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日産が第7世代となる新型Zを米国で初公開

Writer:大貫直次郎 

米国市場向けの新型Zがニューヨークで初披露。車種展開は「Sport」と「Performance」、特別限定仕様車「Proto Spec」を設定

 日産自動車は2021年8月18日、米国市場向けの新型Z(日本仕様フェアレディZ)をニューヨークで開催された特別イベントで初公開した。

▲日産Z「Performance」 エクステリアは「伝統と最新技術の融合」をテーマに、洗練されたスタリングと歴代「Z」へのオマージュを感じさせるデザインで構成した

 7代目となる米国市場向けの新型Zは、車種展開を「Sport(スポーツ)」と「Performance(パフォーマンス)」、そして240台の特別限定仕様車となる「Proto Spec(プロト スペック)」で構成する。発売は来春の予定で、価格は4万ドル(約440万円)~に設定している。

▲リアコンビネーションランプはZ32を彷彿させる造形に最先端の3DシグネチャーLEDテールランプを組み込んで新世代Zらしさを表現した

 エクステリアに関しては、「伝統と最新技術の融合」をテーマに、洗練されたスタイリングと歴代「Z」へのオマージュを感じさせるデザインを創出する。基本フォルムは伝統的な後輪駆動のスポーツカーの造形を踏襲し、ロングフードや低重心のリアスタンスを強調するようにアレンジ。とくに、ノーズから四角いテールエンドに向かって流れるようなルーフラインや、テール部分がフロントフェンダーよりもわずかに低くなっていることなどが、独特のサイドシルエットを演出する。また、LEDヘッドライトのデザインは1970年代に販売された「240ZG(S30)」を彷彿させる 2 つの半円をイメージし、新型Zのアイデンティティとして主張。さらに、リアコンビネーションランプはZ32を彷彿させる造形に最先端の3DシグネチャーLEDテールランプを組み込んで新世代Zらしさを表現した。一方、シューズはSportグレードに前後9J×18アルミホイール+245/45R18タイヤを、PerformanceおよびProto Specグレードに前9.5J×19アルミホイール+255/40R19タイヤ/後10J×19アルミホイール+275/35R19タイヤ(Proto Specのアルミホイールはブロンズカラー)を装着。また、PerformanceグレードにはGT-R の開発で培ったノウハウを取り入れたリアの浮き上がりを抑えるリアスポイラーを組み込む。外装色はモノトーン3色と、新色のセイランブルーおよびイカズチイエローを含む2トーン6タイプ(いずれもスーパーブラックルーフ)をラインアップ。ボディサイズは全長172.4インチ(4379mm)、全幅72.6インチ(1844mm)、全高51.8インチ(1316mm)、ホイールベース100.4インチ(2550mm)に設定した。

▲ボディサイズは全長172.4インチ(4379mm)、全幅72.6インチ(1844mm)、全高51.8インチ(1316mm)、ホイールベース100.4インチ(2550mm)。現行Z比で5.5インチ(140mm)長く、0.2インチ(5mm)狭く、0.2インチ(5mm)低く、ホイールベースを同寸に設定
▲Performanceはシューズに前9.5J×19アルミホイール+255/40R19タイヤ/後10J×19アルミホイール+275/35R19タイヤを装着
▲PerformanceにはGT-R の開発で培ったノウハウを活かしたリアの浮き上がりを抑えるリアスポイラーを組み込む

 2シーター構成のインテリアは、先進技術にヴィンテージ感を巧みにプラスしたことが特徴だ。コクピットは日産ドライバーである松田次生選手らとともに理想的なメーターデザインや空間の在り方を検討。エンジン回転計のレッド突入指針を真上に示すと同時に、シフトアップインジケーターが点滅してドライバーにシフトアップを促してスポーツドライビングをアシストする12.3インチのフルデジタルメーターディスプレイ(ドライバーの好みに合わせて変更できる3つの表示モードを設定)、グリップ部の操作性のよさに加えてスイッチ類の見やすさにも配慮したディープコーン形状の新ステアリングホイール、握りやすさと操作感を追求した新シフトレバーなどを採用する。また、センターコンソールは3つのエリアに分けて機能性を高めたうえで、インパネ上部には3連メーター(ブースト計/ターボスピード計/電圧計)を配備。さらに、シートはGT-Rの開発で培ったノウハウを活かしてホールド性とフィット感を向上させ、合わせてシートバックにスエードを多用してドライブ中の身体の横ブレを抑制した。内装色はグラファイト、レッド、ブルーの3タイプを用意。Proto Specではインパネのステッチをはじめ、室内の随所に黄色のアクセントを施し、さらにシート素材を重ねることでグラデーション効果と立体感を演出した。

▲先進技術にヴィンテージ感を巧みにプラスしたインテリア。ディープコーン形状の新ステアリングホイールを装備する
▲エンジン回転計のレッド突入指針を真上に示すと同時に、シフトアップインジケーターが点滅してドライバーにシフトアップを促してスポーツドライビングをアシストする12.3インチのフルデジタルメーターディスプレイを配備
▲インパネ上部には3連メーター(ブースト計/ターボスピード計/電圧計)をセット
▲シートはGT-Rの開発で培ったノウハウを活かしてホールド性とフィット感を向上させ、合わせてシートバックにスエードを多用してドライブ中の身体の横ブレを抑制した

 パワーユニット関しては、新開発のVR30DDTT型3リットルV型6気筒ツインターボエンジンを搭載。最高出力は400hp(405ps)、最大トルクは350lb-ft(475Nm)/5600rpmを発生する。組み合わせるトランスミッションには、大トルクのVR30DDTTエンジンに対応するためにクラッチディスクとギアトレインを強化し、合わせて新設計のシンクロナイザーシステムの採用やシフトプロファイルの変更を実施した進化版の6速MTと、幅広いギアレンジによりダイレクトで素早いレスポンスを実現した新開発の9速AT(パドルシフト付)を設定。ATは通勤や高速道路でのロングドライブに最適なスタンダードモードと、ポテンシャルを最大限に引き出すスポーツモードが選択でき、スポーツモードにはより早い加速制御に加えてステアリングやVDCの専用制御を採用する。日産の後輪駆動車としては初めて、クラッチ操作でエンジン回転数を保持し、停止状態からの加速性能のポテンシャルを最大限発揮するアドバンストローンチアシストコントロールシステムを組み込んだ点もトピックだ(AT全車、MT車はPerformanceグレードのみ)。

▲新開発のVR30DDTT型3リットルV型6気筒ツインターボエンジンを搭載。最高出力は400hp(405ps)、最大トルクは350lb-ft(475Nm)/5600rpmを発生
▲トランスミッションには進化版の6速MT(写真)と新開発の9速ATを設定

 高速走行時やコーナリング時でレスポンスの高いハンドリング性能を実現するためにボディ剛性を向上し、合わせてラックアシストタイプEPSやワイドフロントタイヤなどを採用して、コーナリング性能を最大13%向上させたことも新型Zの訴求点である。また、前後サスペンションには新設計の大径モノチューブダンパーを採用し、減衰力を現行より約20%低減することで路面突起乗り越し時のショックを抑制。モノチューブ式の強みである高応答性を活かすことで路面追従性も向上させ、高い操縦安定性を実現する。さらに、アルミ製ダブルウィッシュボーン式フロントサスペンションはキャスター角を増やすなどジオメトリーを変更し、直進安定性をいっそう向上させた。一方、制動機構については前後ともにベンチレーテッドディスク/4輪アルミキャリパー対向ピストンブレーキを装備。Proto Specには、専用の黄色いブレーキキャリパー(Zロゴ付)を採用した。

▲日産の後輪駆動車としては初めてアドバンストローンチアシストコントロールシステムを組み込む

 新型Zに関して、日産の最高執行責任者であるアシュワニ・グプタCOOは、「日産にとって『Z』とは、私たち自身の一部であり、長年にわたるユーザーへのコミットメント。私たちは『Z』を通して、最新のスポーツカーのデザイン、パフォーマンス、そしてワクワクを提供する」、さらに「50年以上もの間、『Z』は手の届く夢のスポーツカーであり続けている。このことは、時代を超えた『Z』の魅力であり、数え切れないほどの従業員の献身的な取り組みと情熱によって実現してきた。私たちは、これまでと将来の世代へ『Z』のワクワクをお届けしようとしている」とコメント。
 また、新型Zの田村宏志チーフプロダクトスペシャリストは、「目指したのは、史上最高の『Z』をつくること。これまで『Z』は常に進化し、人の本能を刺激することで、ワクワクするドライビングを提供し続けてきた。新型『Z』は、パワフルで俊敏なだけでなく、ドライバーとの一体感をさらに高め、最高の“ダンスパートナー”となることを目指した」と語っている。

▲特別限定仕様車の日産Z「Proto Spec」 販売台数は240台限定
▲専用の黄色いブレーキキャリパー(Zロゴ付)とブロンズカラーのアルミホイールを特別装備
▲黄色のステッチをインテリアの随所に採用。本革シートにも黄色のアクセント施す

 なお、新型Zの日本仕様である新型フェアレディZは、今冬の発表を予定している。

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