【最新モデル試乗】控えめなブリスターフェンダールック、12Vマイルドハイブリッドに進化したアウディA4アバントの先進度

アウディA4アバント35TFSIアドバンスト 最新型はブリスターフェンダーを強調したダイナミック造形 主力モデルは高効率12Vマイルドハイブリッド仕様の2リッターターボを搭載
アウディA4アバント35TFSIアドバンスト 最新型はブリスターフェンダーを強調したダイナミック造形 主力モデルは高効率12Vマイルドハイブリッド仕様の2リッターターボを搭載

アウディA4アバント35TFSIアドバンスト 価格:7SMT 552万円 試乗記

グレード構成一新。主力モデルは2リッターターボのマイルドハイブリッド仕様

 アウディA4の誕生は1994年。以来、四半世紀を超えてブランドを代表するセダン/ワゴンとして位置づけられてきた。現行5thモデルは2015年の夏に発表。2021年モデルは、モデルライフ中で最大級のリファインが施され魅力を鮮明にした。

 メーカーはエクステリアの刷新を、「フルモデルチェンジにも匹敵」と紹介している。リファインは、通常のマイナーチェンジではまず手が加えられることがないドアパネルの造形にまで及ぶ。ボディサイズは全長×全幅×全高4760×1845×1435mm(アバント)。1845mmという全幅スペックが従来比プラス5mmとなっているのは、最新アウディ車の特徴、「フェンダー部のブリスター形状」が強調されたからだ。

 グレード構成も刷新された。Base(ベース)、advanced(アドバンスト)、Sline(Sライン)という基本3グレードと、ハイパフォーマンスのS4/S4アバントで構成。基本3グレードは、全車12Vマイルドハイブリッド仕様の2リッター直4ターボを積む。エンジンスペックはFFと4WD(クワトロ)で異なり、35TFSIを名乗るFFは150ps/270Nm。同45TFSIの4WDは249ps/370Nmを発揮。S4系のエンジンは3リッター・V6ターボ(354ps/500Nm)だ。

全長×全幅×全高4760×1845×1435mm 全幅は従来比5mmワイド 35TFSIの駆動方式はFF
全長×全幅×全高4760×1845×1435mm 全幅は従来比5mmワイド 35TFSIの駆動方式はFF
1984cc直4DOHC16Vターボ 150ps/270Nm WLTCモード燃費:13.6km/リッター クワトロ(45TFSI)用は249ps/370Nm 燃費は同12.9kmリッター
1984cc直4DOHC16Vターボ 150ps/270Nm WLTCモード燃費:13.6km/リッター クワトロ(45TFSI)用は249ps/370Nm 燃費は同12.9kmリッター

さらに磨きが掛かった静粛性。走りは上質、気持ちいい

 試乗車は、ステーションワゴンの、アバント35TFSIアドバンスト。35TFSIベースに対し、高機能化されたADAS(レーダー式のクルーズコントロールなど)を採用。さらに、「流れるウインカー」を含むLEDリアコンビネーションランプや3ゾーン化されたエアコンを装備したアップグレード版だ。駆動方式はFF、トランスミッションは7速DCTを組み合わせる。

 A4シリーズは上質な走りが定評。新型はもちろん好印象を踏襲する。パフォーマンスは十分。気持ちのいい走りが楽しめた。
「さらに磨きが掛かった」と感じられた点は、優れた静粛性。ただし、ロードノイズを含めた「暗騒音」が非常に低い関係か、減速時やコーナリング時に接地荷重が増したタイヤが発するパターンノイズが相対的に耳に付いた。また、セダンに比べると、低周波のドラミング傾向はやや強め。ルーフパネル面積が大きく、テールゲートを装備する影響だろう。

 フットワークの動きは基本的にしなやかで、これもA4の走りに上質さを加える大きな要因。ただし、タイヤ踏面の硬さが目立つ傾向もある。摩耗時などの交換に際しては、異なる銘柄を選択する判断もありそうだ。

リアゲートはハンズフリー電動開閉式 開口部は大型サイズ 実用性ハイレベル
リアゲートはハンズフリー電動開閉式 開口部は大型サイズ 実用性ハイレベル
ラゲッジ空間は通常時495リッター 後席をたたむと最大1495リッターに拡大 荷室を含め作りは上質
ラゲッジ空間は通常時495リッター 後席をたたむと最大1495リッターに拡大 荷室を含め作りは上質
センターディスプレイはタッチパネル式 アドバンストはアルミニウム加飾パネル標準 ハンドリングは滑らか
センターディスプレイはタッチパネル式 アドバンストはアルミニウム加飾パネル標準 ハンドリングは滑らか
標準はファブリックシート 写真の本革はセットop(23万円)  シートサイズが大きく座り心地は快適 最新型は静粛性が大幅に向上
標準はファブリックシート 写真の本革はセットop(23万円)  シートサイズが大きく座り心地は快適 最新型は静粛性が大幅に向上
メーターはフル液晶バーチャルコクピットプラス標準 地図をはじめさまざまな情報を表示
メーターはフル液晶バーチャルコクピットプラス標準 地図をはじめさまざまな情報を表示
トランスミッションは7速DCT 変速はシャープで滑らか 駐車ブレーキは電気式
トランスミッションは7速DCT 変速はシャープで滑らか 駐車ブレーキは電気式
走行状況に応じ照射範囲を自動調節するLEDヘッドライトはセットop(11万円)
走行状況に応じ照射範囲を自動調節するLEDヘッドライトはセットop(11万円)
225/50R17タイヤ+スポークアルミ標準 足回りはしなやか 最小回転半径は5.5m
225/50R17タイヤ+スポークアルミ標準 足回りはしなやか 最小回転半径は5.5m

アウディA4アバント35TFSIアドバンスト 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=アバント35TFSIアドバンスト
価格=7SMT 552万円
全長×全幅×全高=4760×1845×1435mm
ホイールベース=2825mm
トレッド=フロント:1565×リア:1550mm
最低地上高=120mm
車重=1570kg
エンジン=1984cc直4DOHC16Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=110_kW(150ps)/3900~6000rpm
最大トルク=270Nm(27.5kgm)/1350~3900rpm
WLTCモード燃費=13.6_㎞/リッター(燃料タンク容量54リッター)
(市街地/郊外/高速道路=10.5/13.6/15.5㎞/リッター)
サスペンション=前後ウィッシュボーン
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/50R17+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5m
●主要燃費改善項目:可変バルブタイミング/可変バルブリフト(吸気のみ)/筒内直接噴射/電子スロットル/アイドリングストップングストップ/電動パワーステアリング/7速Sトロニックトランスミッション
●主要装備:アダプティブクルーズコントロール/アウディアクティブレーン&サイドアシスト/アウディパーキングシステム/リアビューカメラ/アウディプレセンスシティ&リア/アウディホールドアシスト/アドバンストキーシステム/LEDヘッドライト/ダイナミックターンインジケーター/ハイグロスパッケージ/ルーフレール/オートマチックリアゲート/5アームデザイン17インチアルミ/スポーツサスペンション/12Vマイルドハイブリッドシステム/スタンダードシート/前席電動調節&ヒーター機能/ストレージパッケージ/本革巻きステアリング/パドルシフト/MMIナビゲーション/アウディコネクト/バーチャルコクピットプラス
●装着メーカーop:スマートフォンワイヤレスチャージング&後席USBチャージング6万円/バング&オルフセン3Dアドバンストサウンドシステム17万円/ラグジュアリーパッケージ(パーシャルレザーシート+運転席メモリー機能+ランバーサポート+マルチカラーアンビエントライティング)23万円/パークアシストパッケージ(パークアシスト+サラウンドビューカメラ)8万円/マトリクスLEDヘッドライトパッケージ11万円/プライバシー&アコースティックガラス10万円
●ボディカラー:テラグレーメタリック(op9万円)
※価格はすべて消費税込み、リサイクル費用は1万7030円
※撮影協力●箱根レイクホテル

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