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いすゞの国際戦略SUV「mu-X」が7年ぶりにフルモデルチェンジ。本年11月9日よりタイ国内を皮切りに世界各国で順次発売

Writer:大貫直次郎 

ピックアップトラックをベースとするいすゞのパッセンジャー・ピックアップ・ビークル「mu-X(ミュー エックス)」が全面改良で第2世代に移行。いすゞの強みである高い耐久信頼性や安全性能を確保しつつ、高級感や快適性を大きくレベルアップ。日本への導入は未定

 いすゞ自動車は10月28日、ピックアップトラックのD-MAXをベースとするPPV(パッセンジャー・ピックアップ・ビークル)の「mu-X(ミュー エックス)」を全面改良し、本年11月9日よりタイ国内を皮切りにアセアンやオセアニア地域など世界各国で順次発売すると発表した。

▲新型いすゞmu-X Ultimate(アルティメット)4×4 全長4850×全幅1870×全高1875mm ホイールベース2855mm 車重2155kg 乗車定員7名 mu-Xの全面改良は7年ぶり

 タイのサムットプラカン県に居を構える泰国いすゞ自動車(IMCT)で生産するいすゞmu-Xは、今回の全面改良で第2世代に切り替わる。新型の開発コンセプトは“Robust and Exclusive”。いすゞの強みである高い耐久信頼性や燃費性能、安全性能を最大限に確保しつつ、PPVに求められる快適性や高級感をいっそう向上させたことが特徴だ。ちなみに、車名の「mu」はかつての日本仕様のミューで用いられた“ミステリアス ユーティリティ(Mysterious Utility)”の略ではなく、“マルチ ユーティリティ(Multi Utility)”を意味している。

▲新型mu-XはピックアップトラックのD-MAXをベースとするPPV(パッセンジャー・ピックアップ・ビークル)の第2世代に位置する

 新型mu-Xの基本骨格は、昨年10月にデビューした第3世代のいすゞD-MAXに採用する軽量・高強度のIsuzu Dynamic Driveプラットフォームおよびフレームをベースに、クロスメンバーの配置を最適化してねじり剛性の向上および軽量化を果たすとともに、リアエンドクロスメンバーをバンパービームとして活用することで軽衝突時における車体後部の修理費低減を実現。また、懸架機構では5リンク式リアサスペンションのラテラルリンクの位置を見直すなどしてロールセンターを上げ、同時にスタビライザーの有効幅を広げて効率を高めることでロール剛性の向上を図り、専用セッティングのダブルウィッシュボーン式フロントサスペンションと合わせて操縦安定性と乗り心地のレベルアップを達成した。

▲懸架機構では5リンク式リアサスペンションのラテラルリンクの位置を見直すなどしてロールセンターを上げ、同時にスタビライザーの有効幅を広げて効率を高めることでロール剛性の向上を図った

 一方、架装する車体はボディ後半部の各ピラーを閉断面の環状構造とし、同時にそれぞれの部品間の結合を強化することで、ボディの曲げ剛性およびねじり剛性の向上を実現。また、衝突時の荷重伝達をコントロールすることで衝撃を分散・吸収し、乗員の最大限の生存空間を確保する。加えて、980メガパスカルの高張力鋼板をボディ各所に採用して高剛性・高強度と軽量化を高次元で両立。さらに、キャブマウンティング取付け部の動剛性の引き上げにより固体伝播を起因とするこもり音の低減を図り、合わせてNV(騒音・振動)性能の向上を狙って各ピラー内に発泡材を設けてノイズの侵入を抑制した。

▲980メガパスカルの高張力鋼板をボディ各所に採用して高剛性・高強度と軽量化を高次元で両立させた

 エクステリアに関しては、堅牢感と上級感を高度に兼ね備えた、フレーム付きPPVならではの存在感を表現したことがトピック。“Emotional and Solid”を造形コンセプトに、足回りの力強さを強調したボディと伸びやかで流麗なキャビンで基本スタイルを構成し、スポーティで堂々とした佇まいを具現化する。ディテールの演出にも徹底してこだわり、フロントフェイスはBi-LEDプロジェクターを組み込んだ鋭い目つきのヘッドランプと緻密な造形を施したフロントグリルにより、洗練された上級感を表現。リアビューは細部まで造り込んだテールランプや独特のパネル面を有したリアゲート、シルバーで彩ったアンダーガードなどによって、上品かつ先進感のある後ろ姿を創出した。

▲“Emotional and Solid”を造形コンセプトに足回りの力強さを強調したボディと伸びやかで流麗なキャビンで基本スタイルを構成し、スポーティで堂々とした佇まいを創出する

 3列式シートで構成するインテリアは、“Solid and Elegant”がデザインテーマだ。インストルメントパネルは中央に配した大型ディスプレイを跨いで左右へ伸びる抑揚のある造形と、センタークラスターからフロアコンソールまでの連続感のある造形で構成し、PPVらしい力強さと上級感を高次元で融合。また、メーターやスイッチなど細部のデザインに加え、加飾素材の組み合わせなど内装の質感にもこだわり、より上質で見栄えのするキャビン空間を演出する。さらに、セカンドシートは形状の最適化により快適な乗り心地を実現し、あわせてスライド式カップホルダーの装備や各操作系の改善によって利便性の向上を実現。サードシートはリクライニング機構を採用するとともに足もとスペースを従来より拡大し、定評のあった居住性をレベルアップさせた。そして、前席はシートの座り心地やサポート性を高めると同時に、電動パーキングブレーキの新採用によってハンドブレーキレバーをなくすことでセンターコンソールの使い勝手を向上させる。ほかにも、キャビン空間を華やかに演出するアンビエントライトの追加や、荷物の積載時の利便性を高めるパワーリフトゲートのオプション設定などを実施した。

▲インストルメントパネルは中央に配した大型ディスプレイを跨いで左右へ伸びる抑揚のある造形と、センタークラスターからフロアコンソールまでの連続感のある造形で構成し、PPVらしい力強さと上級感を表現
▲セカンドシートは形状の最適化により快適な乗り心地を実現し、あわせてスライド式カップホルダーの装備や各操作系の改善によって利便性の向上を実現。サードシートはリクライニング機構を採用するとともに足もとスペースを従来より拡大した
▲荷物の積載時の利便性を高めるパワーリフトゲートをオプションで設定した

 パワートレインについては、最新世代の4JJ3型2999cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(最高出力190ps/3600rpm、最大トルク450Nm/1600~2600rpm)+電子制御6速ATとRZ4E型1898cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(最高出力150ps/3600rpm、最大トルク350Nm/1800~2600rpm)+6速MT/電子制御6速ATを搭載。駆動機構には、トラクションコントロール(TCS)に2種類の制御モード(ノーマルモード/ラフテレインモード)を組み込んだ4WD(2H/4H/4L)と2WDを設定する。2種のレーダーと8つのセンサー、3Dステレオカメラなどで構成する最新の安全・運転支援システム“ADAS”も採用した。

▲パワートレインには最新世代の4JJ3型2999cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(190ps/450Nm)+電子制御6速ATとRZ4E型1898cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(150ps/350Nm)+6速MT/電子制御6速ATを搭載する

 新型mu-Xの日本での発売は、現在のところ未定。3列シートSUVに対する一定の需要は日本市場に確実に存在することから、ぜひ導入を期待したいところである。

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