【最新モデル試乗】独特の深みが出てきたと評判。モデル末期のメルセデス・ベンツCクラス

メルセデス・ベンツCクラス・ローレウスエディション ローレウスエディションはAMGデザインパッケージや18インチアルミ標準の装備充実車 パワーユニットは48Vマイルドハイブリッド仕様1.5リッターターボ(184㎰)  駆動方式はFR 走りは滑らかな
メルセデス・ベンツCクラス・ローレウスエディション ローレウスエディションはAMGデザインパッケージや18インチアルミ標準の装備充実車 パワーユニットは48Vマイルドハイブリッド仕様1.5リッターターボ(184㎰)  駆動方式はFR 走りは滑らかな

メルセデス・ベンツC200ローレウスエディション 価格:9SATC 613万円 試乗記

現行Cクラスは今が乗り頃。ローレウスエディションは装備充実お買い得

 Cクラスの現行モデル(W205型)は2014年デビュー。日本では2018年秋に大規模な改良が実施された。モデルライフとしてはそろそろ終盤。次期W206型のウワサを頻繁に耳にするようになった。

 一般的には、モデル末期のクルマはお勧めしにくい。「新型を待て」というのが定番だ。しかしメルセデスの、とくにFR系シリーズ(C/E/Sクラス)は、経験上そうとも言い切れない。
 モデル末期になればなるほど、乗り味に独特の深みが出てくるからだ。Cクラスは、身近なモデルだけに乗る機会が多く、変化をいっそう強く感じる。

 パワートレーンは豊富。1.5リッター直4エンジンを積むC180から、4リッターV8ツインターボのAMG・C63まで、ディーゼルあり、マイルドハイブリッドあり、プラグインありと、ユーザーニーズに合わせた多彩なラインアップを用意する。
 販売主力モデルは、ベースモデル+αのポジショニングにあるC200。円熟味の恩恵が最も大きく、お買い得なグレードだ。
 現在のC200は、AMGデザインパッケージや18インチアルミが標準装備のローレウスエディションを販売。先日、先進安全機能をフル装備したレーダーセーフティパッケージが標準装備になった。

全長×全幅×全高4705×1810×1430mm ホイールベース2840mm 車重1580kg
全長×全幅×全高4705×1810×1430mm ホイールベース2840mm 車重1580kg

C200はマイルドハイブリッド仕様。圧倒的な安定感に感動

 パワーユニットは、1.5リッターの直4ターボ(184ps/280Nm)にBSG(ベルトドリブンスタータージェネレーター:10ps/28Nm)を組み合わせたマイルドハイブリッド仕様。48Vの電装システムを装備し、モーターが効率的なエンジン活用を促す。いわば、最もシンプルなハイブリッドだ。
 それだけにシステム重量は軽く、重いバッテリーを積んだハイブリッドモデルとは異なり、乗り味への影響はない。WKTCモード燃費は12.9km/リッター。パワーは十分なレベル。スポーツサルーンとして刺激的か、と問われると戸惑うが、伸びのある加速フィールは心地いい。

 Cクラスに乗るたびに感心するポイントは、道路環境を選ばない安定感だ。雨の高速道路でも、晴れた日とそう変わらないしっかりとしたロードホールディングが実感できる。だから、いつでも安心して走れる。
 低速域と高速域の乗り心地も素晴らしい。日本で多用する50km/h前後は若干固いと感じるが、快適性は全般的にハイレベルにある。

 室内は、落ち着いたデザイン。4名がゆったりくつろげる広さがある。次期型はコクピットスタイルのデジタル化が進むだろう。独立したメータナセルを持つスポーティなインテリアが好きなユーザーは、現行W205型を勧めたい。完成度の高さは、折り紙付きである。

本革巻きスポーツステアリング標準 インパネ中央に10.25インチセンターディスプレイ装備 加飾パネルはブラックアッシュウッド 操縦フィールは軽快かつスムーズ
本革巻きスポーツステアリング標準 インパネ中央に10.25インチセンターディスプレイ装備 加飾パネルはブラックアッシュウッド 操縦フィールは軽快かつスムーズ
写真の本革シートはセットop(46万4000円) スポーツプラスパッケージはエアサス標準 乗り心地はしなやかで快適 室内スペースはクラス平均 各部の作りは上質
写真の本革シートはセットop(46万4000円) スポーツプラスパッケージはエアサス標準 乗り心地はしなやかで快適 室内スペースはクラス平均 各部の作りは上質
トランク容量435リッター 広く実用的 後席は分割可倒式 電動開閉リッドはop設定
トランク容量435リッター 広く実用的 後席は分割可倒式 電動開閉リッドはop設定
カラフルな12.3インチフル液晶メーター 3種の表示モードを設定
カラフルな12.3インチフル液晶メーター 3種の表示モードを設定
9速ATのメインセレクターはコラム配置 パドルシフト標準
9速ATのメインセレクターはコラム配置 パドルシフト標準
安全装備レーダーセーフティパッケージ標準 ACCは全車速対応型
安全装備レーダーセーフティパッケージ標準 ACCは全車速対応型
マルチビームライト標準 LEDを個別制御し広い範囲を照射 夜間走行をサポート
マルチビームライト標準 LEDを個別制御し広い範囲を照射 夜間走行をサポート
フロント225/45R18/リア245/40R18前後異サイズタイヤ装着 アルミは5本ツインスポーク形状
フロント225/45R18/リア245/40R18前後異サイズタイヤ装着 アルミは5本ツインスポーク形状
1496cc直4DOHC16Vターボ(184ps/280Nm)+BSG(ベルトドリブンスタータージェネレーター)のマイルドハイブリッド仕様 WLTCモード燃費:12.9km/リッター 軽快なパワーフィール 静粛性は全域ハイレベル
1496cc直4DOHC16Vターボ(184ps/280Nm)+BSG(ベルトドリブンスタータージェネレーター)のマイルドハイブリッド仕様 WLTCモード燃費:12.9km/リッター 軽快なパワーフィール 静粛性は全域ハイレベル

メルセデス・ベンツC200ローレウスエディション 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=C200ローレウスエディション
価格=9SATC 607万円
全長×全幅×全高=4705×1810×1430mm
ホイールベース=2840mm
トレッド=フロント1575×リア1550mm
車重=1580kg
エンジン=1496cc直4DOHC16Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=135kW(184ps)/5800~6100rpm
最大トルク=280Nm(28.6kgm)/3000~4000rpm
モーター最高出力=8kW(10ps)
モーター最大トルク=38Nm(3.9kgm)
WLTCモード燃費=12.9_km/リッター(燃料タンク容量66リッター)
(市街地/郊外/高速道路=9.5/13.3/14.9km/リッター)
サスペンション=フロント:4リンク/リア:マルチリンク
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤサイズ=フロント:225/45R18/リア:245/40R18+アルミ
駆動方式=FR
乗車定員=5名
最小回転半径=5.2m
●主な燃費改善対策=ハイブリッド/アイドリングストップ/電動パワーステアリング/可変バルブタイミング/筒内直接噴射
●主要装備=レーダーセーフティパッケージ(アクティブディスタンスアシスト+自動再発進機能付きディストロニック+アクティブステアリングアシスト+アクティブレーンチェンジアシスト+アクティブエマージェンシーストップアシスト+アクティブブラインドスポットアシスト+PRE–SAFEほか)/アダプティブブレーキ/クロスウインドアシスト/クラッシュセンサー連動機能/マルチビームLEDヘッドライト/デイタイムランニングライト/パークトロニック/プライバシーガラス/スポーツサスペンション/AMGスタイリングパッケージ/フロントドリルドブレーキディスク/ブラックアッシュウッドインテリアトリム/18インチAMGツインスポークアルミ/マルチファンクションスポーツステアリング/アルミニウムボンネット/パドルシフト/電動チルト&テレスコピック機構/レザーツインシート/分割可倒式リアシート/ダイレクトセレクト/キーレスゴー/レインセンサー/オートライト/クライメートコントロール/前席メモリー付きパワーシート/イージーエントリー/10.25インチワイドディスプレイCOMANDシステム/アドバンスドサウンドシステム/アンビエントライト(64色)/メルセデスmeコネクト/ワイヤレスチャージング
●装着メーカーop=スポーツプラスパッケージ(レザーARTICOスポーツシート+ステンレスアクセル&ブレーキペダル+エアボディコントロールサスペンション/ヘッドアップディスプレイ+フットトランクオープナー+自動開閉トランクリッド)33万9000円/レザーエクスクルーシブパッケージ(本革シート+エアバランスパッケージ+ブルメスターサラウンドサウンドシステム+360度カメラシステム+前席シートベンチレーター)46万4000円
●ボディカラー=ブリリアントブルーメタリック(op9万6000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は2万750円
撮影協力●マースガーデンウッド御殿場

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