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新型シボレー・コルベットの高性能バージョン「Z06」が本国デビュー

Writer:大貫直次郎 

GMが2023年型のシボレー・コルベットにハイパフォーマンス仕様の「Z06」を設定。パワーユニットには670hp/623Nmを発生する「LT6」5.5リットル・V8自然吸気エンジンを搭載

 GMは2021年10月26日(現地時間)、シボレー・コルベットの高性能バージョンに位置する「Z06(ズィー・オー・シックス)」の2023年モデルを発表した。ボディタイプはクーペとコンバーチブルを設定し、コンバーチブルにはハードトップも用意。生産は米国ボウ リンググリーン工場にて2022年夏ごろに開始する予定だ。

▲MY2023シボレー・コルベットZ06 全長4688×全幅2025×全高1235mm トレッド前1685×後1678mm ホイールベース2722mm 車重1561kg(カーボンファイバー製ホイール付) ボディタイプはクーペとコンバーチブルを設定

 1963年のC2において初めてラインアップされ、以後C5やC6、C7でも設定された「Z06」は、圧倒的なパフォーマンスを発揮するコルベットの象徴モデルとして、ファンから熱い支持を集めてきた。今回発表されたC8でのZ06は、サーキット走行を前提としたハイパフォーマンスモデルとして新たに設計・開発。同時に、より高いレベルのクラフトマンシップやパーソナライゼーションを鋭意具現化している。

▲新設計の「LT6」333.4cu.in.(5463cc、ボア104.25×ストローク80.0mm)V型8気筒DOHC32V直噴ガソリンエンジンをミッドシップ搭載。最高出力は670hp/8400rpm、最大トルクは623Nm/6300rpmを発生

 ミッドシップ配置するパワーユニットには、「LT6」と称する自然吸気でフラットプレーンクランクシャフトの333.4cu.in.(5463cc、ボア104.25×ストローク80.0mm)V型8気筒DOHC32V直噴ガソリンエンジンを搭載。シリンダーブロックおよびヘッドにはアルミ合金材を採用し、カムシャフトカバーは特徴的なエッジレッドで仕立てる。また、バルブトレインには機械式のフィンガーフォロワーを、バルブスプリングにはデュアルコイル式を導入し、合わせてチタン製インテークバルブとナトリウム封入式エキゾーストバルブを組み込んだ。さらに、ピストンには鍛造アルミ合金材、コンロッドには鍛造チタン材を採用。そして、吸気系には87mmのスロットルボディを2基装備した新型アクティブスプリットインテークマニホールドを、排気系には4連ステンレス製エキゾーストヘッダーを配する。圧縮比は12.5:1に設定し、最高出力は670hp/8400rpm、最大トルクは623Nm/6300rpmを発生。オイル潤滑システムには、個別のクランクベイスカベンジングを備えた6段式ドライサンプを配備した。一方、トランスミッションには最終減速比を5.56に設定したM1L型8速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を組み合わせる。なお、LT6エンジンの開発に際しては、レーシングカーの「C8.R」に搭載されたユニットのノウハウを存分に盛り込んでいるという。

▲バルブスプリングにはデュアルコイル式を採用し、合わせてチタン製インテークバルブとナトリウム封入式エキゾーストバルブを配備する
▲軽量なフラットプレーンクランクシャフトで構成。ピストンには鍛造アルミ合金材、コンロッドには鍛造チタン材を採用する

 シャシー面に関しては、既存のC8の前後SLA(ショート/ロングアーム)ダブルウィッシュボーン式サスペンションをベースに、レーシングカーの「C8.R」と基本的に共通のセッティングを採用する。また、電子制御式の磁性流体封入ダンパーを組み込んで、路面からの入力に対して1/1000秒単位で減衰力を最適化するマグネティック・セレクティブ・ライド・コントロール4.0を標準で装備。さらに、ローンチコントロールやアクティブハンドリング(StabiliTrak エレクトロニックスタビリティコントロール)、トラクションコントロール、パフォーマンストラクションマネジメント、電子制御式LSDなどの機能の調整が可能なドライバーモードセレクターを標準で組み込んだ。一方、制動機構にはフロントにφ14.6インチ(370mm)、リアに同φ15インチ(380mm)のブレンボ製ブレーキローターを装着。同時に、フロントキャリパーのピストン数は既存モデルの4ポットから6ポットに変更する。シューズには、前10J×20/後13J×21鍛造アルミホイール「スパイダー」+前275/30ZR20/後345/25ZR21ミシュラン・パイロットスポーツ4S ZPタイヤを配備した。

▲シャシーはレーシングカーの「C8.R」と基本的に共通のセッティングを採用。マグネティック・セレクティブ・ライド・コントロール4.0を標準で装備する

 エクステリアについては、空力やハンドリング、冷却などの向上を踏まえてリデザインされる。まず幅広タイヤを収める目的で、全幅を3.6インチ(940mm)ほど拡大。同時に、サイドエアベントからのエアフローを増大させる。また、前後フェイシアもデザイン変更。フロントは冷却性能を最大限に発揮するための5つの熱交換器のうちセンターの1つへ空気を流すなど、冷却ニーズを最適化した造形に刷新。ダウンフォース量を増やすスプリッターも装着する。リアは調整可能なウィッカービルを組み込んだ新設計のリアスポイラーや、4連ステンレス製エキゾーストヘッダーをセンター部に配する新造形のディフューザーなどを装備した。
 豊富なカラーバリエーションを設定したこともZ06のトピックで、ボディカラーは12色をラインアップ。また、標準の鍛造アルミホイールとオプションのカーボンファイバーホイールの5種類の仕上げを含む7種類のホイールパッケージを用意する。さらに、ブレーキキャリパーは6色からの選択を可能とした。

▲シューズには前10J×20/後13J×21鍛造アルミホイール「スパイダー」+前275/30ZR20/後345/25ZR21ミシュラン・パイロットスポーツ4S ZPタイヤを装着

 内包するインテリアは、ドライバーにフォーカスしてコクピットをアレンジ。プレミアムな素材やバケットタイプのシートなどを標準で採用する。また、カーボンファイバー製ステアリングホイールやシフトパドル、新しいカーボンファイバーインテリアトリムパッケージ・レベル2、スポーティなステルスアルミニウムトリム、最新のアドレナリンレッドのフルトリムインテリアを含むレザーインテリアなど、豊富なオプション群を用意。結果として、数多くの組み合わせが可能な7色のインテリアカラー、3種類のシート仕様、6種類のシートベルトなどをラインアップした。

▲ドライバーにフォーカスしてコクピットをアレンジ。プレミアムな素材やバケットタイプのシートなどを標準で採用する。ハンドル位置は左のほかに右も設定する予定
▲トランスミッションには最終減速比を5.56に設定したM1L型8速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を組み込む
▲最新のアドレナリンレッドのフルトリムインテリアを含むレザーインテリアをオプション設定

 2023年モデルのZ06では、その性能を最高レベルにまで高める「Z07パッケージ」をオプション設定したこともトピックである。外装には大型フロントスプリッターやフロントコーナーダイブプレーン、リアウイング、アンダーボディストレークでダウンフォースを強化したカーボンファイバー製エアロパッケージを採用。また、足回りには専用セッティングのFE7サスペンションやバネ下重量を41ポンド(18.6kg)軽量化するカーボンファイバーホイール、専用開発のミシュラン・スポーツカップ2R ZPタイヤを組み込む。さらに、制動機構にはフロントがφ15.7インチ(398mm)、リアがφ15.4インチ(391mm)の大型ローターを配するブレンボ製カーボンセラミックブレーキシステムを装備した。

▲2023年モデルのZ06では「Z07パッケージ」をオプション設定。外装にはカーボンファイバー製エアロパッケージを採用する
▲足回りには専用セッティングのFE7サスペンションやバネ下重量を軽減するカーボンファイバーホイール、専用開発のミシュラン・スポーツカップ2R ZPタイヤなどを組み込む
▲カーボンファイバー製ステアリングホイールやシフトパドル、新しいカーボンファイバーインテリアトリムパッケージ・レベル2などを設定

 Z06史上、最強のパフォーマンスを誇る2023年モデルのコルベットZ06。日本への導入時期などは現在のところ未定である。

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