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フォルクスワーゲンが新世代電動コンパクトSUV「ID.4」のプロダクションモデルを初披露

Writer:大貫直次郎 

電気自動車SUVの勢力図を塗り変える!? フォルクスワーゲンの新世代電動コンパクトSUV「ID.4」の市販モデルがワールドプレミア。航続距離は520kmを実現

 独フォルクスワーゲンは9月23日(現地時間)、新世代電動コンパクトSUV「ID.4(アイディ.4)」のプロダクションモデルをオンライン発表した。

▲SUVスタイルを纏って登場したフォルクスワーゲンの市販EV第2弾となる「ID.4」 ボディサイズは全長4584×全幅1852×全高1612mm/ホイールベース2766mmに設定する。写真はデビュー記念モデルである「ID.4 1st MAX」

 今回発表された電気自動車SUVの「ID.4」は、数々のモーターショーに出展されたコンセプトカーの「ID.CROZZ(アイディ.クロス)」シリーズのプロダクションモデルで、フランクフルト・モーターショー2019でワールドプレミアを飾ったCセグメントのコンパクトEV「ID.3(アイディ.3)」に続くVW製市販EVの第2弾である。

▲基本骨格にはEV専用の「MEB」プラットフォームを採用。最大77kWh(正味電力)の大容量バッテリーはアンダーボディの中央付近に配置し、低重心で前後重量配分に優れたレイアウトによって高い運動性能と走行安定性を発揮する

 基本骨格にはEV専用の「MEB(モジュラー エレクトリック ドライブ マトリックス)」プラットフォームを採用。最大77kWh(正味電力)の大容量バッテリーはアンダーボディの中央付近に配置し、低重心で前後重量配分に優れたレイアウトによって高い運動性能と走行安定性を発揮する。リアアクスル上に搭載した電気モーターは150kW(204ps)/310Nmの出力を発生し、後輪を駆動。0→100km/h加速は8.5秒、最高速度は160km/hを実現した。一方、シャシーは専用セッティングの前マクファーソンストラット/後5リンクで構成。上級仕様にはアダプティブシャシーコントロール「DCC」を組み込む。また、走行モードとしてエコ/コンフォート/インディビジュアルの選択を可能とした。なお、2021年には前後にモーターを配するAWDモデルを追加設定する予定だという。

▲リアアクスル上に搭載した電気モーターは150kW/310Nmの出力を発生し、後輪を駆動。0→100km/h加速は8.5秒、最高速度は160km/hを実現した

 肝心の航続可能距離は、システムの高効率化および空力特性の向上などを図った結果、WLTPモードで最大520kmを達成する。また、バッテリーの充電はAC(交流)、DC(直流)、三相交流に対応。欧州における直流急速充電ステーション「Ionity」での充電では、約30分で320km分(WLTPモード)の充電が可能だ。

▲バッテリーの充電はAC(交流)、DC(直流)、三相交流に対応。システムの高効率化および空力特性の向上などによって航続可能距離は最大520km(WLTPモード)を達成する

 エクステリアに関しては、MEBのアーキテクチャーを表現したモダンさとSUVならではの力強さを高度に融合。パッケージ効率も重視し、短いフロントオーバーハングと長いホイールベースによって広いキャビンルームを創出する。空力性能も重視し、0.28という非常に優れたCd値(空気抵抗係数)を実現した。また、細部のアレンジにも徹底してこだわり、ヘッドライトには新造形のLEDを採用するとともに、テールライトのクラスターには全バージョンにLEDテクノロジーを導入する。そして、最上位バージョンには先進的でインタラクティブな機能を備えた「IQ.Light」と称するLEDマトリクスヘッドライトを装備。合わせて、リアには新しい3D LEDテールライトクラスターを組み込んだ。一方、足もとには20~21インチの大径ホイール&タイヤを装着し、最低地上高は210mmを確保する。ボディサイズは全長4584×全幅1852×全高1612mm/ホイールベース2766mmに設定した。

▲エクステリアはMEBのアーキテクチャーを表現したモダンさとSUVならではの力強さを高度に融合。空力性能も重視し、Cd値0.28という非常に優れた数値を実現した

 内包するインテリアについては、フルデジタル化したコクピットと“オープンスペース”と呼ぶ広々とした明るい空間で構成し、乗員がリラックスして過ごせるキャビンルームを具現化する。インストルメントパネルは既存のボタンやスイッチを廃した操作コンセプトを採用し、主要操作は2つのディスプレイを介して実施。そのうちの1つに最大12インチのディスプレイを組み込み、タッチ機能に加えて「Hello ID.」と呼ぶ、日常会話にも対応するボイスコントロール機能を装備した。また、AR(拡張現実)テクノロジーを取り入れたオプションのヘッドアップディスプレイは、現実に見える風景に様々な情報を重ね合わせることが可能。例えば、右左折の際には方向を指示する矢印が適切な車線の路面に投影される仕組みだ。一方、最新の「Discover Pro」ナビゲーションシステムには「We Connect Start」オンラインサービスを設定。車両の購入後にユーザーが最新データをダウンロードすることもできる。

▲フルデジタル化したコクピットと“オープンスペース”と呼ぶ広々とした明るい空間で構成したインテリア。最大12インチのディスプレイを組み込み、タッチ機能に加えて「Hello ID.」と呼ぶボイスコントロール機能を装備する。写真は「ID.4 1st MAX」の内装

 余裕のあるラゲージルームを確保したこともID.4の特徴で、後席使用時では543リットル、後席を折りたたむと最大1575リットルの容量を確保。また、電動式テールゲートやラゲッジネット、ルーフレール、けん引用ブラケットなども装備して機能性を高めている。

▲後席使用時で543リットル、後席を折りたたむと最大1575リットルのラゲッジ容量を確保。電動式テールゲートやラゲッジネットなども設定する

 先進安全装備の設定にも抜かりはない。「IQ.Drive」と総称するシステムは、全車速対応型の「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」や車線を維持する「レーンキープアシスト」、衝突被害軽減ブレーキの「自律緊急ブレーキフロントアシスト」などで構成。また、前走車への接近しすぎを検知して適切な車間距離を保つ「トラベルアシスト」、ドライバーに緊急事態が発生したと判断した場合に自動停止する「ドライバー異常時対応システム」も装備した。

▲「IQ.Drive」と総称する先進の安全運転支援システムを装備。上級仕様にはアダプティブシャシーコントロール「DCC」を組み込む

 なお、「ID.4」はデビュー記念モデルである「ID.4 1st(ファースト)」と充実装備の「ID.4 1st MAX(ファースト マックス)」から販売をスタート。車両価格は「ID.4 1st」が4万9950ユーロ(約616万円)、「ID.4 1st MAX」が5万9950ユーロ(約740万円)に設定する。日本への導入時期などは、現在のところ未定だ。

▲フォルクスワーゲンは今後、「MEB」プラットフォームをベースに多様なモデルを市販化していく計画だ

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