BMW4シリーズ・グランクーペの電気自動車が日本上陸

BMWがミドルサイズ4ドアクーペの4シリーズ・グランクーペに電気自動車の「i4」を新設定。一充電での走行可能距離は最大で590kmを実現。Mパフォーマンスモデルもラインアップ

 BMWジャパンは2022年2月16日、第2世代となる新型4シリーズ・グランクーペに電気自動車の「i4」を設定し、同日より発売した。ユーザーへの納車は本年3月以降を予定する。

▲BMW i4 eDrive40 価格:750万円 全長4785×全幅1850×全高1455mm ホイールベース2855mm 車重2080kg 乗車定員5名
▲BMW i4 eDrive40 価格:750万円 全長4785×全幅1850×全高1455mm ホイールベース2855mm 車重2080kg 乗車定員5名

車種展開は以下の通り。
i4 eDrive40:750万円
i4 eDrive40 Mスポーツ:790万円
i4 M50:1080万円

 4シリーズ・グランクーペは、スタイリッシュかつスポーティなデザインと最新の安全機能・運転支援システムを採用した、BMWのミドルサイズ4ドアクーペ。このモデルをベースに最新世代の電動パワートレインを組み込み、卓越したダイナミクスと優れた快適性、そして高い環境性能を高次元で融合したことが、i4の特徴である。

▲BMW i4 M50 価格:1080万円 全長4785×全幅1850×全高1455mm ホイールベース2855mm 車重2240kg 乗車定員5名
▲BMW i4 M50 価格:1080万円 全長4785×全幅1850×全高1455mm ホイールベース2855mm 車重2240kg 乗車定員5名

 まずはi4 eDrive40系から解説していこう。
 パワートレインには最高出力250kW(340ps)/8000rpm、最大トルク430Nm/0~5000rpmを発生する電気モーターをリアに、容量210.6Ah/総電力量83.9kWhのリチウムイオン電池をボディ床下に搭載し、後輪を駆動。一充電での走行可能距離は欧州仕様値(WLTP)で最大590kmを実現した。

▲i4 eDrive40はパワートレインに最高出力250kW(340ps)、最大トルク430Nmを発生する電気モーターをリアに、容量210.6Ah/総電力量83.9kWhのリチウムイオン電池をボディ床下に搭載して後輪を駆動
▲i4 eDrive40はパワートレインに最高出力250kW(340ps)、最大トルク430Nmを発生する電気モーターをリアに、容量210.6Ah/総電力量83.9kWhのリチウムイオン電池をボディ床下に搭載して後輪を駆動

 充電については、普通充電と急速充電に対応する。普通充電においては、自宅で6.4kWのBMWウォールボックス(200V/32A)の利用により約15時間で0%の状態から100%まで充電することが可能。一方で急速充電のCHAdeMOでは、現在主流となっている90kW充電器の利用により約40分で0%の状態から約80%までの充電が完了し、また10分の急速充電で最大90kmほど航続距離が延ばせる。さらに、BMWの店舗などに設置している150kWの急速充電器を利用した場合は、約30分で0%から約80%までの充電が可能で、また10分の急速充電で最大150kmほど航続距離を延ばすことができる。

▲普通充電と急速充電に対応。急速充電のCHAdeMOでは現在主流となっている90kW充電器の利用により約40分で0%の状態から約80%までの充電が完了し、また10分の急速充電で最大90kmほど航続距離が延ばせる
▲普通充電と急速充電に対応。急速充電のCHAdeMOでは現在主流となっている90kW充電器の利用により約40分で0%の状態から約80%までの充電が完了し、また10分の急速充電で最大90kmほど航続距離が延ばせる

 走行音に特別なアレンジの「アイコニック・サウンド・エレクトリック」を導入したこともトピックだ。ドライビング時の“駆けぬける歓び”を演出する目的で、スポーツモードでは強大なパワーを明確に表すダイナミックなサウンドを、コンフォートモードでは控えめでバランスの取れた響きを発生。そしてECO PROモードでは、サウンドを発せず室内の高い静粛性を確保している。

▲モードによって走行音が変化する「アイコニック・サウンド・エレクトリック」を採用
▲モードによって走行音が変化する「アイコニック・サウンド・エレクトリック」を採用

 エクステリアに関しては、4シリーズ独特の垂直デザイン大型キドニーグリルを基調に、ブルーで彩ったグリル周囲や電気自動車ならではのクローズド化したグリル内部を採用。ブルーのアクセントは、ボディサイドやリアディフューザー左右などにも施している。4シリーズ・グランクーペならではAピラーからCピラーにかけての流れるような美しいルーフラインや、BMW伝統のショートオーバーハングなどは健在だ。

▲ボディサイドやリアディフューザー左右などにブルーのアクセントを配する
▲ボディサイドやリアディフューザー左右などにブルーのアクセントを配する

 内包するインテリアは、12.3インチのインフォメーションディスプレイと14.9インチのワイドコントロールディスプレイを1つのユニットにまとめた新開発のBMWカーブドディスプレイを配して、未来志向を主張するとともに機能性および視認性を大幅に高めたことがトピック。既存の4シリーズ・グランクーペと同様、すべての乗員に快適な座り心地を提供する本格的な5シーターのキャビンを構築していることも特徴だ。一方でラゲッジルームは、クーペとしては余裕のある470リットルの容量を確保。リアシートのバックレストを倒せば、最大1290リットルまでスペースを拡げることができる。

▲12.3インチのインフォメーションディスプレイと14.9インチのワイドコントロールディスプレイを1つのユニットにまとめた新開発のBMWカーブドディスプレイを装備
▲12.3インチのインフォメーションディスプレイと14.9インチのワイドコントロールディスプレイを1つのユニットにまとめた新開発のBMWカーブドディスプレイを装備
▲すべての乗員に快適な座り心地を提供する本格的な5シーターのキャビンを構築。日本導入モデルのハンドル位置は右
▲すべての乗員に快適な座り心地を提供する本格的な5シーターのキャビンを構築。日本導入モデルのハンドル位置は右
▲ラゲッジ容量は470リットルを確保。リアシートのバックレストを倒せば最大1290リットルまで拡がる
▲ラゲッジ容量は470リットルを確保。リアシートのバックレストを倒せば最大1290リットルまで拡がる

 Mパフォーマンスモデルのi4 M50に話を移そう。
 パワートレインにはBMW M eDRIVEを採用。最高出力190kW(258PS)/最大トルク430Nmを発生するフロント電気モーター、最高出力230kW(313PS)/最大トルク365Nmを発生するリア電気モーター、システム全体で最高出力400kW(544ps)/8000rpm、最大トルク795Nm/0~5000rpmを発生する電気モーターを前後アクスルに、容量210.6Ah/総電力量83.9kWhのリチウムイオン電池をボディ床下に搭載して4輪を駆動(xDrive)する。性能面では0→100km/h加速が3.9秒、一充電での走行可能距離は欧州仕様値(WLTP)で最大510kmを実現。さらに、魅惑的なサウンドを発生する「アイコニック・サウンド・エレクトリック」も装備した。

▲i4 M50はパワートレインにBMW M eDRIVEを採用。システム最高出力400kW(544ps)、最大トルク795Nmを発生する電気モーターを前後アクスルに、容量210.6Ah/総電力量83.9kWhのリチウムイオン電池をボディ床下に搭載して4輪を駆動(xDrive)する
▲i4 M50はパワートレインにBMW M eDRIVEを採用。システム最高出力400kW(544ps)、最大トルク795Nmを発生する電気モーターを前後アクスルに、容量210.6Ah/総電力量83.9kWhのリチウムイオン電池をボディ床下に搭載して4輪を駆動(xDrive)する

 充電に関しては、普通充電と急速充電に対応する。普通充電においては、自宅で6.4kWのBMWウォールボックス(200V/32A)の利用により約15時間で0%の状態から100%まで充電することが可能。一方で急速充電(CHAdeMO)では、現在主流となっている90kW充電器の利用により約40分で0%から約80%までの充電が完了し、また10分の急速充電で最大75kmほど航続距離が延ばせる。さらに、BMWの店舗などに設置している150kWの急速充電器を利用した場合は、約31分で0%から約80%までの充電が可能で、また10分の急速充電で最大130kmほど航続距離を延ばすことができる。

▲普通充電と急速充電に対応。急速充電のCHAdeMOでは約40分で0%の状態から約80%までの充電が完了し、また10分の急速充電で最大75kmほど航続距離が延ばせる
▲普通充電と急速充電に対応。急速充電のCHAdeMOでは約40分で0%の状態から約80%までの充電が完了し、また10分の急速充電で最大75kmほど航続距離が延ばせる

 足回りについては、専用セッティングのアダプティブMサスペンションを装備。さらに、バリアブルスポーツステアリングやMスポーツブレーキ(前・対向4ピストン/後・フローティング1ピストン、キャリパーはハイグロスブルー塗装)を組み込み、バッテリーレイアウトの工夫によって低重心化と前後重量バランス50:50を成し遂げた車両構成と相まって、優れたドライビングダイナミクスを具現化した。

▲専用セッティングのアダプティブMサスペンションやバリアブルスポーツステアリング、Mスポーツブレーキを装備
▲専用セッティングのアダプティブMサスペンションやバリアブルスポーツステアリング、Mスポーツブレーキを装備

 エクステリアには、M専用の前後エプロンやハイグロスブラック仕上げのサイドシルエレメント、ハイグロスブラックおよびダークシャドーメタリック仕上げのデュアルエキゾーストテールパイプなどで構成するMエアロダイナミクスパッケージを標準で装備。オプションで、Mカーボンエクステリアパッケージも選択できる。また、従来のLEDライトの約2倍に相当する最長550mまでの距離を照らすBMWレーザーライトを採用。シューズには19インチMライトアロイホイール・ダブルスポーク“スタイリング861M”(前8.5J×19/後9.0J×19)+前245/40R19/後255/40R19タイヤを装着した。

▲M専用の前後エプロンやハイグロスブラック仕上げのサイドシルエレメント、19インチMライトアロイホイール・ダブルスポーク“スタイリング861M”を組み込む
▲M専用の前後エプロンやハイグロスブラック仕上げのサイドシルエレメント、19インチMライトアロイホイール・ダブルスポーク“スタイリング861M”を組み込む

 インテリアについては、12.3インチのインフォメーションディスプレイと14.9インチのワイドコントロールディスプレイを1つのユニットにまとめたBMWカーブドディスプレイを採用したほか、3本スポークのマルチファンクションMスポーツレザーステアリングなどを標準で装備。また、一体型ヘッドレストを配したバケットタイプのMスポーツシートや高品質なMカーボンファイバートリムなどをオプションで用意した。

▲BMWカーブドディスプレイやマルチファンクションMスポーツレザーステアリングを標準装備。日本導入モデルのハンドル位置は右
▲BMWカーブドディスプレイやマルチファンクションMスポーツレザーステアリングを標準装備。日本導入モデルのハンドル位置は右
▲一体型ヘッドレストを配したバケットタイプのMスポーツシートをオプション設定
▲一体型ヘッドレストを配したバケットタイプのMスポーツシートをオプション設定

 i4は全モデルで先進の安全運転支援システムやコネクテッドシステムの充実化を図ったことも訴求点。ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能やドライビング・アシスト・プロフェッショナル、BMWコネクテッド・ドライブ、BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント、クラウドベースの音声サービスのAmazon Alexaなどを採用している。

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