【最新モデル試乗】パーソナル指向のスライドドアという新発想。笑顔のクルマ、ワゴンRスマイルは乗るとどんな感じ?

スズキ・ワゴンRスマイル・ハイブリッドX スマイルはパーソナル感覚と実用性を追求 標準ワゴンR比45mm車高を高めたボディに両側スライドドアを配置 全車NAエンジン搭載
スズキ・ワゴンRスマイル・ハイブリッドX スマイルはパーソナル感覚と実用性を追求 標準ワゴンR比45mm車高を高めたボディに両側スライドドアを配置 全車NAエンジン搭載

スズキ・ワゴンRスマイル・ハイブリッドX 価格:CVT 159万2800円 試乗記

コンセプトは「自分色に染められるクルマ」、自然体で付き合う生活良品

 Kカーは、より便利で楽しいクルマに成長している。新型ワゴンRスマイルに触れてそう確信した。スマイルは、両側スライドドアを採用したパーソナルモデル。標準ワゴンR以上にユーティリティに優れ、スーパーハイトワゴンのスペーシアより車高を抑えたスタイリッシュな個性派だ。

 スマイルの開発コンセプトは「こだわりを満たして自分色に染められるクルマ」。ワゴンRで好評のちょうどいいサイズ感、スライドドアやスズキセーフティサポートなど便利で安心な装備を基本に、個性を表現できるデザインを目指したという。ボディサイズは全長×全幅×全高3395×1475×1695mm。全高はワゴンRより45mm高く、スペーシアより90mm低い。

 スタイリングはなかなか凝っている。フロントマスクは愛くるしく。Aピラー上部を頂点に後方に行くに従ってなだらかに下降するルーフラインが躍動感を巧みに訴求する。張りのある面構成は上質な印象。フィアット500などと同様の生活に潤いを与える“デザインの力”を感じた。

ヘッドランプは立体ベゼル付き丸型デザイン Xはメッキグリル&LEDフォグ標準
ヘッドランプは立体ベゼル付き丸型デザイン Xはメッキグリル&LEDフォグ標準
スライドドアは幅×高600×1165mmの大開口 ロック予約機能付き
スライドドアは幅×高600×1165mmの大開口 ロック予約機能付き

やっぱり便利なスライドドア。走りもなかなかいいぞ!

 室内は、広く心地いい。前後方向も高さ方向も余裕たっぷり。天井にお洒落なパターンをあしらったり、ステアリングホイールやセンターパネルを明るい色調でまとめるなど、適度な遊びゴコロが感じられるのがうれしい。左右独立スライドとリクライニング機構を備えた後席の快適性もハイレベル。スライドドアの採用で乗降性に優れるのもポイントだ。ちなみにスライドドアは左右方向に空間の余裕がない駐車場で便利なことはもちろん、強風時でも安心して開け閉めができるのがメリット。Kカーは、今や過半数がスライドドア仕様というが、スマイルの登場で、いっそうその価値が広まる気がする。

 試乗車は上級グレードのハイブリッドX。パワーユニットは自然吸気仕様のエンジン(49ps・58Nm)とISG(2.6ps/40Nm)の組み合わせ。通常ユースでのパフォーマンスは満足できる。力強い印象こそ希薄だが、巧みにモーターがアシストすることもあって、加速はなかなか力強い。高速道路の流入など、一気にスピードを高めたいシーンでは、もうちょっと力が欲しい、と感じるが、意外によく走るという印象だ。巡航時の静粛性は高水準。ボディもしっかりしている。セカンドカーとして購入しても、いつの間にかファーストカーとして愛用しそうな気がした。

 スマイルは、生成りのコットンシャツのような心地よさを感じるKカーだった。開発コンセプトどおり、自分色にどう染めるかが楽しみになるフレンドリーモデルである。

ボディカラーは2トーン8種/モノトーン4種の計12タイプ ボディは高剛性設計
ボディカラーは2トーン8種/モノトーン4種の計12タイプ ボディは高剛性設計
インパネはカラートリム仕様 Xはボディ色に合わせアイボリーパール(写真)とネイビーを設定 ステアリングと中央部は全車アイボリー
インパネはカラートリム仕様 Xはボディ色に合わせアイボリーパール(写真)とネイビーを設定 ステアリングと中央部は全車アイボリー
室内は広く快適 Xは明るい色調のファブリックシート 後席は左右独立スライド&リクライニング機能装備 室内長×高2185×1330mm
室内は広く快適 Xは明るい色調のファブリックシート 後席は左右独立スライド&リクライニング機能装備 室内長×高2185×1330mm
後席はワンタッチでフラットな荷室に変身 アウトドアユースにも最適な実用性
後席はワンタッチでフラットな荷室に変身 アウトドアユースにも最適な実用性
メーターはシンプルな単眼形状 マルチインフォメーション内に各種情報を表示
メーターはシンプルな単眼形状 マルチインフォメーション内に各種情報を表示
ヘッドアップディスプレイはセットop(4万6200円)
ヘッドアップディスプレイはセットop(4万6200円)
全方位モニター付き9インチメモリーナビ(18万7000円)は高機能設計
全方位モニター付き9インチメモリーナビ(18万7000円)は高機能設計
ドアノブ部のトリムなど各部の仕上げはおしゃれ感覚
ドアノブ部のトリムなど各部の仕上げはおしゃれ感覚
155/65R14タイヤ+スチール 樹脂製カバーは2トーンカラー仕様
155/65R14タイヤ+スチール 樹脂製カバーは2トーンカラー仕様
657cc直3DOHC12V(49ps/58Nm)+ISG(2.6ps/40Nm)のマイルドハイブリッド 加速時モーターがアシスト
657cc直3DOHC12V(49ps/58Nm)+ISG(2.6ps/40Nm)のマイルドハイブリッド 加速時モーターがアシスト

スズキ・ワゴンRスマイル 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=ハイブリッドX(FF)
価格=CVT 159万2800円
全長×全幅×全高=3395×1475×1695mm
ホイールベース=2460mm
トレッド=前1295/後1300mm
最低地上高=150mm
車重=870kg
エンジン=658cc直3 DOHC12V(レギュラー仕様)
最高出力=36kW(49ps)/6500rpm
最大トルク=58Nm(5.9kgm)/5000rpm
モーター最高出力=1.9kW(2.6ps)/1500rpm
モーター最大トルク=40Nm(4.1kgm)/100rpm
WLTCモード燃費=25.1km/リッター(燃料タンク容量27リッター)
(WLTC市街地/郊外/高速道路=22.6/26.2/25.7km/リッター)
サスペンション=前ストラット/後トーションビーム
ブレーキ=前ディスク/後ドラム
タイヤ&ホイール=155/65R14+スチール
駆動方式=FF
乗車定員=4名
最小回転半径=4.4m

●主な燃費改善対策:ハイブリッドシステム/充電制御付きアイドリングストップ/可変バルブタイミング/電動パワーステアリング/ロックアップ機構付きトルコン/自動無段変速機
●主要装備:デュアルカメラブレーキサポート/前後誤発進抑制機能/後退時ブレーキサポート/Rパーキングセンサー/車線逸脱警報/ふらつき警報/先行車発進お知らせ/ハイビームアシスト/エマージェンシーストップシグナル/ヒルホールドコントロール/6エアバッグ/ポジション灯付きLEDヘッドランプ/LEDフォグランプ/前後スタビライザー/両側電動スライドドア(スライドドアクローザー&予約ロック機能付き)/キーレスプッシュスタートシステム/フルオートAC/360度プレミアムUV&IRカットガラス/運転席シートリフター/チルトステアリング/エコクール/前席シートヒーター/後席左右独立スライド&リクライニング機構/パーソナルテーブル/マルチインフォメーションディスプレイ/メッキグリル&バックドガーニッシュ/14インチフルホイールキャップ
●設定メーカーop:セーフティプラスパッケージ(アダプティブクルーズコントロール+ヘッドアップディスプレイ+標識認識機能ほか)4万6200円/全方位モニター付きメモリーナビゲーション18万7000円
●ボディカラー:シフォンアイボリーM・ホワイト2トーンルーフ(op4万4000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は7170円

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