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アストンマーティンがプラグインハイブリッド・ハイパーカーの市販化を発表

Writer:大貫直次郎 

4リットルV8ツインターボエンジンと2基のモーターを搭載したアストンマーティンの新世代スーパースポーツ「ヴァルハラ」の市販プロトタイプが公開

 英国アストンマーティンは2021年7月15日(現地時間)、同ブランド初のプラグインハイブリッド(PHEV)ハイパーカー「ヴァルハラ(VALHALLA)」の市販プロトタイプを初公開した。

▲アストンマーティン・ヴァルハラ 同ブランド初のプラグインハイブリッド(PHEV)ハイパーカー システム総出力は950psを誇る

 アストンマーティンは2019年開催のジュネーブ・ショーで「AM-RB 003」、後の「ヴァルハラ」のコンセプトカーを発表しているが、その市販バージョンが今回公開されたモデルだ。開発に当たっては、F1シーンで鍛えられたシャシーやエアロダイナミクス、エレクトロニクスのほか、最先端のハイブリッドパワートレイン技術を目一杯に採用しているという。

▲2019年に発表されたコンセプトカーのヴァルハラ。このモデルを基調に、市販モデルが開発された

 パワーユニットはミッドシップ配置の4リットルV8ツインターボエンジン(最高出力750ps/7200rpm)に、2基のモーターを前後に搭載した150kW/400Vの電動システムで構成。システム総出力は950psのハイパワーを誇る。また、調整可能なアクティブフラップを備えた軽量エキゾーストシステムを組み込み、エキゾーストパイプはルーフエンドに配備した。一方、バッテリー電力はフロントアクスルとリアアクスルに分割され、各アクスルに送られる割合は走行条件によってシームレスに変化。最大のパフォーマンスを発揮する際はバッテリー電力の100%をリアアクスルに送り、リア駆動のV8エンジンのパワーを補完する。そして、フロントモーターのみを駆動して走行する「EVモード」を設定し、130km/h以下の速度で15kmの距離を電気のみで走行できるようにセッティングした。
 組み合わせるトランスミッションには、リバースギアを省略した新開発の8速DCTを採用。後退はリアモーターを逆回転させる“e-リバース”で行う。また、リアアクスルにはエレクトロニック・リミテッドスリップデファレンシャル(e-デフ)を組み込み、トラクションとハンドリングの性能向上を果たした。

▲パワーユニットはミッドシップ配置の4リットルV8ツインターボエンジン(最高出力750ps/7200rpm)に、2基のモーターを前後に搭載した150kW/400Vの電動システムで構成。エキゾーストパイプはルーフエンドに配備

 基本骨格に関しては、軽量・高剛性なカーボンファイバー製コンポーネントを中心に構成。乾燥重量は1550kg未満を実現したという。懸架機構はフロントにF1スタイルのプッシュロッド式を、リアにマルチリンク式を採用し、サーキットや公道の走行用に最適セッティングした各種モードを備える車高調整機能を内蔵。また、シューズには専用開発の前20インチ/後21インチのミシュランタイヤと軽量アロイホイールを装着した。一方、制動機構にはブレーキ・バイ・ワイヤー式で仕立てたカーボンセラミックマトリクスブレーキを組み込んでいる。

▲基本骨格は軽量・高剛性なカーボンファイバー製コンポーネントを中心に構成。乾燥重量は1550kg未満を実現

 エアロダイナミクスの面では、アクティブ・エアロダイナミクス・サーフェイス(とくにフロントサーフェイス&リアウイング)やベンチュリトンネルを通過するアンダーボディのエアフローを巧みに管理することで、優れた空力特性を実現。150mph(約241km/h)時には600kgの強力ダウンフォースを発生し、卓越した高速コーナリング性能と安定性を成し遂げる。一方で外装デザインでは、前方に跳ね上がるシザース式のドア、V8エンジンのインテークに直接エアを送り込む新造形のルーフスクープ、ボディ全体のデザインにスムーズに統合されたサイドインテーク、リアインテーク、ベントなどを配して、新世代ミッドシップ・ハイパーカーならではのルックスを創出した。

▲アダプティブ機能とハイビームアシストを備えたフルLED マトリクスヘッドライトを装備
▲サイドインテークやベントがボディにスムーズに統合される
▲シューズには専用開発の前20インチ/後21インチのミシュランタイヤと軽量アロイホイールを装着
▲専用デザインのリアウイングを含むアクティブ・エアロダイナミクス・サーフェイスを採用。リアコンビネーションランプのアレンジも印象的
▲V8エンジンのインテークに直接エアを送り込む新造形のルーフスクープ

 インテリアに関しては、クリアでシンプルなエルゴノミクスを備えたペアーバックコックピットデザインを基調に、ドライバーに焦点を当てたレイアウトで構成。最新のアストンマーティンHMIシステムは中央にタッチスクリーンディスプレイを配し、合わせてApple CarPlayとAndroid Autoに対応させる。また、調整可能なペダルとステアリングコラムを採用し、シートベースはシャシー構造に固定。快適性を高めるデュアルゾーンエアコンディショナーも配備する。ハンドル位置は右と左の両方を用意した。一方、最新の先進運転支援システムも設定。具体的には、自動緊急ブレーキ、前方衝突警告、アクティブクルーズコントロール、ブラインドスポットモニタリング、 リアビューパーキングカメラ(サラウンドビュー・オプション付き)などを採用している。

▲パフォーマンス面では最高速度が330km/h、0→100km/hが2.5秒と公表。フロントモーターのみを駆動する「EVモード」では130km/h以下の速度で15kmの距離が走れる

 高性能パワートレインとシャシー、そして優れたエアロダイナミクスによるヴァルハラのパフォーマンスは、最高速度が330km/h、0→100km/hが2.5秒と公表。また、最終的には独ニュルブルクリンク北コースを6分30秒のラップタイムで駆け抜けることを目標にしているという。正式な発売時期や車両価格などは、後日アナウンスする予定だ。

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