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「今、乗っていると目立つ名車たち」1stトヨタ・ソアラが世界初の電子制御サス装着車だったという事実、知っていましたか!?

Writer:岡崎宏司 Photo:小久保昭彦

トヨタ・ソアラ2.8GTリミテッド(1984年式) 新車時価格:5MT 361万6000円/4AT 373万3000円 試乗記

トヨタ・ソアラ2.8GTリミテッド 1stソアラは1981年2月「未体験ゾーンへ」のキャッチコピーとともに登場 端正な造形と2.8リッターツインカムの圧倒的なパフォーマンスで高い人気を獲得 写真はマイナーチェンジ後の後期モデル
トヨタ・ソアラ2.8GTリミテッド 1stソアラは1981年2月「未体験ゾーンへ」のキャッチコピーとともに登場 端正な造形と2.8リッターツインカムの圧倒的なパフォーマンスで高い人気を獲得 写真はマイナーチェンジ後の後期モデル

高速性能向上。マイナーチェンジで空力特性をリファイン

 今回は、マイナーチェンジ後のニュー・ソアラについて報告しよう。
 変更点は、ヘッドランプとラジエターグリルの面一化や、バンパーと一体化した大型エアダムの採用、そしてリアコンビネーションランプのデザイン程度だ。

 エクステリアを変えた理由は、空力性能を追求したからである。新型の空気抵抗は旧型に比べて3%減った。揚力は10%も減少したという。旧型は150km/hを超えるころから揚力の発生が目立ち、直進安定性を乱す要因になっていた。スピードリミットが100km/hの日本では、「あまり関係ない」で済むが、アウトバーンあたりを走ると、ハッキリ弱点となっていた。新しい大型エアダム付きモデルなら、ソアラの弱みはかなり改善されたに違いない。

2.8GTリミテッドはシリーズトップモデル 1stソアラのパワーユニットは2.8リッター直6DOHCを頂点に3種の2リッター直6を設定 2.8リッターは1985年1月に3リッターに拡大
スタイリングは直線基調 当時プレス式ドアとリアクォーターウィンドウのサンシェードが話題を呼んだ 1983年2月のマイナーチェンジで空力特性を改善

世界初の電子制御サス(TEMS)の完成度

 試乗モデルは、最上級グレードの2.8GTリミテッドである。2.8GTリミテッドには、世界初の電子制御サスペンション(TEMS)が組み込まれた。強弱2段に切り替えられるショックアブソーバーを、走行状況に応じてマイコンが自動的に使い分ける機構だ。

 モードセレクトスイッチをハード側なら「スポーツ」に、ソフト側なら「ノーマル」にセットすれば、それぞれのモードに固定することもできる。だがTEMSの独自ポイントは「オート」モードにある。これこそ世界初の電子制御サスの魅力を日常的に体感できるモードだ。
 オートにしておけば、走行状態を読み取ったマイコンがノーマルとスポーツを自在に使い分ける。急加速したり、高速からブレーキをかけると減衰力がスポーツ側に自動的に切り替わり、テールの沈み/ノーズアップを抑え込む。ステアリングを素早く切り込むとスポーツ側に切り替わりコーナー進入時のロールを抑えようと働く。直進時やゆったりコーナーを回れば、ノーマル側が選ばれ、ソフトな乗り心地を提供するといった具合だ。

 優れた操縦安定性と快適な乗り心地という反対要素を、両立させようとする苦心がTEMSを考え出した。急加速や急ブレーキ、高速運転中に急なステアリング操作をしなければならないとき、そんなシーンの高い安定性と、淡々として走るときのソフトな乗り心地の両立という点ではTEMSは一定以上の成果を達成している。

 しかしワインディングロードでのスポーツドライビングなど、複雑な要因がからみ合って連続する状況だと、TEMSの制御能力はまだ万全とはいえない。ショックアブソーバーがスポーツ側に切り替わっているのは1.7〜2秒間だけのため、コーナー進入時などでステアリングを切り始めたときの感覚と、戻すときの感覚が微妙に違ってしまう。何となく不安なものだ。コーナーの途中から路面状況がうねっているようなケースでも、ドライバーが予想するクルマの挙動と、実際の動きに微妙なズレが出る。
 トヨタがエレクトロニクス技術を足回りに導入したことは拍手に値する。今後の発展に期待したい。

インパネは上質 本革巻きステアリングのセンター部に光通信システムを利用したオートクルーズコントローラーを配置 TEMSの切り替え部はインパネ右側にレイアウト
2.8GTリミテッドは本革シート標準 前席はサイドサポート性を高めたスポーツ形状 後席はセンターアームレスト付き 乗車定員は5名

2.8リッター・ツインカムは「気は優しくて力持ち」

 新型のパフォーマンスは素晴らしい。今回2.8リッターツインカムは5psアップしただけで共通。それでも国産トップ級の速さを披露する。ソアラのエンジンはパワーを無理矢理しぼり出すタイプではない。いわば実用型のツインカムといった性格だ。低・中速域重視のパワーユニットである。そういうと穏やか一方のイメージだが、そこは2.8リッターのキャパシティにツインカム方式をドッキングしたのだ。気は優しくて力持ちの典型のようなもの。175psの高出力と、豊かなトルクが強力な走りを生む。

 ボクは旧型のテスト走行で、15.9秒の0〜400m加速タイムと、205km/hのトップスピード(通常は180km/hでリミッター作動)をマークした。空力特性が改善された新型は、さらに速くなっていることが期待できる。
 パワーの伸びは5600rpm付近で鈍るが、その分、低回転域の性能がいい。MT車の場合、205km/hまで引っ張れる5速で、40km/hをカバーしてしまう。50㎞/hなら十分な実用性能を発揮する。4速AT車の走りも強力そのもの。MT車とさほど変わらない伸びやかさと力強さが満喫できる。ソアラのキャラクターを考えるとAT車のほうがマッチングがいい。(カー・アンド・ドライバー:1983年3月号掲載)

全長×全幅×全高4675×1695×1360mm ホイールベース2660mm 車重1315kg(AT) 足回りはフロントはストラット/リアはセミトレーリングアームの4輪独立式
5M-GEU型 2759cc直6DOHC12V 175ps/5600rpm 24.5kgm/4400rpm 大排気量ツインカムの味わいは格別 中低速域から豊かなトルクを発揮 0→400m加速は16.1秒でクリア リミッターを解除するとトップスピードは205km/hに達した

1stトヨタ・ソアラ購入ガイド

 1stソアラ(MZ11/GZ10型)は1981年2月デビュー。前年末の大阪国際オートショーに出展されたEX-8の市販モデルである。2.8GT系は国産最強の2.8リッター直6DOHC(170ps)を搭載。ライバルにBMW6シリーズ、メルセデスSLCを想定した高級スペシャルティ。1981年6月に2リッターターボを設定、83年2月の一部改良時に2リッター直6DOHC(160ps)が登場。市場での流通台数は少ないが200万〜400万円でコンディション良好車が入手可能だ。

1983年2月の改良で大型エアダムを採用 旧型比で揚力が10%減り走行安定性向上
ヘッドランプは角型形状 フォグ一体タイプのハロゲン式 ウォッシャー機能標準
開放感を高める電動スライド式サンルーフはop 当時の人気アイテム
205/60R15タイヤ(ピレリP6)+スポーク形状アルミ装着 電子制御サスTEMS標準

1984年式トヨタ・ソアラ2.8GTリミテッド 主要諸元

グレード=2.8GTリミテッド(1984年式) 
新車時価格=5MT 361万6000円/4AT 373万3000円
全長×全幅×全高=4675×1695×1360mm 
ホイールベース=2660mm
車重=1315kg(AT10kg増)
エンジン=2759cc直6DOHC12V(175ps/5600rpm 24.5kgm/4400rpm)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:セミトレーリングアーム 
タイヤ&ホイール=205/60R15+アルミ
駆動方式=FR
乗車定員=5名

メーターは先進デジタル タコメーターはバーグラフ式 6000rpm以上がレッド
ミッションは4速ATと5速MTの2種 ATの変速はスムーズ
ACはマイコン制御フルオートタイプ スイッチはタッチパネル形状

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