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フェラーリがワンオフモデルのV12クーペ「BR20」を発表

Writer:大貫直次郎 

フェラーリが6.3リットルV12エンジンを搭載するグランツーリスモのGTC4ルッソをベースにクーペモデル化した「BR20」を公開。生産台数は1台のみ

 伊フェラーリは2021年11月11日(現地時間)、ワンオフモデルのV12クーペ「BR20」を発表した。

▲フェラーリBR20 4シーター・ファストバックGTの「GTC4ルッソ」をベースに、リアセクションを大胆にモディファイして2シータークーペに仕立てたワンオフモデル

 フェラーリの“スペシャル・プロジェクト”プログラムの一環で製作された今回のビスポークモデルは、6262cc・V型12気筒DOHCエンジン(690ps/697Nm)を搭載して4輪を駆動する4シーター・ファストバックGTの「GTC4ルッソ」をベースに、リアセクションを大胆にモディファイして2シータークーペに仕立て直したことが特徴である。

▲Cピラーの傾斜を強くし、また2組のアーチを思わせるAピラーからリアスポイラーにいたるラインを形成して、新たなアレンジの“フライングバットレス”を具現化

 デザイナーがイメージしたのは、410SAや500スーパーファストなど1950~60年代に誕生したフェラーリのクーペモデル群で、リアセクションは後席部を省略して荷室スペースに変更したうえで、リアオーバーハングを3インチ(約762mm)ほど延長。同時にCピラーの傾斜を強くし、また2組のアーチを思わせるAピラーからリアスポイラーにいたるラインを形成して、新たなアレンジの“フライングバットレス”を創出する。さらに、アーチ後方の膨らみは抉られて空力的な通り道を生成し、空気の出口はスポイラー下の黒い帯でカバー。このあたりのデザインは、599GTBフィオラノなどとの共通性が感じられる。一方、キャビン部を視覚的に軽い印象とする目的で、ルーフをブラックでペイントしてフロントウィンドウからリアスクリーンまでつなぎ、合わせてリアスクリーンは気流を導くようにテールゲート表面から立ち上がった造形とする。丸型4灯式コンビネーションランプと円形型テールパイプに視覚的な共通性を与え、さらにディフューザー下部に可動式のフラップを配したことも、デザイン上の訴求点だ。

▲サイド部にカーボンファイバー材のサイドシルを装備。足もとには濃淡のあるダイヤモンド仕上げの20インチアロイホイールを組み込む

 リアセクションのモディファイに即して、フロントビューのアレンジも刷新する。グリルには水平基調の新スリットと新造形のヘッドランプなどを配し、同時にランプをGTC4ルッソよりも低い位置に設定するとともにDRLをよりスリムに仕立てて、ボンネットがいっそう長く滑らかに見えるデザインに変更。また、フロントグリル上部やホイールアーチなどにはカーボンファイバー材を採用する。一方、サイド部にもカーボンファイバー材のサイドシルを導入。さらに、サイドインサートにはクローム加飾を施した。足もとには、濃淡のあるダイヤモンド仕上げの20インチアロイホイールを装着している。

▲濃淡2色のブラウンのレザーとカーボンファイバー材でアレンジした特別なインテリア

 内包するインテリアは、濃淡2色のブラウンのレザーとカーボンファイバー材でトリミング。シートはヘリタジ・テスタ・ディ・モロと称したダークブラウンのレザーで覆い、前面には特別なパターンとシルバーのクロスステッチを施す。また、リアシートを取り払ってラゲッジ空間に仕立てたキャビン後部のデッキは、オークにカーボンファイバー製のインサートをあしらい、これを畳むとフラットで奥行きのあるラゲッジスペースが現れる仕組みとした。

▲キャビン後部のデッキはオークにカーボンファイバー製のインサートをあしらう

 なお、フェラーリは“スペシャル・プロジェクト”プログラムを「クライアントのアイデアを出発点として、それをフェラーリ・スタイリングセンターのデザイナーチームが発展させた“伝統的なコーチビルダーの技の典型例”」と表現。そして、今回のBR20に関して「既存モデルを優れた技術とユニークな方法で変貌させて、フェラーリの中核理念である革新と情熱をインスピレーションにオマージュを捧げる1台が完成した」と自負している。

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