショックを吸収するようになった。その分、コーナーでは背の高さが気になるシーンもあるが、グリップ力は安定しているので不安はない。高速走行も余裕たっぷり。長旅を楽にこなす基本性能に感心する。

 旧型ハスラーはワゴンRのプラットフォームにファッショナブルなボディを組み合わせて誕生。走りについては、飛び抜けた存在ではなかった。現行型は人気に応えて走りの性能を大幅リファイン。完成度は格段にアップしている。新型は、どこかに出かけたくなる行動派の最右翼だ。

インパネはメーター/センター/助手席の「縁取り」が個性的 各所に小物入れを配置した機能設計 Xは本革巻きステアリング標準 操舵フィールはしっかりとしたセッティング
インパネはメーター/センター/助手席の「縁取り」が個性的 各所に小物入れを配置した機能設計 Xは本革巻きステアリング標準 操舵フィールはしっかりとしたセッティング
シートは大型サイズ 前席はセパレート形状 後席は左右独立&リクライニング付き 室内長2215㎜
シートは大型サイズ 前席はセパレート形状 後席は左右独立&リクライニング付き 室内長2215㎜
ラゲッジ空間は広く実用的 助手席を倒すと2m以上の長尺物が積める便利設計
ラゲッジ空間は広く実用的 助手席を倒すと2m以上の長尺物が積める便利設計
メーターは単眼 4.2インチカラー液晶を内蔵 タコメーターはバーグラフ式
メーターは単眼 4.2インチカラー液晶を内蔵 タコメーターはバーグラフ式
全方位モニターは多彩な機能の9㌅メモリーナビとのセットop(18万4800円)
全方位モニターは多彩な機能の9㌅メモリーナビとのセットop(18万4800円)
助手席前のリッドを開けると小物入れ出現 リッドは小型テーブルとして使える
助手席前のリッドを開けると小物入れ出現 リッドは小型テーブルとして使える
ヘッドライトはキュートな丸型形状 Xは内側をブラック処理したLED フォグもLED仕様
ヘッドライトはキュートな丸型形状 Xは内側をブラック処理したLED フォグもLED仕様
165/60R15タイヤ+切削光輝アルミ装着 最小回転半径4.6m 最低地上高180mm
165/60R15タイヤ+切削光輝アルミ装着 最小回転半径4.6m 最低地上高180mm
658㏄直3DOHC12V(49㎰/60Nm)+ISG(2.6㎰/40Nm)のマイルドハイブリッド デュアルインジェクション機構を新採用 WLTCモード燃費:25.0㎞/リッター
658㏄直3DOHC12V(49㎰/60Nm)+ISG(2.6㎰/40Nm)のマイルドハイブリッド デュアルインジェクション機構を新採用 WLTCモード燃費:25.0㎞/リッター

スズキ・ハスラー・ハイブリッドX 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=ハイブリッドX(FF)
価格=CVT 151万8000円
全長×全幅×全高=3395×1475×1680mm
ホイールベース=2460mm
トレッド=フロント1285×リア1290mm
最低地上高=180mm
車重=820kg
エンジン=658㏄直3DOHC12V(レギュラー仕様)
最高出力=36kW(49ps)/6500rpm
最大トルク=58Nm(5.9kgm)/5000rpm
モーター最高出力=1.9kW(2.6ps)/1500rpm
モーター最大トルク=40Nm(4.1kgm)/100rpm
WLTCモード燃費_=25.0km/リッター(燃料タンク容量27リッター)
(市街地/郊外/高速道路=22.9/26.4/25.1km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=フロント:ディスク/リア:ドラム
タイヤサイズ=165/60R15+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=4_名
最小回転半径=4.6m
●主な燃費改善対策:ハイブリッドシステム/充電制御付きアイドリングストップ/可変バルブタイミング/電動パワーステアリング/ロックアップ機構付きトルコン/自動無段変速機
●主要装備:スズキセーフティサポート(デュアルセンサーブレーキサポート+前後誤発進抑制機能+車線逸脱抑制&警報機能+ふらつき警報+先行車発進お知らせ+ハイビームアシスト+標識認識機能+後退時ブレーキサポート)/SRSサイド&カーテンエアバッグ/リアパーキングセンサー/ヒルホールドコントロール/ヒルディセントコントロール/グリップコントロール/LEDヘッドランプ/LEDフロントフォグランプ/プレミアムUV&IRカットガラス/前後バンパーガーニッシュ/フェンダーアーチモール&サイドスプラッシュガード/リモート格納ドアミラー/フルオートAC/本革巻きステアリング/リッド付きインパネアッパーボックス/フロアコンソールトレー/ドアトリムカラーガーニッシュ/後席パーソナルテーブル/6スピーカー/前席シートヒーター/後席左右独立スライド&リクライニング機構/助手席前倒し機構/防汚タイプラゲッジフロア/マルチインフォメーションディスプレイ/キーレスプッシュスタート/前後スタビライザー/15インチアルミ
●装着メーカーop:全方位モニター付きメモリーナビゲーション18万4800円
●ボディカラー:バーミリオンオレンジ・ガンメタリック2トーン(op4万4000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は7120円

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