本日開始のテレビCMでキムタクが乗ってアピールする「日産アリア」とは、どんなクルマなのか

日産アリア アリアは日産のEV技術をフル投入 最新のコネクテッド技術を搭載した革新のクロスオーバーEV パフォーマンスは世界トップレベル 満充電時の航続距離は最長610km(FF/90kWh) 最高速度は200km/h(AWD)
日産アリア アリアは日産のEV技術をフル投入 最新のコネクテッド技術を搭載した革新のクロスオーバーEV パフォーマンスは世界トップレベル 満充電時の航続距離は最長610km(FF/90kWh) 最高速度は200km/h(AWD)

日産アリア 日本発売2021年中ごろ予定 新車ニュース

世界は電動化に一直線。アリアは日本からの意欲的な回答

 世界の自動車産業の「電動化」の勢いは、新型コロナウイルス感染拡大の中でも鈍っていない。むしろ加速している。とりわけ欧州の動きは積極的だ。

 ドイツでは国のEV購入補助金を9000ユーロ(約108万円)に倍増した。自動車業界からはエンジン車への補助金を望む声も出たが、政府は受け入れなかった。
 フランスは総額80億ユーロ(9600億円)の自動車産業支援を決め、うち10億ユーロをEVとPHVの購入補助に充てる。EV購入補助金は7000ユーロ(約84万円)になった。

 欧州はコロナ禍で打撃を受けた自動車産業を立て直してから電動化に進むのではなく、立て直しと同時に電動化を一気に推進する状況になっている。
 昨年の東京モーターショーでコンセプトカーが世界初公開された日産のクロスオーバーEV、アリアの正式発表は、こうした流れに対する日本からの意欲的な回答だ。

アリアのライバルはメルセデスEQCなど 満充電時の航続距離はメルセデスEQC400比180km長い580km(4WD/90kWh) 0~100km/h加速は5.1秒で同値
アリアのライバルはメルセデスEQCなど 満充電時の航続距離はメルセデスEQC400比180km長い580km(4WD/90kWh) 0~100km/h加速は5.1秒で同値

内外装はコンセプトカーそのまま! 先進的でユースフル

 なによりも斬新なのはデザイン。内外装とも、コンセプトカーほぼそのままで発表された。
「スリーク・シック・シームレス」というキーワードで描かれたエクステリアは、シンプルながら力強く、モダンである。

 フロント回りはスモーク仕上げのパネルでカバーされ、内側は日本の伝統的な組子パターンで表現。白く光るVモーショングリル両側は、シーケンシャルウインカーとしても機能する。リアは水平方向に伸びるコンビランプがアクセント。細く赤い光が浮き出る演出が印象的だ。ボディサイズは全長×全幅×全高4595×1850×1655mm。ハリアー(同4740×1855×1660mm)と全幅と全高はほぼ同等。全長は145mm短い。

 室内もシンプルかつシームレスな構成。インパネは2つの12.3インチディスプレイと、その下の木目調パネルに浮かび上がるエアコンスイッチで構成。物理的なスイッチは最小限に留めた。大型のフルカラーヘッドアップディスプレイを装備する。

 エアコンやナビは音声操作に対応。アマゾンのアレクサを採用し、天気予報の確認や家族との通話のほか、走行中の車内から自宅の照明やエアコンのスイッチ操作が可能になった。ソフトウエアは通信でアップデートする機能付き。専用スマートフォンアプリは、乗車前にドライブコースを決めてクルマに転送したり、エアコン操作ができる。

 パッケージングも優秀だ。新開発のEV専用プラットフォームはフラットなフロアを実現。エアコンのユニットをキャビンからフロントモータールームに移設した設計が、ワンクラス上のゆったりとした室内空間に結びついた。

アリアは高速道路での「ハンズオフ」を可能にしたプロパイロット2.0を設定(4WD・90kWhに標準) インフォテインメント機能は音声サービス「アマゾン・アレクサ」搭載
アリアは高速道路での「ハンズオフ」を可能にしたプロパイロット2.0を設定(4WD・90kWhに標準) インフォテインメント機能は音声サービス「アマゾン・アレクサ」搭載

航続距離は最長610km! 2モーター4WDは圧倒的な加速を披露

 アリアは1モーター式FFと2モーター式4WDの2シリーズ構成。それぞれに65kWhと90kWhバッテリー搭載モデルをラインアップ。WLTCモードの満充電での航続距離は、最長(FF・90kWhモデル)で610kmに達する。
 バッテリーは130kWの急速充電に対応。30分で最大375km分の走行が可能。日産では最大出力150kWのチャデモ急速充電器を、国内の公共性の高い場所に設置する調整を進めているという。

 4WDは「e―4ORCE」と命名した最新の制御技術を搭載。前後モーターと4輪のブレーキを繊細にコントロールし、減速時のノーズダイブを防止、リニアで安定したコーナリングを可能にした。
 新開発プラットフォームはバッテリーを車体中央に置くレイアウトで、低重心かつ優れた前後重量配分を達成。バッテリーケース内にクロスメンバーを通して高い剛性も確保した。4WD・90kWhモデルにはプロパイロット2.0を標準装備。プロパイロットパーキングは車外からの操作で駐車する機能が追加された。

 アリアの日本発売は2021年中ごろを予定。価格は約500万円からという。アリアは世界のEVシーンを改革する期待の意欲作である。

室内はラウンジ感覚のシンプル空間 インパネは2つの12.3インチディスプレイを連結 ワイドなセンターコンソールは電動スライド可能 シートポジションに応じて最適な位置が選べる
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シートは快適性を追求したゼログラビティ仕様 フラットフロア処理と空調ユニットのモータールーム配置で室内空間は広い 遮音材の積極投入で静粛性を追求 バッテリーは床下に配置する低重心設計 乗車定員は5名
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メーターはフル液晶 多彩な表示モードが選べる 表示色でプロパイロットの作動状況がわかる設計 ヘッドアップディスプレイ標準
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センターコンソールにアンビエントライティング処理を施した走行セレクターをレイアウト
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車両システムONで空調スイッチのアイコンが浮かび上がる設計 アイコンは振動で操作感を伝える「ハプティックス」タイプ
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ラゲッジ容量はFFが466リッター 4WDは408リッター 荷室はフラットで使いやすい 後席シートバックは6対4分割
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フロントマスク(メーカーは「シールド」と表現)はスモークパネルでカバー プロパイロットなどの各種センサー類をビルトイン
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