【最新モデル試乗】プレミアムSUVのパイオニア。レクサスRXを「やっぱりいい!」と感じる、これだけの理由

レクサスRX・450h・Fスポーツ(4WD) RXはプレミアムSUVのパイオニア ワールドワイドで高い人気を獲得 ラインアップはハイブリッドの450hと2リッターターボ(238ps)を積む300の2シリーズ
レクサスRX・450h・Fスポーツ(4WD) RXはプレミアムSUVのパイオニア ワールドワイドで高い人気を獲得 ラインアップはハイブリッドの450hと2リッターターボ(238ps)を積む300の2シリーズ

レクサスRX450h・Fスポーツ(4WD) 価格:THS 783万円 試乗記

シャープな造形、そして先進メカニズム。それがRXの魅力

 RXは、いまやレクサスのメインモデルだ。プレミアムSUVというセグメントは1st・RX(日本名ハリアー、1997年デビュー)によってレクサスが開拓した。日本はもちろん、北米を中心とする海外マーケットで絶大な支持を集める実力車だ。
 現行4thモデルは2015年にデビュー。以後、細かな改良を受けつつ、2019年にはデザイン変更を伴う大掛かりなマイナーチェンジを実施。商品性はいまなおクラストップをキープしている。

 最新RXには、LS登場以降のレクサスに共通するデザインテイストが導入された。シャープ&スマートになったヘッドライトと新たなスピンドルグリルマスクが印象的。全体としてエクステリアの質感は一段と向上した。最新技術も投入。ブレードスキャン式AHS、改良されたレクサスセーフティシステム+、タッチ式ディスプレイなどを設定。昨年、パーキングサポートブレーキやブラインドスポットモニターを標準としたほか、450hにAC100Vのアクセサリーコンセントをセンターコンソールとラゲッジルームに追加した。流行のアウトドアライフや、緊急時や災害時などにおける活用を考慮した結果である。

最新RXは現行LS登場以降のシャープなデザインテイストを導入
最新RXは現行LS登場以降のシャープなデザインテイストを導入
Fスポーツは電子制御ダンパーとアクティブスタビライザー標準 全長×全幅×全高4890×1895×1710mm 車重2130kg
Fスポーツは電子制御ダンパーとアクティブスタビライザー標準 全長×全幅×全高4890×1895×1710mm 車重2130kg

一体感を感じる走り味。力強い加速フィールも圧巻

 動的パフォーマンスの完成度は高い。最新RXは上質な乗り味実現のために構造接着の範囲を広げ、スポット溶接打点も増やした。リアのスタビライザーを太くし、フリクションコントロールダンパーを採用、地道だが効果的な改善だ。
 中でも前後にパフォーマンスダンパーを備え、電動アクティブスタビライザーまで装着したFスポーツの走りは秀逸。従来は、しっとりとした重厚感が心地よい半面、ドライバーとの一体感に欠ける傾向があった。改良後の現行モデルは、落ち着いたライドフィールはそのままに、操作に対してぐっと自然な反応を見せる。しっとりとしているのに走りの質感はクリア。独特の一体感が味わえる。この点は、ライバルとは異なる魅力だ。

 クルマの反応がよくなると、パワートレーンの粗が目立つ場合がある。しかし3.5リッターのV6とモーターを組み合わせた 450hでは無用の心配。微速域からスムーズに立ち上がる力強い加速に舌を巻く。高速道路のクルージングも思いのまま、しかも圧倒的に静粛である。

 RXには3列シートモデルも存在する。これはリアタイヤ以降を110mm伸ばしたロングボディ版だ。2列目シートはキャプテンとベンチから選べ、乗車定員は6/7名。2列目のレイアウトに工夫はあるが、3列目シートの使い勝手はあまりよくない。このあたりは次世代の課題だ。

室内は上質 作り込みは丁寧 現行モデルは12.3インチタッチディスプレイ装備 ステアリングホイールとペタルは専用スポーツタイプ 静粛性は超一級
室内は上質 作り込みは丁寧 現行モデルは12.3インチタッチディスプレイ装備 ステアリングホイールとペタルは専用スポーツタイプ 静粛性は超一級
Fスポーツの前席はサポート性を高めた形状 本革シート標準 カラーは写真のレッドとブラックから選べる 室内空間はゆとりたっぷり
Fスポーツの前席はサポート性を高めた形状 本革シート標準 カラーは写真のレッドとブラックから選べる 室内空間はゆとりたっぷり
メーターは専用8インチTFT 左側のインフォメーションディスプレイにGモニターなど表示
メーターは専用8インチTFT 左側のインフォメーションディスプレイにGモニターなど表示
ハイブリッドはシーケンシャルシフト付き電気式ミッション パドルシフト標準
ハイブリッドはシーケンシャルシフト付き電気式ミッション パドルシフト標準
走行モード切り替えはコンソールに配置 スポーツ+時の走りは鮮烈
走行モード切り替えはコンソールに配置 スポーツ+時の走りは鮮烈
センターディスプレイは2画面表示可能 インパネ中央にアナログ時計を装備
センターディスプレイは2画面表示可能 インパネ中央にアナログ時計を装備
ボディサイズを活かし荷室は広大 リアゲートはハンズフリー電動タイプ
ボディサイズを活かし荷室は広大 リアゲートはハンズフリー電動タイプ
235/55R20タイヤ+ダークメタリック塗装アルミ装着 足回りは専用チューン
235/55R20タイヤ+ダークメタリック塗装アルミ装着 足回りは専用チューン
3456cc・V6DOHC24V(262ps)+モーター(フロント:167ps+リア68ps)でシステムを構成 全域パワフル&スムーズ WLTCモード燃費:14.9km/リッター
3456cc・V6DOHC24V(262ps)+モーター(フロント:167ps+リア68ps)でシステムを構成 全域パワフル&スムーズ WLTCモード燃費:14.9km/リッター

レクサスRX450h・Fスポーツ(4WD) 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=450h・Fスポーツ(4WD)
価格=THS 783万円
全長×全幅×全高=4890×1895×1710
ホイールベース=2790
トレッド=フロント:1640/リア:1630
車重=2130kg
エンジン=3456cc・V6DOHC24V(プレミアム仕様)
最高出力=193kW(262ps)/6000rpm
最大トルク=335Nm(34.2kgm)/4600rpm
モーター最高出力=フロント:123kW(167ps)/リア:50kW(68ps)
モーター最大トルク=フロント:335Nm(34.2kgm)/リア:139Nm(14.2kgm)
WLTCモード燃費=14.9_km/リッター(燃料タンク容量65リッター)
(市街地/郊外/高速道路=11.4/16.2/16.2km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:ダブルウィッシュボーン
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=235/55R20+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.9m
●主な燃費改善対策:ハイブリッドシステム/電気式無段変速機/アイドリングストップ/筒内直接噴射/可変バルブタイミング/電動パワーステアリング/充電制御
●主要装備:レクサスセーフティシステム+(プリクラッシュセーフティ+レーントレーシングアシスト+オートマチックハイビーム+全車速追従機能付きレーダークルーズコントロール+ロードサインアシストなど)/ブラインドスポットモニター/バックガイド&サイドモニター/シーケンシャルシフト/ドライブモードセレクト/パフォーマンスダンパー/電動アクティブスタビライザー/専用エクステリア(スピンドルグリル&フロントロアバンパー&リアバンパーロアガーニッシュ)/3眼LEDヘッドライト/スマートエントリー&スタートシステム/Fスポーツ専用本革シート/パドル付き専用本革巻きステアリング/ステアリングヒーター/アルミ製スポーツペダル/アナログクロック/前席電動調節機能/プレミアムサウンドシステム/12.3インチワイドディスプレイ/ナビゲーションシステム/NAVI・AIーAVS
●装着メーカーop:ITSコネクト2万7500円/ブレードスキャンアダプティブハイビームシステム+ヘッドライトウォッシャー+寒冷地仕様9万6800円/おくだけ充電2万4200円/パノラミックビューモニター5万5000円/マークレビンソン・プレミアムサウンドシステム22万9900円/シートーヒーター+セカンドパワーシート7万7000円
●ボディカラー:ヒートブルーコントラストレイヤリング(op16万5000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万3620円

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