SUBARUが新世代ハイパフォーマンスセダンの新型WRX S4を日本で発表

高性能スポーツセダンのSUBARU WRX S4が約7年ぶりにフルモデルチェンジ。コンセプトモデルのVIZIVパフォーマンスを反映したスタイルに、新世代の2.4リットル直噴ターボ“DIT”エンジンを搭載

 SUBARUは2021年11月25日、第2世代となる新型WRX S4を発表した。

車種展開は以下の通り。
GT-H:400万4000円
GT-H EX:438万9000円
STI Sport R:438万9000円
STI Sport R EX:477万4000円

▲SUBARU WRX S4 STI Sport R EX 価格:8SAT477万4000円 全長4670×全幅1825×全高1465mm ホイールベース2675mm 車重1600kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費10.8km/リットル
▲SUBARU WRX S4 STI Sport R EX 価格:8SAT477万4000円 全長4670×全幅1825×全高1465mm ホイールベース2675mm 車重1600kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費10.8km/リットル

 約7年ぶりでのフルモデルチェンジとなる新型WRX S4は、2017年10月開催の東京モーターショーで披露されたVIZIVパフォーマンスコンセプトのイメージを投影したうえで、パフォーマンスカーとしての価値、そして実用的なセダンとしての価値を革新的に進化させた、新世代のSUBARU AWDパフォーマンスカーに昇華させたことが特徴である。

▲SUBARU WRX S4 GT-H EX 価格:8SAT438万9000円 全長4670×全幅1825×全高1465mm ホイールベース2675mm 車重1590kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費10.8km/リットル
▲SUBARU WRX S4 GT-H EX 価格:8SAT438万9000円 全長4670×全幅1825×全高1465mm ホイールベース2675mm 車重1590kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費10.8km/リットル

 まずエクステリアは、SUBARU共通のデザインフィロソフィー“DYNAMIC×SOLID”をさらに進化させた“BOLDER”をWRX S4のキャラクターに適応させ、“Aggressive”というデザインコンセプトのもと、今にも走り出しそうな前傾軸、ヘキサゴングリルからはじまる塊感、内側から外側に張り出したフェンダーにより、「一目で走りへの期待を駆り立て、あらゆるシーンでパフォーマンスを感じられる」デザインを具現化する。各セクションのアレンジにもこだわり、フロント部はヘキサゴングリルを起点とした立体的で彫りの深い造形やワイド&ローを強調したフロントバンパー、力強く張り出したフェンダーなど、立ち姿からアグレッシブな走りを期待させるマスクを創出。一方でサイドビューは、今にも走り出しそうな勢いのあるキャラクターラインやスポーツサイドガーニッシュなどで大胆な前傾姿勢を実現する。足もとには8.5J×18アルミホイール+245/40R18タイヤを装着し、STI Sport R系のホイールはブラック塗装+切削光輝、GT-H系のホイールはダークガンメタリック塗装で仕立てた。そしてリア部は、絞り込んだキャビンと張り出したワイドなフェンダーの対比でスポーツモデルらしいワイド&ローのフォルムを強調し、さらにレーシングカーを彷彿とさせる力強い形状のバンパーによってWRX S4ならではのパフォーマンスを視覚的に表現した。

▲今にも走り出しそうな前傾軸やヘキサゴングリルからはじまる塊感などにより、「一目で走りへの期待を駆り立て、あらゆるシーンでパフォーマンスを感じられる」デザインを構築
▲今にも走り出しそうな前傾軸やヘキサゴングリルからはじまる塊感などにより、「一目で走りへの期待を駆り立て、あらゆるシーンでパフォーマンスを感じられる」デザインを構築
▲STI Sport R系にはダークグレーシリカ塗装のフロントグリルを配備
▲STI Sport R系にはダークグレーシリカ塗装のフロントグリルを配備
▲8.5J×18アルミホイール+245/40R18タイヤを装着し、STI Sport R系のホイールにはブラック塗装+切削光輝を施す
▲8.5J×18アルミホイール+245/40R18タイヤを装着し、STI Sport R系のホイールにはブラック塗装+切削光輝を施す

 エアロダイナミクスも重視し、ボディ下部のスポーツサイドガーニッシュには空気の流れを整えるヘキサゴン空力テクスチャーを採用。表面の凹凸が大きな空気の渦の発生を防ぎ、ボディに掛かる圧力変動を抑制する。また、スポーツサイドガーニッシュとリアバンパーにアウトレットを設けることで、車体から渦を遠ざけて走行安定性を向上。さらに、フロントアンダーカバーや床下アンダーカバー、マッドガードスリット、トランクキックアップなどを採用して、空力性能を高めた。

▲ボディ下部のスポーツサイドガーニッシュには空気の流れを整えるヘキサゴン空力テクスチャーを採用。表面の凹凸が大きな空気の渦の発生を防ぎ、ボディに掛かる圧力変動を抑制する
▲ボディ下部のスポーツサイドガーニッシュには空気の流れを整えるヘキサゴン空力テクスチャーを採用。表面の凹凸が大きな空気の渦の発生を防ぎ、ボディに掛かる圧力変動を抑制する

 ボディサイズは従来型比で75mm長く、30mm幅広く、10mm低く、ホイールベースが25mm長い全長4670×全幅1825×全高1465mm/ホイールベース2675mmに設定。ボディカラーはWRX S4 ならではの世界観を生み出すソーラーオレンジ・パールやスポーティな世界観を表現するセラミックホワイト、サファイアブルー・パール、イグニッションレッドを新たに設定。従来から継続するアイスシルバー・メタリック、マグネタイトグレー・メタリック、クリスタルブラック・シリカ、WRブルー・パールと合わせて、全8色の展開とした。

▲ボディカラーは新色のソーラーオレンジ・パール、セラミックホワイト、サファイアブルー・パール、イグニッションレッドを含めて全8色を用意
▲ボディカラーは新色のソーラーオレンジ・パール、セラミックホワイト、サファイアブルー・パール、イグニッションレッドを含めて全8色を用意

 内包するインテリアは、“安定”“安心”“愉しさ”の3軸を起点に、スポーティさと先進性が融合した室内スペースを創出する。具体的には、水平基調による安定感とワイドで上質なクラス感で“安定”を、腰まわりの適度な包まれ感によって“安心”を、流れる風景と調和したトリムデザインによって“愉しさ”を、Dタイプステアリングやホールド性を高めたフロントシートなどでスポーティさを、そして11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステムや12.3インチフル液晶メーターによる機能集約型の新型デジタルコクピットで先進性を表現した。一方、カラーリングに関してはSTI Sport R系にボルドー/ブラックを、GT-H系にブラックを採用。また、2系統ともにウルトラスエード表皮のシートをオプションで用意し、さらにSTI Sport R系にはRECAROフロントシート(STIロゴ入り)もオプションで設定した。一方でパッケージングについては、前後席それぞれのショルダールームを広げ、合わせて従来より延長したホイールベースによって後席空間を拡大。また、トランクは従来と同様にベビーカーやゴルフバッグが入る容量を確保し、さらに6対4分割可倒の後席トランクスルー機能を内蔵した。

▲“安定”“安心”“愉しさ”の3軸を起点に、スポーティさと先進性が融合した室内スペースを創出。写真はSTI Sport R EXのボルドー/ブラック内装
▲“安定”“安心”“愉しさ”の3軸を起点に、スポーティさと先進性が融合した室内スペースを創出。写真はSTI Sport R EXのボルドー/ブラック内装
▲運転操作に必要な情報やアイサイトXの車両情報をグラフィカルに表示する12.3インチフル液晶メーター
▲運転操作に必要な情報やアイサイトXの車両情報をグラフィカルに表示する12.3インチフル液晶メーター
▲エンターテインメント機能、車両情報、エアコンや各種設定操作などを集約した11.6 インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステムを設定
▲エンターテインメント機能、車両情報、エアコンや各種設定操作などを集約した11.6 インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステムを設定
▲STI Sport R系にはRECAROフロントシート(STIロゴ入り)をオプションで用意
▲STI Sport R系にはRECAROフロントシート(STIロゴ入り)をオプションで用意
▲GT-H系はブラックの内装カラーで仕立てる。本革巻きステアリングはディンプル付き
▲GT-H系はブラックの内装カラーで仕立てる。本革巻きステアリングはディンプル付き
▲上質なウルトラスエード表皮のシートをオプションで用意
▲上質なウルトラスエード表皮のシートをオプションで用意
▲従来と同様にベビーカーやゴルフバッグが入るトランク容量を確保
▲従来と同様にベビーカーやゴルフバッグが入るトランク容量を確保

 パワーユニットには、従来のFA20型1998ccから排気量を拡大した新世代のFA24型2387cc水平対向4気筒DOHC16V・デュアルAVCS直噴ターボ“DIT”エンジンを搭載。最高出力は275ps/5600rpm、最大トルクは38.2kg・m/2000~4800rpmを発生する。トランスミッションには、FA24エンジンと組み合わせるために開発した、スバルパフォーマンストランスミッションと称する8速マニュアルモード付きの電子制御CVTを採用。駆動機構はVTD-AWD[不等&可変トルク配分電子制御AWD]で構成する。また、STI Sport R系にはComfort/Normal/Sport/Sport+/Individualから選択できる統合制御機構のドライブモードセレクトや専用セッティングのZF製電子制御ダンパーを組み込んだ。

▲パワーユニットにFA24型2387cc水平対向4気筒DOHC16V・デュアルAVCS直噴ターボ“DIT”エンジンを搭載。最高出力は275ps/5600rpm、最大トルクは38.2kg・m/2000~4800rpmを発生
▲パワーユニットにFA24型2387cc水平対向4気筒DOHC16V・デュアルAVCS直噴ターボ“DIT”エンジンを搭載。最高出力は275ps/5600rpm、最大トルクは38.2kg・m/2000~4800rpmを発生
▲トランスミッションにはFA24エンジンと組み合わせるために開発した、スバルパフォーマンストランスミッションと称する8速マニュアルモード付きの電子制御CVTを採用
▲トランスミッションにはFA24エンジンと組み合わせるために開発した、スバルパフォーマンストランスミッションと称する8速マニュアルモード付きの電子制御CVTを採用
▲STI Sport R系はComfort/Normal/Sport/Sport+/Individualから選択できる統合制御機構のドライブモードセレクトを装備
▲STI Sport R系はComfort/Normal/Sport/Sport+/Individualから選択できる統合制御機構のドライブモードセレクトを装備
▲STI Sport R系は足回りに専用セッティングのZF製電子制御ダンパーを組み込む
▲STI Sport R系は足回りに専用セッティングのZF製電子制御ダンパーを組み込む

 基本骨格に関しては、WRX S4として初めてスバルグローバルプラットフォームを採用し、フルインナーフレーム構造や構造用接着剤を組み合わせることで、ボディやシャシーをいっそう高剛性化する。また、ボディ剛性の高さを活かして路面からの入力に対する足回りのしなやかな動きを実現するために、前マクファーソンストラット/後ダブルウィッシュボーンで構成するサスペンションのジオメトリーを最適化。従来型に対して実用ストロークを伸ばし、接地性や安定感を着実に引き上げる。一方、操舵機構にはモーターアシスト軸とドライバーのステアリング操作軸を別軸とした2ピニオン方式の電動パワーステアリングを組み込んだ。

▲WRX S4として初めてスバルグローバルプラットフォームを採用し、フルインナーフレーム構造や構造用接着剤を組み合わせることで、ボディやシャシーをいっそう高剛性化した
▲WRX S4として初めてスバルグローバルプラットフォームを採用し、フルインナーフレーム構造や構造用接着剤を組み合わせることで、ボディやシャシーをいっそう高剛性化した

 先進安全機能のバージョンアップにも抜かりはなく、全車に360度センシングを実現して安全性を向上させた「新世代アイサイト」を装備。また、GT-H EX/STI Sport R EXには高精度マップを活用した高度運転支援システム「アイサイトX」を採用する。さらに、最新のコネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」も設定した。

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