【最新モデル試乗】メルセデスEクラスの好敵手。スポーティ&エレガントな最新BMW5シリーズの走り世界

BMW523d・xドライブ・ツーリング・ラグジュアリー・エディション・ジョイ+ 5シリーズはワゴン(ツーリング)とセダンを設定 ツーリングのエンジンは2リッターディーゼルターボ(190ps)/2リッター直4ターボ(252ps)/3リッター直6ターボ(340ps)の3種
BMW523d・xドライブ・ツーリング・ラグジュアリー・エディション・ジョイ+ 5シリーズはワゴン(ツーリング)とセダンを設定 ツーリングのエンジンは2リッターディーゼルターボ(190ps)/2リッター直4ターボ(252ps)/3リッター直6ターボ(340ps)の3種

BMW523d・xドライブ・ツーリング・ラグジュアリー・エディション・ジョイ+ 価格:8SAT 814万円 試乗記

新型はキドニーグリルを大型化、各種機能が大幅アップデート

 現行7th・5シリーズは、2016年にまずセダンから発表された。5シリーズは、前身の「1500」から数えると60年の歴史を持つBMWの中堅モデル。その5シリーズが、モデルライフ半ばと目されるタイミングで大幅リファインされた。

 新型は、BMW車の特徴「キドニーグリル」がワイド化され、リアのコンビネーションランプが立体感を増すなど、一部フェイスリフトが行われた。だが、それ以上に大きな見どころは、急速な発展を見せるADASやコネクティビティ機能のアップデートだ。全車にハンズオフ機能の付いた渋滞時運転支援機能や会話型のマルチメディアシステムの「インテリジェント・パーソナルアシスト」を標準装備。さらにiPhoneをドアハンドルにかざすことで、ロックやアンロック、さらにはエンジン始動まで可能な「BMWデジタルキー」が採用された。すなわち、いずれも最先端の機能へと改められたのだ。
 最新の5シリーズの実力を、2リッター直4ディーゼルターボ(190ps/400Nm)を積むステーションワゴンの523d・xドライブで確かめた。

新型は大型キドニーグリルを採用。ヘッドランプも新意匠。ハンサムで強い存在感を発揮
新型は大型キドニーグリルを採用。ヘッドランプも新意匠。ハンサムで強い存在感を発揮
駆動方式は電子制御4WDとFRを設定 試乗車は4WD 全長×全幅×全高4975×1870×1500mm
駆動方式は電子制御4WDとFRを設定 試乗車は4WD 全長×全幅×全高4975×1870×1500mm

2リッターディーゼルは豊かなトルクが魅力。洗練されたドライブフィール

 現行5シリーズは軽量化がひとつの特徴だが、試乗車の車両重量は1840kg。全長がほぼ5mの大柄なボディと4WDシャシーの持ち主という構成もあり、決して軽いとはいえない。けれども、スタートの瞬間から重さを意識させることはない。400Nmと強大なトルクを2000rpmを下回るエンジン回転数で発するディーゼルならではの特性と、アクセルワークに対して滑りを感じさせない秀逸な仕上がりの8速ステップATのコンビネーションのなせる業だ。とくにATは小気味いいエンジントルクの伝達感と、滑らかな変速を巧みに両立させていた、

 標準装着される245/45R18タイヤは、ランフラットタイプ。路面凹凸の吸収性など快適性は合格点。時にばね下の重さを意識させられる場面があるものの、洗練された乗り味が楽しめた。試乗車以外にも、さまざまなグレードの5シリーズに乗ったが、好感の持てる走りはいずれも同様。端的にいって「残念ながらランフラットタイヤを履きこなせていないな」と感じる現行3シリーズよりも、はるかに上質である。

 ラゲッジスペースは、まるで「キャビンの延長」のように仕上げられ、後席アレンジ時はもとより、後席使用時でも十分に広い空間を提供してくれる。最新5シリーズは、その熟成度の高さに改めて感心した。さすがBMWの主力モデルである。

インパネは最新BMW共通デザイン 12.3インチメーターと12.3インチディスプレイのツインモニター仕様 会話型インフォテイメント機能標準
インパネは最新BMW共通デザイン 12.3インチメーターと12.3インチディスプレイのツインモニター仕様 会話型インフォテイメント機能標準
ダコタレザーシート標準 座り心地/サポート性ともハイレベル 室内空間は余裕たっぷり 各部の作りは丁寧で上質
ダコタレザーシート標準 座り心地/サポート性ともハイレベル 室内空間は余裕たっぷり 各部の作りは丁寧で上質
リアゲートはハンズフリー機能付き電動開閉式 開口部はワイド 積載性に優れる
リアゲートはハンズフリー機能付き電動開閉式 開口部はワイド 積載性に優れる
ラゲッジルームは上質な作り込み 容量は後席使用時570リッター 後席を倒すと最大 1700リッターに拡大
ラゲッジルームは上質な作り込み 容量は後席使用時570リッター 後席を倒すと最大 1700リッターに拡大
メーターはフル液晶 中央に各種情報表示 ヘッドアップディスプレイ標準
メーターはフル液晶 中央に各種情報表示 ヘッドアップディスプレイ標準
トランスミッションは電子制御8速AT 滑らかで小気味いい走りに貢献
トランスミッションは電子制御8速AT 滑らかで小気味いい走りに貢献
パーキングアシスト機能充実 バックカメラは俯瞰情報付き
パーキングアシスト機能充実 バックカメラは俯瞰情報付き
ACCは低速時のハンズオフ機能を備えた最新バージョン
ACCは低速時のハンズオフ機能を備えた最新バージョン
ライトは新意匠 写真は照射範囲の長いレーザー仕様
ライトは新意匠 写真は照射範囲の長いレーザー仕様
245/45R18ランフラット+8Jアルミ装着 最小回転半径5.8m 乗り心地良好
245/45R18ランフラット+8Jアルミ装着 最小回転半径5.8m 乗り心地良好
1995cc直4DOHC16Vディーゼルターボ(190ps/400Nm) 低回転域から豊かなトルクを実感 静粛性は全域高水準
1995cc直4DOHC16Vディーゼルターボ(190ps/400Nm) 低回転域から豊かなトルクを実感 静粛性は全域高水準

BMW523d・xドライブ・ツーリング・ラグジュアリー・エディション・ジョイ+ 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=523d・xドライブ・ツーリング・ラグジュアリー・エディション・ジョイ+
価格=8SAT 814万円
全長×全幅×全高=4975×1870×1500mm
ホイールベース=2975mm
トレッド=フロント:1600×リア:1625mm
最低地上高=140mm
車重=1840kg
エンジン=1995cc直4DOHC16Vディーゼルターボ(軽油仕様)
最高出力=140kW(190ps)/4000rpm
最大トルク=400Nm(40.8kgm)/1750〜2500rpm
WLTCモード燃費=15.0km/リッター(燃料タンク容量66リッター)
(市街地/郊外/高速道路=13.2/13.7/17.0km/リッター)
サスペンション=フロント:ダブルウィッシュボーン/リア:マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=245/45R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.8m
●主要燃費改善項目:筒内直接噴射/電子制御式燃料噴射/高圧噴射/可変ジオメトリーターボ/アイドリングストップ/電動パワーステアリング/充電制御
●主要装備:ドライビングアシスト・プロフェッショナル(アクティブクルーズコントロール+ステアリング&レーンコントロールアシスト+車線逸脱警告+レーンチェンジウォーニング+アクティブサイドコリジョンプロテクション+前車接近警告+衝突回避・被害軽減ブレーキ+後車衝突警報機能+前後クロストラフィックウォーニング+高速道路渋滞時ハンズオフアシスト+トラフィックサインアシスト)/BMWコネクテッドドライブ・プロフェッショナル/パーキングアシスト・プラス/アクティブプロテクション/ハイビームアシスト/ヘッドアップディスプレイ/ランフラットタイヤ/ドライビングパフォーマンスコントロール/サーボトロニック(車速感応式パワーステアリング)/18インチアルミ/クローム仕上げキドニーグリル/アクティブエアストリーム/アダプティブLEDヘッドライト/ダコタレザーシート/BMWライブコクピット(12.3インチメーターパネル+12.3インチワイドコントロールディスプレイ+HDDナビゲーション)/マルチファンクション本革ステアリング/オートAC/前席電動調節機構/スルーローディングシステム/アンビエントライト/スピーチコントロール(音声入力システム)
●装着メーカーop:イノベーションパッケージ(BMWレーザーライト+ジェスチャーコントロール+ワイヤレスチャージング+BMWディスプレイキー)19万2000円/セレクトパッケージ(電動パノラマガラスサンルーフ+サンプロテクションガラス+ハーマンカードン・サラウンドサウンドシステム)30万1000円/エクスクルーシブナッパレザーシート27万9000円/フロントアクティブベンチレーションシート11万6000円/BMWインディビジュアル・アンソラジットルーフライニング5万5000円
●ボディカラー:ソフィストグレー・ブリリアントエフェクト(op10万円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は2万1430円

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