【最新モデル試乗】200psにパワーアップしたマツダCX-5。話題のブラックトーンエディションに乗ってみた!

マツダCXー5・XDブラックトーンエディション(4WD) ブラックトーンエディションはマツダのスポーツ性を際立たせたスポーティモデル 最新モデルは2.2リッターディーゼルを200psにパワーアップ ATの応答性も改良
マツダCXー5・XDブラックトーンエディション(4WD) ブラックトーンエディションはマツダのスポーツ性を際立たせたスポーティモデル 最新モデルは2.2リッターディーゼルを200psにパワーアップ ATの応答性も改良

マツダCX-5XDブラックトーンエディション(4WD) 価格:6SAT 359万1500円 試乗記

2021年モデルはエンジン出力向上、各種制御見直しで実力アップ

 マツダCX-5が年次改良を受けて2021年モデルに進化した。試乗車は特別仕様のXDブラックトーンエディション。プロアクティブをベースにアルミホイールとドアミラーをダークカラーで統一。合成レザーとグランリュクスの専用シートを装着したスポーティモデルである。

 2021年モデルは、走りの性能向上のためにエンジン制御系をリファイン、ドライバーの操作とクルマの一体感をさらに前進させた。マツダ流儀を踏まえた恒例の改良だが、操作に対して自然な応答性と期待どおりの走行性能を目指した点は、おおいに評価できる。

 エンジンはユーザーの62%が選ぶスカイアクティブD。この2.2リッターディーゼルは、エンジン制御系の見直しで 3000~4000rpmの回転域でパワーの伸びを実現。出力を190psから200psにアップした。最大トルクは450Nmと変化はないが、やはり3000~4000rpmでのトルクの落ち込みを抑制している。
 試乗は、新旧の同一モデルを比較した。進化ポイントの詳細を聞かずに新型を試乗する。事前に変更内容を知ると、どうしてもその方向に答え合わせにいくからだ。

4WDシステムは悪路対応「オフロード・トラクションアシスト」付き 全長×全幅×全高4545×1840×1690 mm
4WDシステムは悪路対応「オフロード・トラクションアシスト」付き 全長×全幅×全高4545×1840×1690 mm
2188cc直4DOHC16Vディーゼルターボ(200ps/450Nm) 従来比10psアップ 3000~4000rpmのパワーの伸びを強調 WLTCモード燃費:16.6km/リッター(4WD)
2188cc直4DOHC16Vディーゼルターボ(200ps/450Nm) 従来比10psアップ 3000~4000rpmのパワーの伸びを強調 WLTCモード燃費:16.6km/リッター(4WD)

新型は操作に対する反応がよりリニア。意のままに走る

 スカイアクティブDは排出物質そのものをクリーンに抑えた新世代ディーゼル。回転フィールも燃焼音を含めた機械音とその排気サウンドも、ガソリンと錯覚するほどスムーズで静粛である。だが、あえていえば、欧州車のディーゼルのような低回転域での底力、パンチ力に乏しい。どこか細いのだ。

 今回の改良は、アクセル操作に対してエンジン回転や加速フィールをいっそうリニアにすることを狙った。実際に運転すると、改善を図った3000~4000rpmという回転域よりも低い回転域で違いが明快に感じられた。今回アクセルペダルの踏力を若干硬く、強い反力に変えた効果だろう。アクセル操作に対するエンジンの反応がより把握しやすくなっている。
 そのうえで、エンジン特性をリファインしATの応答性を高めたのである。新型はドライバーに、「発進加速や低速域での操作に対する応答性がよりリニアになり、力強くなった」と感じさせる。アクセル操作による加減速が間髪入れずに行われ、まさに意のままに走るからだ。制御の繊細さ、巧みさでマツダは群を抜く。

 コツコツとあらゆる部分を煮詰めていくマツダの年次改良。まさに実のある進化である。いちだんとスタイリッシュに変身したブラックトーンエディションに乗って、CX-5は完成の域に達したと実感した。ドライビングそのものが楽しめるSUVの代表だ。

ブラックトーンエディションはハニカムブラック/サテンクローム室内加飾採用 センターモニターは8.8インチ標準 写真の10.25インチは op(2万2000円)
ブラックトーンエディションはハニカムブラック/サテンクローム室内加飾採用 センターモニターは8.8インチ標準 写真の10.25インチは op(2万2000円)
シートは合成レザーとグランリュクスのコンビ仕様 快適性&サポート性優秀 前席は電動&ヒーター機能付き
シートは合成レザーとグランリュクスのコンビ仕様 快適性&サポート性優秀 前席は電動&ヒーター機能付き
荷室は広く実用的 ラゲッジ容量は後席使用時505リッター 後席は3分割可倒式
荷室は広く実用的 ラゲッジ容量は後席使用時505リッター 後席は3分割可倒式
メーターは3連式 速度計は7インチTFT ヘッドアップディスプレイ標準
メーターは3連式 速度計は7インチTFT ヘッドアップディスプレイ標準
2021年モデルは6速ATを改良 ドライバーの意思に忠実な走りに貢献
2021年モデルは6速ATを改良 ドライバーの意思に忠実な走りに貢献
アクセルの操作性は従来比やや重めの設定になった
アクセルの操作性は従来比やや重めの設定になった
最新モデルは360度モニター標準 安全・利便性が向上
最新モデルは360度モニター標準 安全・利便性が向上
ライトはアダプティブ機能付きLED 4WDはウォッシャー標準
ライトはアダプティブ機能付きLED 4WDはウォッシャー標準
225/55R19タイヤ+ブラックメタリック塗装アルミ標準 最低地上高210㎜
225/55R19タイヤ+ブラックメタリック塗装アルミ標準 最低地上高210㎜
ブラックトーンエディションのドアミラーはブラック仕上げ
ブラックトーンエディションのドアミラーはブラック仕上げ
排気エンドパイプはツイン XDの静粛性はガソリン車とほぼ同等
排気エンドパイプはツイン XDの静粛性はガソリン車とほぼ同等

マツダCX-5・XDブラックトーンエディション(4WD) 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=XDブラックトーンエディション(4WD)
価格=6SAT 359万1500円
全長×全幅×全高=4545×1840×1690mm
ホイールベース=2700mm
トレッド=フロント:1595×リア:1595mm
最低地上高=210mm
車重=1690kg
エンジン=2188㏄直4DOHC16Vディーゼルターボ(軽油仕様)
最高出力=147kW(200ps)/4000rpm
最大トルク=450ps(45.9kgm)/2000rpm
WLTCモード燃費=16.6km/リッター(燃料タンク容量58リッター)
(市街地/郊外/高速道路:13.6/16.6/18.4km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/55R19+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5m
●主要燃費改善項目:アイドリングストップ/筒内直接噴射/電子制御燃料噴射/2ステージターボ/コモンレール高圧噴射/4バルブ/センターノズル化/電動パワーステアリング/ロックアップ機構付きトルクコンバーター
●ブラックトーンエディション特別装備:グロスブラックカラードドアミラー/ハニカムブラック&サテンクロームメッキインパネ・ドアトリム加飾パネル/サテンクロームメッキ・パワーウィンドウ&ドアミラーコントロールスイッチ/合成皮革レッドステッチ入りニーレストパッド&ドアアームレスト/TFTカラー7インチマルチスピードメーター/レッドステッチ入りステアリング&シフトノブ&コンソールリッド/LED室内照明/ブラックメタリック塗装19インチアルミ/グランリュクス&合成皮革シート
●主要装備:アドバンストスマートシティブレーキサポート/リアパーキングセンサー/レーダークルーズコントロール/アダプティブLEDヘッドライト/リアフォグランプ/ヘッドランプウォッシャー/レーンキープアシスト&車線逸脱警報/ブラインドスポットモニタリング/交通標識認識システム/360度ビューモニター/オフロードトラクションアシスト/レインセンサーワイパー/リア5面ダークティンテッドガラス/インテリジェントドライブマスター/8.8インチセンターディスプレイ/ヘッドアップディスプレイ/フルオートAC/パワーリフトゲート/前席電動調節機構付きシート/前席シートヒーター/Gベクタリングコントロールプラス/ナチュラルサウンドスムーザー
●装着メーカーop:地上デジタルTVチューナー2万2000円/10.25インチセンターディスプレイ2万2000円/ボーズサウンドシステム8万2500円
●ボディカラー:マシングレープレミアムメタリック(op5万5000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万2000円

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