スズキがインドで新型バレーノを発売

スズキのインド生産のコンパクトカー「バレーノ」が新型に移行。内外装の刷新とともに、先進装備を鋭意採用

 スズキのインド子会社であるマルチ・スズキ・インディア社(マルチ・スズキ社)は2022年2月23日(現地時間)、全面改良した人気コンパクトハッチバックの「バレーノ(BALENO)」を発売した。

▲インドのマルチ・スズキが新型バレーノを発売。内外装の刷新や先進装備の拡充など、全方位での進化を果たす
▲インドのマルチ・スズキが新型バレーノを発売。内外装の刷新や先進装備の拡充など、全方位での進化を果たす

 2015年にインド市場で発売して以来、初の全面改良を行った新型バレーノは、好評なパッケージングを維持しながら全高を抑え、かつ全幅を広くとったスタイリングを採用し、さらに上質感のある内装やヘッドアップディスプレイなどの先進装備を導入したほか、後席快適性を向上させるなど、全方位での進化を図った。

 主な特徴を見ていこう。まずエクステリアは、マルチ・スズキのプレミアムディーラーネットワークである「NEXA」のシグネチャーとして、“Crafted Futurism”(巧妙な未来主義)と称する新デザイン言語を採用。基本フォルムはルーフライン後方にかけて傾斜を強めたスタイリングを導入し、一方でボディサイドには力強くシャープなキャラクターラインを引いて、大胆かつスポーティな外観を演出する。また、フロントには精緻な造形のグリルを配し、その下には全幅を強調する左右に広がるクロームの加飾を施して、印象的なマスクを具現化。さらに、フロントのポジションランプとリアのテールランプには特徴的な3灯式 LEDを組み込んだ。

▲全長3990×全幅1745×全高1500mm ホイールベース2520mm 車重920~960kg 乗車定員5名 テールランプには特徴的な3灯式 LEDを組み込む
▲全長3990×全幅1745×全高1500mm ホイールベース2520mm 車重920~960kg 乗車定員5名 テールランプには特徴的な3灯式 LEDを組み込む

 内包するインテリアは、ドアの内張やインパネ周囲を乗員を包み込むような造形とし、柔らかさを印象づけるデザインで構成。また、内装色は黒と紺の2トーンに統一し、合わせてインパネやステアリングホイールにシルバーの加飾を施して、高い質感に仕上げた。
 後席の居住性を引き上げたこともトピック。シートクッションの素材や形状を改良することでサポート感と着座時の安定性を向上させ、さらに後部座席用のエアコン吹き出し口やUSB充電ソケットなどを装備して快適性を高めた。

▲乗員を包み込むような造形で仕立てたインテリア。内装色は黒と紺の2トーンでアレンジする
▲乗員を包み込むような造形で仕立てたインテリア。内装色は黒と紺の2トーンでアレンジする

 先進装備の拡充を図ったことも見逃せない。スマートフォンと接続可能な9インチの大型タッチパネル式ディスプレイオーディオを採用し、全方位モニターに対応。また、車速やエンジン回転数、瞬間燃費など必要な情報をフルカラーで見やすく表示するヘッドアップディスプレイを設ける。さらに、車両へのデータ送受信を可能とする車載通信機を標準搭載して、コネクテッドサービスの「スズキコネクト」に対応させた。

▲車速やエンジン回転数、瞬間燃費などの情報をフルカラーで見やすく表示するヘッドアップディスプレイを装備
▲車速やエンジン回転数、瞬間燃費などの情報をフルカラーで見やすく表示するヘッドアップディスプレイを装備

 パワーユニットに関しては、次世代Kシリーズ“Dual Jet”の1197cc直列4気筒DOHC16V・デュアルVVTエンジン(90ps[66kW]/113Nm)を搭載。燃費性能を向上させるアイドリングストップシステムも組み込む。トランスミッションには5MTと5AGSを設定した。

 なお、新型バレーノはインドを皮切りにアフリカや中南米、中東などへの輸出を順次実施すると予告。一方、従来のバレーノは2020年7月まで日本で販売されていたが、新型が日本に導入されるのかは、現在のところ未発表だ。

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