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ホンダが中国における電動車事業の総合戦略と新型電気自動車を発表

Writer:大貫直次郎 

ホンダが2030年以降、中国で新たに投入する四輪車をすべてハイブリッド車やEVなどの電動車にすると予告。その布石として新型EVの「e:N」シリーズを公開

 ホンダは2021年10月13日、中国市場においての電動車事業の総合戦略と新型電気自動車(EV)の「e:N」シリーズをオンライン発表した。

▲ホンダは中国市場での電動車事業の総合戦略をオンライン発表。合わせて新型電気自動車「e:N」シリーズの5モデルを披露した

 電動車事業においては、今年4月に中国を含む先進国でのEV・FCV販売比率を「2030年に40%、2035年に80%、2040年に100%」とする電動化目標を公表。この目標をスピーディかつ着実に実現するために、中国では2030年以降、新型ガソリンモデルの投入を行わず、新たに発売する四輪車をすべてハイブリッドやEVなどの電動車にすると予告した。

▲e:Nシリーズはこれまでホンダが培ってきた独自技術を次世代のドライビングプレジャーへと昇華させ、新価値を具現化する「動」「智」「美」というコンセプトで開発する

 さらに、今後中国市場に投入するEVとして新型電気自動車(EV)の「e:N」シリーズを初公開する。e:Nシリーズは、これまでホンダが培ってきた独自技術を次世代のドライビングプレジャーへと昇華させ、新価値を具現化する「動」「智」「美」というコンセプトで開発。「動」は高効率・高出力の駆動モーター、大容量・高密度のバッテリー、EV専用のボディ骨格およびシャシープラットフォームを統合したe:Nシリーズ専用の「e:N Architecture」(イーエヌ アーキテクチャー)を通じて、ホンダらしい人車一体感やスポーティで爽快な走りを実現。駆動レイアウトとしては、中・小型モデル用FWDの「e:N Architecture F」、中・大型モデル用RWDおよびAWDの「e:N Architecture W」を設定する。一方、「智」は先進のHonda SENSING 360やHonda CONNECT、スマートなデジタルコックピットで作り出される総合システム「e:N OS」を通じて、安全、快適でスマートな移動空間を提供。そして「美」は、EVならではの美を表現するデザインアイデンティティ「e:N Design」により、見ただけ、触れただけで未来を感じることができる“一触未来”の世界観を創出する。車種としては、今後5年間で10モデルを発売予定。また、中国からの輸出展開も視野に入れているという。これに日本も含まれるかは、現在のところ未発表だ。
 販売面では、中国にある約1200のホンダ販売店にe:Nシリーズコーナーを設け、さらに主要都市ではe:Nシリーズの販売に特化したe:N専売店の将来的な展開を予定。また、e:Nシリーズ体験イベントを各地で開催するなど、ユーザーがe:Nシリーズの提供価値をじっくり体験できる場を設ける。そして、生産面では広汽Hondaと東風Hondaそれぞれに新たなEV工場を建設し、2024年の稼働開始を計画。電動化をスピーディに実行していくうえでの鍵となるバッテリーについても、戦略パートナーであるCATLとの協業を加速し、高い競争力をもつバッテリーの供給体制の強化を果たしていく予定である。

▲東風Hondaより発売する「e:NS1」。発表車はスポーティで爽快な走りを強調したスペシャルエディション

 今回発表された「e:N」シリーズは、2022年春に発売予定の「e:NS1」および「e:NP1」のスペシャルエディションと、今後5年以内の発売を目指すコンセプトモデルの「e:N COUPE Concept」「e:N SUV Concept」「e:N GT Concept」という5モデルだ。
 各モデルの特徴を見ていこう。まず「e:NS1」および「e:NP1」は、前車が東風Honda、後車が広汽Hondaより発売されるクロスオーバーSUVタイプのEVで、発表モデルはそのスペシャルエディション。ホンダならではのスポーティで爽快な走りや安全・快適でスマートな移動空間、シンプルでシャープなスタイリングを具現化する。パワートレインには、3in1ハイパワーモーターや大容量バッテリーなどで構成するFWDの「e:N Architecture F」を採用。合わせて、新設計の高剛性ボディを導入した。

▲広汽Hondaより発売する「e:NP1」。発表車はスペシャルエディションで、シンプルかつシャープなスタイリングを主張
▲パワートレインには3in1ハイパワーモーターや大容量バッテリーなどで構成するFWDの「e:N Architecture F」を採用

 一方、「新時代のHondaらしいEVとは」という問いの最適解として開発したコンセプトモデルは、クーペボディの「e:N COUPE Concept」、SUVデザインの「e:N SUV Concept」、グランツーリスモ仕様の「e:N GT Concept」という3台を披露する。いずれも直感的に未来を感じることができる「EVの美」である“e:N Design”を採用。シャープなボディラインによりスタイリング全体で今までにない衝撃的な勢いと鋭さを表現すると同時に、インテリジェントなライティングシステムを導入して、人とクルマが会話しているかのような、未来感ある智能の美を創出した。フロントに発光する“H”エンブレム、リアに新アレンジの“Honda”ロゴを配して、先進性をよりアピールしたこともトピックだ。

▲「新時代のHondaらしいEVとは」という問いの最適解として開発した3台のコンセプトモデルを発表。画像はクーペボディの「e:N COUPE Concept」
▲SUVモデルの「e:N SUV Concept」。これまでにないシャープなボディラインで印象的なSUVスタイルを創出
▲グランツーリスモ仕様の「e:N GT Concept」。フロントに発光する“H”エンブレム、リアに新アレンジの“Honda”ロゴを配備
▲コンセプトモデルは中・大型モデル用RWDおよびAWDの「e:N Architecture W」を採用

 今回の発表では、自動運転技術の研究開発で培われた知見やノウハウを先進運転支援システム(Advanced Driver Assistance System:ADAS)のさらなる知能化に活かした、進化版全方位安全運転支援システムの「Honda SENSING 360」を、2022年に中国から適用を開始することもアナウンスされた。このシステムは、順次グローバルでの展開を実施。そして、2030年までに中国を含む先進国の四輪車全ラインアップへの適用を目指す計画だ。

▲進化版全方位安全運転支援システムの「Honda SENSING 360」を2022年に中国から適用を開始すると発表

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