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「最新モデル試乗」 ホンダ車に精通した技術者集団が手掛けたコンプリートモデル、フリード・モデューロXの実力

Writer:河村康彦 Photo:小久保昭彦

ホンダ・フリード・ハイブリッド・モデューロXホンダセンシング(6名乗り) 価格:7SMT 325万6000円 試乗記

ホンダ・フリード・ハイブリッド・モデューロXホンダセンシング(6名乗り) フロントデザインは「X」をモチーフにした新造形 バランスを重視した足回りは従来と共通セッティング
ホンダ・フリード・ハイブリッド・モデューロXホンダセンシング(6名乗り) フロントデザインは「X」をモチーフにした新造形 バランスを重視した足回りは従来と共通セッティング

最新2型は一段と空力特性をリファイン。さらに男前に変身

 フリード・モデューロXがマイナーチェンジした。モデューロXは、ホンダ4輪車の純正用品を手掛けるホンダアクセスが、ホンダの100%出資会社という立場を生かして開発したコンプリートスペシャル。テストコースや風洞など、ホンダが持つ大規模な開発設備を活用し、走行性能向上にフォーカスしたパーツを開発。それを各種専用アイテムとともに組み込んだファインチューンドカーである。正式なカタログモデルで、全国のディーラーで販売されている。

 現在ラインアップするモデューロXは、S660、ヴェゼル、ステップワゴン、そしてフリードの4車種。5月に発表された最新フリードは、昨年10月に行われたベース車両のマイナーチェンジを受けて各部を改良。開発陣は「1型」と呼んでいる。

 2型はいちだんとスタイリッシュで上質になった。エクステリアは、フロントバンパーのデザイン変更により、「X」のモチーフが鮮明に表現され、シートのメイン素材はファブリックからスエード調に変更。走行テイストの向上を主要テーマに置くモデューロXだけに、もちろん機能性アップにも徹底的にこだわっている。

 今回重点的に手が加えられたのは、新開発のエアロパーツ類だ。フロントバンパー両サイドに突起状のエアロフィンを設け、同じくバンパーの中央下部には箱形のエアロスロープをセット。そして、バンパーリップの両サイド下部からは、エアロボトムフィンと名付けられたアイテムが見える。いずれも空気の流れをコントロールする機能パーツで、「実効空力」と呼ばれる、日常の走行速度域から操縦安定性に効果を発することを目的に開発されている。控えめな造形だが、走りに与えるプラス要素は大きいという。

最新モデルは日常の速度域から効果が実感できる「実効空力」を重視したエアロデザイン 優れた直進性は60km/h前後でも印象的 速度を上げるほど安定性は際立つ

絶妙なサスペンションセッティング。抜群の直進性に感銘

「意のままに操れる操縦性」をコンセプトに、ローダウンせずに専用チューニングを施したサスペンションシステムや185/65R15サイズのタイヤは、「1型」からキャリーオーバー。そのため、基本的なフットワークテイストは従来型の印象に極めて近い。

 路面を問わない4輪接地感の高さや正確性に富んだステアリングの印象は、いずれも「コンパクト・ミニバンとは思えない」レベル。ドライバーの意思に気持ちよく応えるてくれる。基本的にはやや硬質と思えるものの、大きな揺れを一発で収束させるダンピングのよさもあり、乗り心地は十分に「上質」という表現が当てはまる。

 そのうえで「なるほどこれが新型の魅力だ」と実感したのは、「ミニバンの常識を明らかに超えた高い直進性」だった。
 フリード・モデューロXは、矢のように真っすぐに走る。ミニバンならではのスクエアなプロポーションにもかかわらず、「修正舵不要」で走れる感覚は、実用域の60km/h程度から明確。しかも、速度が高まるほど印象は鮮明になる。「エアロパーツ類は、受ける空気の流れが速くなるほど大きな効果を発揮する」という理屈からすれば、それは当然だろう。

「一対の箱型形状から成るエアロスロープが、床下中央に速い空気の流れを生み出し、それがあたかも風のレールのように作用して安定感を高めている」という開発陣のコメントが素直に納得できた。走りの完成度は、ミニバンの水準を明らかに超えている。

ボディカラーはホワイト(写真)/ブラック/ブルー/レッドの4色 2列目シートはキャプテン(定員6名)とベンチ(同7名)を設定

走りはハイブリッドが好印象。ライバル不在、こだわりのGTミニバン

 フリード・モデューロXのパワーユニットは、従来どおり1.5リッター直4(129ps/153Nm)の純エンジン仕様と、1.5リッター直4(110ps/134Nm)とモーター(29.5ps/160Nm)を組み合わせたハイブリッドから選べる。トランスミッションは純エンジン仕様がCVT。ハイブリッドはモーターを組み込んだ7速DCTだ。

 両仕様に試乗し、動力性能がより好印象だったのはハイブリッド。純エンジン仕様は、CVTのラバーバンド感がどうしても気になった。対してハイブリッドは小気味いい加速感が印象的。「走りのモデューロX」というキャラクターにベストマッチなフィーリングが味わえた。WLTCモード燃費は20.8km/リッター。同17.0km/リッターの純ガソリン仕様に対して明確なアドバンテージを誇る。

 フリード・モデューロXは、全長×全幅×全高4290×1695×1710mmのコンパクトサイズの内側に、3列シートのゆったりキャビンを実現。走りの充実度が高い個性派だ。ライバルは不在。こだわりのドライバーにぴったりのGTミニバンである。

直線基調のインパネは機能的なデザイン モデューロXはディンプル本革巻きステアリングとピアノブラック調加飾パネル標準 ハンドリングはハイレベル
モデューロXは専用ブラックシート仕様 素材はプライムスムースとスエード調のコンビ 3列どの席でもスペースは十分 室内長3045mm
フルフラットは1~2列と2~3列(写真)でできる 車中泊にも対応
3列目は左右跳ね上げ式 低床設計を生かし荷室は大容量 2列目が折りたためない構造
リアゲートは大きく開く 開口部の高さは1110mm 幅は1080mm
メーターはハイマウント仕様の横長形状 速度計はデジタル表示 左端は各種情報表示ゾーン 視認性は高い

ホンダ・フリード・ハイブリッド・モデューロX 主要諸元と主要装備

グレード=ハイブリッド・モデューロX・ホンダセンシング(6名乗り)
価格=7SMT 325万6000円
全長×全幅×全高_=4290×1695×1710mm
ホイールベース=2740mm
トレッド=フロント1480×リア1485mm
車重=1430kg
エンジン=1496cc直4DOHC16V(レギュラー仕様)
最高出力=81kW(110ps)/6000rpm
最大トルク=134NM(13.7kgm)/5000rpm
モーター最高出力=22kW(29.5ps)/1313~2000rpm
モーター最大トルク=160Nm(16.3kgm)/0~1313rpm
WLTCモード燃費=20.8_㎞/リッター(燃料タンク容量36リッター)
(市街地/郊外/高速道路=17.2/21.5/21.9km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=185/65R15+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=6名
最小回転半径=5.2m
●主な燃費改善対策:ハイブリッドシステム/アトキンソンサイクル/アイドリングストップ/可変バルブタイミング/電動パワーステアリング
●モデューロX専用装備:フロントグリル/フロントエアロバンパー/リアロアスカート/サイドロアスカート/専用サスペンション/専用15インチアルミ/LEDフォグライト/フロントビームライト/クリスタルブラック・ドアミラー/ピアノ調インパネミドルエリア/専用本革巻きステアリング/専用ブラックコンビシート(プライムスムース×スエード調)/専用フロアカーペットマット
●主要装備:ホンダセンシング(衝突被害軽減ブレーキ+誤発進抑制機能+歩行者事故低減ステアリング+アダプティブクルーズコントロール+車線維持支援システム+標識認識機能ほか)/LEDヘッドライト/エコアシスト/両側パワースライドドア/フルオートAC/2列目キャプテンシート/3列目跳ね上げシート/オートリトラドアミラー/ナビ装着用スペシャルパッケージ+ETC車載器/スマートキー/電動サーボブレーキシステム/i-サイドエアバッグ+サイドカーテンエアバッグ
●装着メーカーop:9インチプレミアムインターナビ+フロントドライブレコーダー23万5400円
●ボディカラー:プラチナホワイトパール(op3万3000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万350円

ヘッドライトはアクティブコーナリング灯付き ビームライト&LEDフォグ標準
185/65R15タイヤ+専用軽量&高剛性アルミ装着 ブレーキは4輪ディスク
バンパーはエアロフィン/エアロスロープ/エアロボトムフィンを備えた空力形状
1498cc直4DOHC16V(110ps/134Nm)+モーター(29.5ps/160Nm) スペックは標準モデルと共通 爽快な加速が魅力 1.5リッター純エンジン仕様(129ps/153Nm)も設定

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