【新車詳報】マツダMX-30って何者? 解き明かす鍵はネーミングにある! SUVはスペシャルティの時代へ

マツダMXー30 MXー30は「わたしらしく生きる」をコンセプトに開発されたスペシャルティSUV モノグレード設定で好みのパッケージopを選ぶシステム マツダ100周年記念車(315万7000円・FF)も設定 2021年1月にEV仕様を追加予定
マツダMXー30 MXー30は「わたしらしく生きる」をコンセプトに開発されたスペシャルティSUV モノグレード設定で好みのパッケージopを選ぶシステム マツダ100周年記念車(315万7000円・FF)も設定 2021年1月にEV仕様を追加予定

マツダMX-30(FF) 価格:6SAT 242万円 新車ニュース

従来のマツダ車とは違うポジショニング。造形は爽やかな印象

NEWSポイント
1:観音開きフリースタイルドアを備えたクーペフォルム
2:2リッターガソリン・マイルドハイブリッド搭載

 マツダのクロスオーバー・シリーズは世界的に見るとCX-3、CX-30、CX-4(中国専用)、CX-5、CX-8、CX-9(北米専用)の6車種と、豊富なラインアップを誇る。そこに新たに加わったのが、MX-30だ。新型ははたして何者なのか?

 その答えはネーミングにある。マツダのスペシャルティに属するモデルには、歴代「 MX」が冠されてきた。たとえばロードスターの海外名はMX-5、バブル時代のクロノス・ファミリーの2ドアクーペはMX-6、かつてのユーノス・プレッソの海外名はMX-3だった。マツダ関係者は、「MXは新たな価値観の創造/新たな挑戦/既存の概念を打破するクルマに使うキーワード」と語る。つまり、MX-30は「SUVのスペシャルティ」を目指したモデルだ。開発主査を務めた竹内都美子氏は、「従来のマツダのポジションには乗らないクルマ。[守りに入ってはいけない]、[存続の危機感]、[変化の象徴]といってもいいのかもしれません」と説明する。

 エクステリアはこれまでのマツダのSUVファミリーとは異なるスタイリング。どこか「爽やか」や「心地よさ」を感じる造形にまとめた。おそらく魂動デザインの「引き算の美学」に挑戦した結果、すっきりとしたテイストになったのではないか。チーフデザイナーの松田陽一氏は「昭和時代のスペシャルティは[速い]、[カッコいい]でしたが、令和のスペシャルティは[やすらぎ]、[やさしさ]がキーワードかな……と」と語る。

RX-8以来の観音開きフリースタイルドア 高い実用性に貢献する ボディカラーは2トーン(op6万6000~11万円)3種とモノトーン4色の計7タイプ 写真はセラミックメタリックの3トーン仕様
RX-8以来の観音開きフリースタイルドア 高い実用性に貢献する ボディカラーは2トーン(op6万6000~11万円)3種とモノトーン4色の計7タイプ 写真はセラミックメタリックの3トーン仕様
MXー30の走りは「気持ちよさ」を大切にしたチューニング 安全装備はマツダ最新システムを搭載 ブレーキサポートは右直事故回避アシスト付き 路外逸脱は芝生や縁石を認識して制御
MXー30の走りは「気持ちよさ」を大切にしたチューニング 安全装備はマツダ最新システムを搭載 ブレーキサポートは右直事故回避アシスト付き 路外逸脱は芝生や縁石を認識して制御

室内にコルク材を採用。パッケージング優秀。後席もくつろげる

 もうひとつの注目点はRX-8以来となる、観音開きのフリースタイルドアだ。パーソナルモデルとしての空間作りとクーペライクなフォルムを両立させるために必要だったという。乗降性を高めるために専用ヒンジが採用され、フロントドアは82度、リアドアは80度まで開く。

 インテリアは、エクステリアに負けず劣らず個性的だ。基本レイアウトはCX-30と共通だが、インパネセンターはMX-30独自のデザイン。注目はフローティングコンソール。空中に浮かんだように見せる手法で、開放感を強調。また、カップホルダーの蓋やドアグリップにクルマ用としては珍しいコルクを配している。マツダの前身、東洋工業がコルクの製造からスタートした歴史をフィーチャーしたセレクトだ。

 ドアトリムはリサイクル繊維を用いたテキスタイル、シートはざっくりとした風合いが特徴の素材を採用。シンプルな室内だが、仕立てのよさが光る。
 パッケージングは優秀。前席が主役ではあるものの、後席も十分なスペースを確保。リアシートはかつてのFFファミリアやペルソナで話題になったラウンジシートの現代的解釈。コルク同様、ヘリテージを継承した部分だという。

インパネはシンプルな水平基調デザイン コンソール回りは個性的なフローティング形状 マテリアルは環境に優しい素材を厳選 一部にコルク材を採用
インパネはシンプルな水平基調デザイン コンソール回りは個性的なフローティング形状 マテリアルは環境に優しい素材を厳選 一部にコルク材を採用
コンソール部のコルク素材は自動車初採用 マツダの前身「東洋コルク工業」に由来するヘリテージアイテム
コンソール部のコルク素材は自動車初採用 マツダの前身「東洋コルク工業」に由来するヘリテージアイテム

2リッターマイルドHVをまず発売。EVは2021年1月に登場

 パワートレーンは2リッターガソリン(156ps)+モーター(6.9ps/ベルト式ISG)のマイルドハイブリッド。トランスミッションは6速ATのみ。モーターは減速時にエネルギー回生、発進時はアシストを行うが、存在を感じさせない自然で滑らかなフィーリングを目指した。WLTCモード燃費は15.6km/リッター(FF)。燃費とともに、ドライバビリティの向上による滑らかな走りに貢献していることを期待したい。

 EVとロータリーエンジンを組み合わせ、レンジエクステンダー/プラグインハイブリッド/シリーズハイブリッドと適材適所で応用する「マルチソリューション」は追加設定予定。来年1月にはEV仕様が登場するという。

 フットワーク系の基本的な部分は第7世代(マツダ3/CX-30)と共通。味付けはMX-30専用のセットアップだ。竹内主査によると、「チューニングを行うメンバーにデザインを見せ、速い/限界が高いよりも純粋に[気持ちよさ]を味わえる性能を作り込んでほしいとオーダーした。たとえるならば[澄んだ水のように、人間の感性に寄り添う乗り味]です」と語る。要約すると走る/曲がる/止まる、そして乗り心地に連続性があり、トータルで洗練された乗り味……ということだろう。

 グレードはモノグレードでFF/4WDが選べる、価格はFFが242万円、4WDは265万6500円。複数のパッケージオプションがあり、仮にフルオプションにすると約57万円高になる。
 MX-30はマツダの新しい挑戦。ユーザーがどのように評価をするのか? 非常に楽しみだ。

写真のインテリアはモダンコンフィデンス仕様 後席はラウンジソファ形状 シートはクロスと合成皮革仕上げ
写真のインテリアはモダンコンフィデンス仕様 後席はラウンジソファ形状 シートはクロスと合成皮革仕上げ
ラゲッジスペースは実用的な広さ 機内持ち込みサイズのスーツケースを無理なく4個積める
ラゲッジスペースは実用的な広さ 機内持ち込みサイズのスーツケースを無理なく4個積める
リアゲートは手動開閉式 電動機能は未設定 開口部は大型荷物の積み下ろしに配慮
リアゲートは手動開閉式 電動機能は未設定 開口部は大型荷物の積み下ろしに配慮
メーターは視認性に優れた3眼形状 中央の速度計は7インチTFT液晶式
メーターは視認性に優れた3眼形状 中央の速度計は7インチTFT液晶式
トランスミッションは6速AT シンプルな操作性を実現 パドルシフト標準 駐車ブレーキは電気式
トランスミッションは6速AT シンプルな操作性を実現 パドルシフト標準 駐車ブレーキは電気式
ドアのグリップ部にコルクを採用 心地いい触感が魅力
ドアのグリップ部にコルクを採用 心地いい触感が魅力
センターディスプレイは8.8インチ 360度モニターはop(7万7000円)
センターディスプレイは8.8インチ 360度モニターはop(7万7000円)
1997cc直4DOHC16V(156ps/199Nm)+モーター(6.9ps/49Nm)のマイルドHV WLTCモード燃費:15.6km/リッター(FF)
1997cc直4DOHC16V(156ps/199Nm)+モーター(6.9ps/49Nm)のマイルドHV WLTCモード燃費:15.6km/リッター(FF)

マツダMX-30(FF) 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=MX-30(FF)
価格=6SAT 242万円
全長×全幅×全高=4395×1795×1550mm
ホイールベース=2655mm
トレッド=フロント:1565/リア:1565mm
最低地上高=180mm
車重=1460kg
エンジン=1997cc直4DOHC16V(レギュラー仕様)
最高出力=115kW(156ps)/6000_rpm
最大トルク=199Nm(20.3kgm)/4000rpm
モーター最高出力=5.1kW(6.9ps)/1800rpm
モーター最大トルク=49Nm(5.0kgm)/100rpm
WLTCモード燃費=15.6km/リッター(燃料タンク容量51リッター)
(市街地/郊外/高速道路=12.3/16.1/17.2km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=215/55R18+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.3m
●主な燃費改善対策=ハイブリッドシステム/ミラーサイクルエンジン/アイドリングストップ/筒内直接噴射/可変バルブタイミング/充電制御/ロックアップ機構付きトルクコンバーター/電動パワーステアリング
●主要装備=スマートブレーキサポート(前後進時)/AT誤発進抑制制御(前後進時)/前後パーキングセンサー/レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)/レーンキープアシスト/車線逸脱警報/ブラインドスポットモニタリング/LEDヘッドライト/ハイビームコントロール/バックガイドモニター/8.8インチセンターディスプレイ/7インチマルチスピードメーター/ロアディスプレイ/インテリジェントドライブマスター/ウレタン巻きステアリング&シフトノブ/クロスシート/フリースタイルドア/フルオートAC/マツダ・ハーモニックアコースティック(8スピーカー)/Gベクタリングコントロールプラス/電動パーキングブレーキ(オートホールド付き)/マフラーカッター/18インチアルミ(シルバー塗装)
●装着メーカーop=ベーシックパッケージ(交通標識認識システム+本革巻きステアリング&シフトノブ+プラチナサテン・ドアインナーハンドル&ステアリングベゼル&スイッチ+ヒーテッドドアミラー+照明付きバニティミラー+自動防眩ルームミラー+アドバンストキーレスエントリー)7万7000円/セーフティパッケージ(アダプティブLEDヘッドライト+シグネチャーLEDランプ+デイタイムランニングライト+クルージング&トラフィックサポート+リアコンビライト内シグネチャーLEDライト+スマートブレーキサポート〈右直事故回避アシスト機能〉+前側方接近車両検知)12万1000円/ユーティリティパッケージ(自動防眩ドアミラー+ステアリングヒーター+前席シートヒーター+スーパーUVカットガラス+運転席10ウェイ電動調節機能)8万8000円/電動スライドガラスサンルーフ8万8000円/モダンコンフィデンスパッケージ(ピアノブラックピラーガーニッシュ+DピラーメッキMAZDAロゴ+18㌅高輝度ダーク塗装アルミ+合成皮革Ⓕドアアームレスト+コルク付きプルハンドル+クロス&合成皮革シートなど)11万円/360度セーフティパッケージ(360度ビューモニター+ドライバーモニタリング)8万6880円
●ボディカラー:セラミックメタリック3トーン(op6万6000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万1300円

フロントマスクはすっきりとした印象 大型コーポレートマークが目を引く彫りの深いデザイン
フロントマスクはすっきりとした印象 大型コーポレートマークが目を引く彫りの深いデザイン
215/55R18タイヤ+スポークアルミ装着 アルミはシルバー塗装標準 写真の高輝度ダーク塗装はop
215/55R18タイヤ+スポークアルミ装着 アルミはシルバー塗装標準 写真の高輝度ダーク塗装はop
MX-30は豊富なショップアクセサリーを設定 写真は革調ルーフデカール(6万8200円)とルーフキャリアベース&バスケット装着車
MX-30は豊富なショップアクセサリーを設定 写真は革調ルーフデカール(6万8200円)とルーフキャリアベース&バスケット装着車
観音開きのフリースタイルドアはセンターピラーレス構造のため狭い場所でも後席乗降性は優れている ファミリーユースにも最適
観音開きのフリースタイルドアはセンターピラーレス構造のため狭い場所でも後席乗降性は優れている ファミリーユースにも最適
SNSでフォローする